ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

フジロック2018、私はこう観る!

フジロックまで後12日です。いよいよと言った感じです。マイ・タイムテーブルじゃないけど、観ようと思っているバンド、アーティストのYoutubeをアップしてみました。初日の木道亭で行われるコロンビアのバンドRancho Aparteから最終日のChvrchesまで、馴染みのものから新規のものまで雑多な選択であります。現地に行ったら状況に応じてコロコロ変ると思うけどね。

 

7月27日(金) 

オフィシャル・タイムテーブル 7/27 Fri 

Rancho Aparte 木道亭12:50ー13:40

 

Parquet Courts White Stage 14:50ー15:40

 

Albert Hammond, Jr. White Stage 16:30ー17:20 

 

The Teskey Brothers Field Of Heaven 17:10ー18:10 

 

Marc Ribot's trio Ceramic Dog  Field Of Heaven 19:00ー20:10

 

Odesza White Stage 20:20ー21:20

 

Post Malone White Stage 22:30ー23:30


 

 

7月28日(土) 

オフィシャル・タイムテーブル 7/28 Sat

Tomomi Ukumori feat. Hideo Kobayashi  Day Dreaming 10:00ー11:30

 

Lewis Capaldi Red Marquee 11:30ー12:10

 

Esne Beltza White Stage 13:10ー14:00

 

Johnny Marr Green Stage 14:50ー15:50

 

 

Ash White Stage 16:30ー17:20

 

Carla Thomas & Hi Rhythm W/Very Special Guest Vaneese Thomas Field Of Heaven 19:00ー20:00

 

Nathaniel Rateliff & The Night Sweats. Field Of Heaven 21:00ー23:00

 

 

 

7月29日(日) 

オフィシャル・タイムテーブル 7/29 Sun 

The Fever 333 White Stage 11:20ー12:10

 

Interactivo Field Of Heaven 14:10ー15:10

 

Kali Uchis White Stage 16:20ー17:10

 

Upendra & Friends 木道亭17:00ー17:50

 

Hothouse Flowers Field Of Heaven 18:00ー19;00

 

Bob Dylan & His Band Green Stage 18:50ー20:20 

 

Dirty Projectors Red Marquee 20:20ー21:20

 

Chvrches White Stage 22:30ー23:50


 

 

 

Peaking Lightsの悟りの境地とは

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Peaking Lights / The Fifth State Of Consciousness(2CD)

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カリフォルニアのAaron CoyesとIndra Dunisによる夫婦デュオPeaking Lightsの2017年リリース「The Fifth State Of Consciousness」に嵌まっています。彼らの存在を世界に知らしめた「936」(2011年リリース)は聴いていたが、その後はちょっとご無沙汰していた。最近になって新作がリリースされていたことを知りました。このアルバムは自らのレーベルTwo Flowers Recordsからリリースされ、自分達のスタジオにて制作されたとのことです。

アルバムタイトルのThe Fifth State Of Consciousnessを訳すると第5の意識と言うことで、これを「悟り」として捉えて紹介していたところもありました。まさにその通りで「936」の雰囲気そのままで、チープでローファイな感覚をじっくりと熟成させ進化させていったのです。Indra Dunisの怪しげなヘタウマ・ヴォーカルは煌びやかでスウィートなメロディを奏で、ダブやレゲエのエッセンスをより一層採り入れたダンサブルサウンドはサイケデリックポップとして心地よく鳴り響く!彼らの悟りの境地を切り開いた最高傑作です。昨年購入していたら間違いなく2017年ベスト10に入れてましたね! 

 

Peaking Lightsの自主レーベルTwo Flowers Recordsは、「936」のリイシュー目的で2013年に設立されます。ただ、その後のリリースは無く、Peaking LightsのアルバムはMexican Summer、Weird World、Dominoからリリースされていました。2017年にやっとTwo Flowers Recordsの第2弾としてPeaking Lights の新作12インチシングルがリリースされました。今回、この12インチシングルも購入しました。因みに「The Fifth State Of Consciousness」は第3弾になります。                                                              

Peaking Lights / Little Flower、Conga Blue(12inch Vinyl)

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パリのDJ、Michel Gaubertがキュレーションを手掛けた新作12インチシングル。「Little Flower」と「Conga Blue」の2曲が収録されています。Little Flowerは人気個性派女優でもあり、ファッションデザイナーでもあるChloë Sevigny(クロエ・セヴィニー)のナレーションをフィーチャー。お洒落でダンサブルな曲です。Conga BlueはIndra Dunisのヴォーカルをメインにしたインディー・ディスコサウンドと言った感じ。ともに完成度が高く素晴らしい!

