ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

2018年4月のディスカホリック(WOW HDとトラブル中です~)

今月のディスカホリックは7タイトルの購入実績でした。BOXがあるので実際の枚数はもっとあるけどね。いつもの様にしっかりと聴けてないのも何枚かありますが・・・

 

話は変るけど、私がよくCDを購入しているサイトのWOW HD JPと商品が届かないことでトラブっています。2月20日に在庫のあるCDを注文したけど、未だ届いていません。WOW HDはイギリスの会社で日本語サイトがあって日本円で価格表示されている。ただ、それだけでクレームも日本語でOKだけど、回答が英文でくるのですよ。なので日本語で書くよりも「CD届いていないから、再度送って」と簡単な英文で3月24日にクレームメールを送った。2日後に次のような回答が来た。

Please make sure to check with your customs/Post Office first, as there may be delays with delivery.  Please provide the shipping address and reply to this email if you don't receive your package within 45 days of shipment, and then we can either process a reship or refund your order. 

配送の遅れがあることは理解出来るので、4月初めまで待つことにした。それでも届かないので、「支払い終わっているので、早く送れ!」とメールした。しかし、今回は何の回答もない。最後は支払い代行を行っているPaypalに異議クレーム申請ですね。過去に2回ほど、Paypalに助けて貰っている。解決しないとなると即返金になりますからね。はたしてどうなるかな?

人によってはWOW HDを嫌っている方も多いけど、やはり、価格が安いのは魅力です。4月もWOW HDから4タイトルも購入していますからね~

https://www.wowhd.jp/

 

Füxa & Neil Mackay / Apollo Soyuz(Vinyl) 購入先Juno Records 購入価格£14.40(2,229円)

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2015年にリリースされていたRandall Niemanのソロ・ユニット化してしまったFüxaとHair & Skin Trading CompanyやLoopのメンバーだったNeil Mackayとのコラボレーション・アルバム。エレクトロニカアンビエントクラウトロックといった要素を採り入れた90年代のSiーFiブームを思い出させるスペース・ロックです。

 

 

Joan La Barbara / Early Immersive Music of Joan la Barbara 購入先WOW HD 購入価格1,713円

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女流ヴォイス・パフォーマーJoan La Barbaraの2017年にリリースされた70年代、80年代初期の曲を新たにミックスし直したコンピレーション盤。声を多重録音、コラージュしてアヴァンギャルドな世界を築き上げています。

 

 

Yo La Tengo / There's A Riot Going On 購入先WOW HD 購入価格1,450円

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Yo La Tengoの新作。よりメローでドリーミーなった雰囲気満載!

 

 

Angele David-Guillou / Mouvements Organiques 購入先WOW HD 購入価格1,266円

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ポストクラシカルな世界へ転身したAngele David-Guillouのサード・アルバム。オルガンを中心とした楽曲で纏められています。昨年、このブログでセカンド・アルバムを取り上げました。

 

 

Cavern Of Anti-Matter / Hormone Lemonade 購入先WOW HD 購入価格1,347円

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StereolabのTim Gane率いるCavern Of Anti-Matterのサード・アルバムとなる新作。

 

 

Holger Czukay / Cinema(5CD Box) 購入先Amazon.co.jp 購入価格3,255円

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クラウトロックのCanの創設メンバーの1人であるHolger Czukayのキャリアを総括する5枚組ボックスセット。ソロ作品のほか、Brian EnoKarlheinz StockhausenJah Wobble、Jaki Liebezeitのコラボレーション・トラックも収録されています。

 

 

Pere Ubu / Les Haricots Sont Pas Salés 1987-1991(4Vinyl Box) 購入先Amazon.co.jp(英国の販売代理店) 購入価格8,334円

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Pere UbuのVinyl Boxシリーズの第4弾。今回はFontana時代のアルバム3枚とシングルB面、デモ音源のコンピレーション盤の4枚セット。Pere Ubuの歴史の中でFontana時代が一番ポップに特化していたかな?

 

 

2018、4、17 The Notwist With Spirit Fest@渋谷WWW

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ジャーマン・インディーズ・バンドThe Notwistの初来日ライブを観に行って来ました。中心メンバーであるMarkus Acherは様々なプロジェクトにも参加していて、ジャーマン・インディーズ・シーンにとっても重要な人物でもあります。今回のライブは、そのMarkus Acherが日本のテニスコーツと組んだ新ユニットSpirit Festとの共演です。会場の渋谷WWWは映画館の跡地を改修してライブハウスになったとのことです。同じ建物の中には渋谷WWW Xも入っていて、こちらは以前に行ったことはあるのですが、渋谷WWWは初めてあります。客席フロアーが段差のあるオールスタンディングなので、無理に前方に行かなくても好位置で観ることが出来ました。

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Spirit Fest

19時少し過ぎた辺りでまずは、Spirit Festからのスタートです。テニスコーツのさやと植野隆司の2人にThe NotwistのMarkus Acherら3人のメンバーが参加しての演奏です。さやとMarkus Acherのヴォーカルをメインにローファイでチープに鳴り響くサウンドを特徴としています。ピアニカやサックスなども取り入れアヴァンで白昼夢的な雰囲気をも醸し出していました。

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 テニスコーツは海外のミュージシャンとのコラボレーションが多い。彼らのどこにそんな魅力があるのか考えなから聴いていた。やはり、さやのキュートで切なく歌い上げるヴォーカルなんだと思う。そこに少し屈折した要素のサウンドが海外ミュージシャン達をさらに虜にするのでしょうね。Markus Acherとの会話もほのぼのとしていて会場からの笑いを誘う。所々ですっとぼける感じも良いですね。1時間にもわたる穏やかで心温まるライブに胸が一杯になりました。


  

The Notwist

20時40分ぐらいにいよいよ本命のThe Notwistの登場です。注目の1曲目はThey Follow Meでした。2016年にリリースされたライブ盤「Superheroes, Ghostvillains + Stuff」と同じです。エレクトロニクスを駆使したサウンドが鳴り響く中、Markus Acherがしっとりと歌い上げる名曲です。この曲でノックアウトしてしまった私ですが、このあと徐々にヒートアップしていくのであります。ギターロックに絡むエレクトロニクスが絶妙のバランスで盛り上げてくるのです。生ドラムの音がいつのまにかデジタルなリズムに変っていたり、ターンテーブルでレコードを回しスクラッチノイズを再現したりと大技、小技、様々な要素を組み入れて攻撃的にたたみ掛けてくる。これまでのギターロックの概念をいとも簡単にぶち壊して掻き鳴らされるサウンドは痛快!ライブバンドとしての力量をまざまざと見せつけてられてしまった。

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 The Notwistと言えば、Markus Acherばかりに注目が集まりますが、各メンバーの存在も見逃す訳にはいきません。特にドラムスのAndi Haberlはエレクトロニクスの電子音が飛び交う中、ノイジーに鳴り響くギター音をしっかりと捉えて、その両方に絡み着くようにリズムを刻む豪腕ドラマーです。それともう1人、ヴィブラフォンからパーカッションまで様々な楽器を駆使してThe Notwistの魅力を引き立てていたKarl Ivar Refseth。Markus Acherと同じくフロントに位置していたので、そのマルチな演奏に魅せられてしまったのも確かです。このようなメンバーが居てThe Notwistサウンドが構築されているのを改めて実感しました。

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 殆どMCもなく、曲間も音で繋ぎ合わせたノンストップ展開。アンコールを含めて1時間半のライブ、最高に素晴らしかったです。先人達が築き上げてきたジャーマン・クラウト・ロックの世界を今現在に継承していくのはThe Notwistしかないと思った。今も余韻に浸りながらライブ盤「Superheroes, Ghostvillains + Stuff」再びヘビーローテーション中です。新作を作って早く日本でライブを行って欲しいですね。

 

The Notwistの2016年リリースのライブ盤「Superheroes, Ghostvillains + Stuff」


それにしてもMarkus AcherのSpirit FestとThe Notwistでの雰囲気の違い、まったく別人のように思えてしまう。このしたたかさが彼の魅力ですね。もう一度、Markus Acherの関わった様々なプロジェクトを検証してみようかと思っている。

 

 

来日が決まった時にこんな記事も書いています。

 

 

The Notwist セットリスト

They Follow Me

Come In

Kong

Boneless

Into Another Tune

Pick Up the Phone

One With the Freaks

This Room

One Dark Love Poem

The Devil, You + Me

Run Run Run

Pilot

Gravity

アンコール

Consequence

Gone Gone Gone

 

 

Los Angeles Free Music Societyの重要人物Joe PottsのプロジェクトAirway

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Los Angeles Free Music Societyを語るうえで外せない重要人物Joe PottsのプロジェクトAirwayの紹介です。Le Forte FourのメンバーでもあるJoe Pottsは音によるサブリミナル効果や幻覚症状が如何に引き起こされるかを考えていたらしい。それを具現化したのか1977年にリリースした7インチシングル「Airway」であります。Le Forte Fourの音源テープにVetzaのアヴァンなヴォーカルとヴォイスを組み合わせたフリークアウトな世界です。

Joe Potts / Airway(7inch)

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Joe Pottsの試みをより深く実践しようとすると、観客を前にして音を出すしかなかったのでしょう。Le Forte Four のメンバーであるRick Potts、Chip Chapman、そしてVetza、Juan Gomez、さらにはTom Recchion、Dennis DuckといったのちにSmegmaに参加するメンバー達が集まって、1978年にAirwayとして最初にリリースされたのがライブ盤「Live At LACE」でした。マンドリンシンセサイザー、ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムス、サックスから掻き鳴らされる音を集約してフェクター処理を行い、より凶暴にスピーカーから音を出させていたのがJoe Pottsなのであります。フリージャズ、ガレージパンク、ノイズ、サイケをごちゃ混ぜに組み合わせたアヴァンギャルド・ミュージックの名盤です。

Airway / Live At LACE(CD)

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Airwayのセカンド・アルバムは2001年にリリースされた1998年のライブ音源「Beyond The Pink Live」です。「Live At LACE」よりも多くのLos Angeles Free Music Societyのオールースターメンバーが集まっており、加えてDestroy All MonstersのMike Kelleyやノイズ・パフォーマンス作家John Duncanなども引き連れて総勢18名の大所帯による演奏。大まかな方向性を決めて、後は自由にジャムってくれといった感じです。このアルバム、「Beyond The Pink Live」のCDの他、Joe Pottsの7インチシングル「Airway」の復刻盤がセットになっています。さらにCD-ROMも付属していてPDF画像や映像までもがセットになっている豪華盤。ファンとしては嬉しいアルバムです。

Airway / Beyond The Pink Live(CD+7inch+CDR)

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Airwayのサード・アルバムは2015年にリリースされたこちらも2014年のライブ音源「Live At Mark Moore Gallery」です。基本的にはこれまでの路線を踏襲しているが、録音技術が進化したおかげなのか、クリアーで臨場感溢れる音になっています。総勢15名によるノイズ・パノラマの絵図を想起させる感覚は圧巻です。今回のライブに参加しているJohn Wieseがミックスを行っていて、彼のレーベルHelicopterからリリースされています。ハーシュノイズだけど、清々しく聞えるのはこの人のおかげなのかな?

Airway / Live At Mark Moore Gallery(CD)

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40年近い活動歴のあるAirwayのオリジナルアルバムとしては、この3枚のライブ盤のみです。リリース量として少ないのであります。これ以外となると2010年に日本の非常階段とのスプリット・アルバムをリリース。この音源も2009年ニューヨークでのライブ音源です。コンピレーション盤などにも幾つかライブ音源は収録されています。その都度、メンバーは流動的ながらも不定期にライブ活動は行っていました。それなら、もっとAirwayのアルバムとして残して欲しいですね。Joe Pottsのサブリミナル効果や幻覚症状をリスナーに喚起させるには、CDやレコードといった録音物ではなく、一発勝負のライブ現場しかあり得ないということなのでしょうか?機会あれば、是非とも彼らのライブを体験したいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年3月のディスカホリック

3月のディスカホリックは16タイトルの購入実績でした。久しぶりに少し買ったかな?まだ、しっかりと聴けてないものも多いです。毎度のことながら、カテゴリーに関係なく雑多な聴き方をしています。

 

★Volcano The BearのAaron Mooreのふたつの新たなるプロジェクトです。

Gospel Of Mars / Gospel Of Mars(Vinyl) 購入先Amish Records 購入価格$35.00(4,043円)

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Aaron Moore(drums)、Bob Jones(double bass)、Jefrey Brown( sax/guitar)  によるアヴァンギャルドでノイジーなジャズを展開しています。

 

Wizards Of Oi / Wot It Is Not(CDR) 購入先Art Into Life 購入価格1,614円

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Aaron Mooreとドイツの実験バンドThe Dass SägebettのメンバーでもあるBrandstifterとのちょっと不思議なインプロビゼーションの世界。60枚限定のCDRです。


 

 

 Bardo Pond / Volume 8  購入先WOW HD 購入価格1,178円

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Bardo PondのVolumeシリーズ8作目となる新作。これまでのVolumeシリーズは、セルフ・リリースであまり流通にのらすに入手困難になることが多かった。今回はFire Recordsからのリリースなので普通に購入することが出来ました。毎度のBardo Pond節満載です。

 

 

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Six Organs of Admittance / Burning The Threshold 購入先WOW HD 購入価格1,259円

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Ben Chasnyのソロ・プロジェクトSix Organs of Admittanceの2017年新作。前作に比べるとよりアコースティックに、そしてサイケデリックに鳴り響いています。

 

 

 

David Rosenboomの3作品です。 

Jacqueline Humbert & David Rosenboom / J. Jasmine: My New Music(Vinyl) 購入先Amazon.co.jp 購入価格2,496円

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Jacqueline Humbert & David Rosenboom / Daytime Viewing 1979-1980(Vinyl) 購入先Amazon.co.jp  購入価格2,603円

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Jacqueline Humbert & David Rosenboomの2アルバムについては、前回ブログで取り上げました。

 

David Rosenboom / Future Travel 購入先Amazon.co.jpAvatar Music) 購入価格2,298円

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以前から欲しいものリストに入れていたDavid Rosenboomの1981年リリースのアルバム。2007年にCDリイシューした方を購入しました。宇宙旅行を題材にしており、ナレーションにはJacqueline Humbertが参加しています。

 

 

 

Vibracathedral Orchestra / Smoke Song (Vinyl) 購入先Amazon.co.jp 購入価格1,818円

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2010年にVHF Recordsからリリースされた3部作の1枚。攻撃的なドローン・サイケでぶっ飛んだサウンドです。

 

 

 

Spirits Burning & Daevid Allen / The Roadmap In Your Heart(7inch Vinyl) 購入先ディスクユニオンオンラインショップ 購入価格957円

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 ブログで取り上げました。

 

 

 

John Luther Adams / Everything That Rises 購入先Amazon.co.jp(marvelio-japan) 購入価格1,982円

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アメリカの現代音楽作曲家John Luther Adamsの新作。Jack Quartet(ヴァイオンリ×2、ビオラ、チェロ)の演奏で1曲56分の大作です。

 

 

 

Steve Reich / Pulse Quartet 購入先Amazon.co.jp(importcds_com) 購入価格1,419円

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Steve Reichの新作。QuartetはColin Currie Groupの演奏です。昨年のSteve Reich東京公演を思い出しますね。


 

 

Thinking Plague / Hoping Against Hope 購入先WOW HD 購入価格1,712円

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2017年にリリースされたThinking Plagueの5年振りの新作。レコメン系とかRIO路線を現在にしっかりと継承しているバンドです。不協和音が鳴り響くチェンバーな世界。素晴らしいアルバムです。



 

Superchunk / What A Time To Be Alive 購入先WOW HD 購入価格1,297円

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アメリカの現政権に対する反発心がエネルギーとなって作られたアルバム。30年近い活動歴があるにもかかわらす、未だに若々しく感じるSuperchunkです。凄いとしか言いようが無い。

 

 

 

The Breeders / All Nerve 購入先WOW HD 購入価格1,475円

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The Breeders、10年振りの新作。Amon DuulⅡの「Archangel Thunderbird」のカヴァー曲も収録されています。名盤Last Splash時のメンバーでの再始動も嬉しい。

 

 

 

Joanna Brouk / Hearing Music(2CD) 購入先WOW HD 購入価格1,670円 

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80年代前半に活動していたアンビエントニューエイジそして電子音楽の作曲家Joanna Brouk。2016年リリースのコンピレーション盤です。まさにHearing Musicの世界です。

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Oneida / Romance 購入先WOW HD 購入価格1,358円

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NYブルックリンのインディーズバンドの大御所Oneidaの新作。サイケデリック、ポストパンク、ガレージロック、もう何でもアリアリで、カオスしまくりのごった煮サウンドは最高です。

 

 

 

脳波を電子音に変換したバイオ・フィードバック・ミュージックの巨匠David Rosenboom のキュートでアヴァン・ポップな世界とは・・・

アメリカ電子実験音楽家で、脳波を電子音に変換したバイオ・フィードバック・ミュージックの巨匠David Rosenboomと女性シンガーJacqueline Humbertとのコラボレーション・アルバム2枚を紹介します。Jacqueline Humbertは70年代初期からヴィジュアル・パフォーマーとしてもマルチに活躍するアーティストです。自身のヴォイスを駆使してRobert Ashleyの作品にも多く関わっています。

 

David Rosenboomf:id:hiroshi-gong:20180322150549j:plain

 

Jacqueline Humbert f:id:hiroshi-gong:20180322150610j:plain

 

Jacqueline Humbert & David Rosenboom / J.Jasmine: My New Music(Vinyl)

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1977年にリリースされたこのアルバム。当時はJacqueline HumbertのJ.Jasmine名義で自主制作されました。1978年に行われたアヴァンギャルド・実験映画フェスティバル「Ann Arbor Film Festival」に向けて制作されたとのことです。Jacqueline Humbertのヴォーカルを中心に、David Rosenboomのプロデュースにより、ピアノ、電子音、オルガン、ヴァイオリンなどを取り込んだ実験的なアプローチも垣間見ることが出来ます。実験的といっても小難しいことはなく、ミュージカルを想起させるような感じで喜怒哀楽をキュートに鳴り響かせています。まさにアヴァン・ポップの裏名盤です。今年になってJacqueline Humbert & David Rosenboom名義に変更して初ヴァイナル・リイシューされました。 

  

Jacqueline Humbert & David Rosenboom / Daytime Viewing 1979-1980(Vinyl)

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2013年にリイシューされたコラボレーション2作目。テレビドラマの為に作られたアルバムとのことで、1982年にカセットのみでごく僅かしか流通しなかったようです。シンセサイザーとエレクトロニクス・パーカッションを駆使してJacqueline Humbertが優しく囁くという、こちらもキュートなアヴァンエレクトロ・ポップです。時代を感じさせない魔訶不思議な世界!

2人のコラボレーションはこの2枚しかリリースされていません。Jacqueline Humbert個人としては2004年にコンピレーション盤Chanteuse (Songs Of A Different Sort)をリリースしています。幾つかの曲でDavid Rosenboomが参加した未発表音源が収録されています。まだ、色々と音源は有りそうなので、リリースを期待したいですね。

  

因みにDavid Rosenboomのバイオ・フィードバック・ミュージックの世界は、こんな感じです。彼については、また別な時にでも取り上げて行きたいと思っています。

 

 

 

3月13日はDaevid Allen、3回目の命日でした。忘れていた訳ではありませんよ!

Daevid Allen (born January 23, 1938 – died March 13, 2015) 

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昨年は何も書かなかったけど、今年は買いそびれていたものがないか、色々と調べていたらありましたね。

 

Spirits Burning&Daevid Allen / The Roadmap In Your Heart(7inch Vinyl)

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Don Falconeを中心に90年末期に結成されたアメリカのネオ・サイケデリック・スペース・ロック・バンドSpirits Burning。Daevid Allenとは多くのコラボレーションを行ってきた彼らです。メンバーのDon FalconeとMichael ClareはDaevid Allen Weird Quartetの一員でもあり、Daevid Allenのソロ活動や様々なユニットを支えてきたのであります。

 

本盤は2016年にリリースされたSpirits Burning&Clearlightのコラボレーション企画の新作にDaevid Allenが参加した曲「The Roadmap In Your Heart」を2017年に7インチ・シングルとしてリリースしました。Daevid Allenのこれまでにない怪しげなヴォーカルが魅力です。タイトル・トラックThe Roadmap In Your Heartのほか2曲の未発表音源(アウトテイク)を収録しています。その1曲には、何とMike Howlettがベースとしてクレジットされています。

 

Spirits Burning&Clearlightのアルバムまでは購入していませんが、Mike Howlettの他、Steve Hillage、Didier Malherbe辺りもゲスト参加している様です。ちょっと気になりますね。因みにタイトルとジャケットは同じです。

 

未だに私のプロフィール写真のメッセージは、’Get Well Soon Daevid!’

 

 

 

フジロック2018にDirty Projectorsが出る!!!

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フジロック フェスティバル2018、第二弾ラインナップが発表になりました。第一弾が発表になってから3週間も経っていたので、ヤキモキしていました。第二弾で国内勢を発表するのも異例ですね。サマーソニックがすでに第四弾まで発表になっているので、もう少し早めの展開をして欲しいのですが・・・

大注目はDirty Projectorsです。2010年の時は、今は無きオレンジ・コートとレッド・マーキーで2回ライブを行った彼らです。特にオレンジ・コートは、Dirty Projectorsの後がMagmaでした。主催者側からもこの流れ良いでしょうといったコメントがあり、まさに新旧奇天烈サウンド対決といった 様相だったのです。各ステージのラインナップにもアイデンティティーがありました。最近はその辺りが薄らいでいるのがちょっと寂しいです。

 

Dirty Projectors

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Dirty Projectorsは昨年5年振りとなる新作「Dirty Projectors」をリリースしました。その5年の間にヴォーカル兼コーラス隊の女性メンバーが脱退するなど、順風満帆では無かったのです。                                                                                                                   

このアルバムの1曲目「Keep Your Name」で I don’t know why you abandoned me? (なぜ僕を見捨てるんだ)と歌い始めています。脱退した女性メンバーと付き合っていたようです。これを歌うことで過去のとの決別がしたかったのでしょう。ちょっと女々しい感じもするけど・・・                                                                                               

セルフタイトルにしたことでの新たなるスタートと捉えることが出来ます。サウンドの方もR&B色を打ち出して、これまでに無い展開です。はたして、どんなライブを披露してくれるのか非常に楽しみなのであります。

 

以前に単独公演も観ています。