この12インチ、2曲ともインスト・ヴァージョンも収録されており、このあたりはDJを意識したMichel Gaubertの仕掛けですね。Michel Gaubertはファッション・イベントのサウンドデザインも手掛けているのでChloë Sevignyをフィーチャーしたのも納得です。

 

 


 

 

2018年6月のディスカホリック

6月のディスカホリックは13タイトルの購入実績でした。やはりフジロック予習編としての購入が多いです。いよいよ、あと一ヶ月ですね。今回は前夜祭にも参加しようと思っています。7月26日は深夜勤務なので朝8時30分まで仕事してから、苗場に向かいます。越後湯沢に到着するのが18時なので、苗場音頭に参加できるかは微妙ですけどね。

 

 

Chvrches / Love Is Dead 購入先Amazon.co.jp(Rarewaves-USA) 購入価格1,563円

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フジロック最終日のホワイトステージのトリを勤めるChvrchesの新作。今年のフジはChvrches を観ないで終わる訳にはいかないと思わせる新作です。


 

David Rosenboom & Anthony Braxton / Two Lines 購入先Amazon.co.jp 購入価格2,240円

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エクスペリメンタル作曲家David Rosenboomとマルチインストプレヤーでフリージャズ作曲家Anthony Braxtonとのコラボレーションアルバム。David Rosenboomの幅広い音楽性に脱帽です。

 

David Rosenboomについては、こんな記事を書いています。


 

Marc Ribot's Ceramic Dog / YRU Still Here?   購入先Amazon.co.jp 購入価格2,022円

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Marc Ribot率いるCeramic Dogの5年振りの新作。このバンドでフジロックにも出演します。2014年の時はThe Young Philadelphians名義でフジロックに出演して素晴らしいライブを披露してくれました。今回も期待出来ますね。

 

 

Albert Hammond, Jr / Francis Trouble Vol. 1 購入先Amazon.co.jp 購入価格1,575円

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The Strokes のギタリストAlbert Hammond, Jrによる3年振りの新作。ライブではギターを持たずにヴォーカルに専念しています。フジロックでのライブが楽しみです。


 

Parquet Courts / Wide Awake! 購入先WOW HD 購入価格1,532円

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NYのガレージ・パンク・バンドParquet Courtsの新作。ファンキーなノリも兼ね備えているだけに、フジロックでのライブは必見ですね。


 

Landing / Bells In New Towns 購入先WOW HD 購入価格1,598円

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コネチカットサイケデリックアンビエント・ロック・バンド Landing の新作。シューゲイザー的な雰囲気をも感じさせる好盤です。

 

 

Vibracathedral Orchestra / Live At Total Inertia(10inch Vinyl)  購入先Norman Records 購入価格£15.94(2,463円)

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今年になって5タイトルも購入して、再び嵌まりかけているVibracathedral Orchestra。本盤は2017年にリリースされていた10インチヴァイナル・オンリーのアルバムです。


 

Volcano The Bear / Volarton 購入先Discogs 購入価格$13.75(1,567円)

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Volcano The Bearのプライベート・レーベルVolucanから2016年にリリースされていたCDR。2000年と2007年のライブ音源が収録されています。

 

Volcano The Bear / Yak Folks Y'Are 購入先Discogs 購入価格$15.75(1,795円)

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Nefrytレーベルからの1999年にリリースされたいたYak Folks Y'Areの初CDでのリイシューです。

  

Volcano The Bear / Volfurten 購入先Discogs 購入価格$15.75(1,795円)

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こちらも、Nefrytレーベルからの2006年にリリースされていたVolfurtenの初CDでのリイシューです。

 

Volcano The Bearの3作品はDiscogs経由で、いずれもメンバーであるAaron Mooreからの購入でした。Aaron Moore がリリースするところが無いと言っていた2017年デジタル・リリースされた2016年のライブ音源At Uncanny ValleyもNefrytレーベルからCDまたはVinylでリリースして欲しいですね。

 

 

Ash / The Best Of Ash  購入先Amazon.co.jp(リサイクル北本)購入価格404円

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Ash / Islands 購入先Amazon.co.jp(Rarewaves-USA)購入価格1,651円

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フジロック第9弾ラインナップ発表でAshの出演が決まりました。新作がリリースされたいたことをこのとこで知りました。CD 1枚枚は持っていると思うけど、それほど熱心なリスナーじゃなかったのでベスト盤も購入しました。洋楽ギターロックの出演の少ない今回のフジでは貴重な存在かもしれませんね。


  

Peaking Lights / The Fifth State Of Consciousness(2CD) 購入先Amazon.co.jp (エレクトリック・レコード) 購入価格2,350円

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彼らの存在を世界に知らしめた「936」(2011年リリース)はよく聴いていたが、その後はちょっとご無沙汰していました。2017年リリースのこのアルバムは自らのレーベルTwo Flowers Recordsを立ち上げ、自分達のスタジオを持って制作された意欲作。ダブを採り入れたスイートでダンサブルなサウンドは最高です。昨年購入していたら間違いなく2017年ベスト10に入れてましたね! 

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サイケなドローン・サウンドで桃源郷へ導いてくれるVibracathedral Orchestraの世界に嵌まっています!

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90年代後半から活動しているイギリスのリーズで結成されたエクスペリメンタル・ドローン・アンサンブルバンドVibracathedral Orchestra。Adam Davenport、Bridget Hayden、John Godbert、Julian Bradley、Michael Flower、Neil Campbellの6人が中心となって即興ベースのジャムセッションから生み出されるサイケなドローン・サウンドが魅力です。そこにノイズやミニマルが絡んで私達を桃源郷の世界へと導いてくれます。初期の頃より彼らをフォローしていたが、最近はちょっとご無沙汰していた。今年になって5タイトルも購入しているので改めてしっかりと紹介しないとね。

 

Vibracathedral Orchestraのサウンドが他と一味違うのは、メンバー個々の様々な活動から培ってきた要素を結集させたことにあると思う。Neil Campbellはソロとしてよりエクスペリメンタルなサウンドを追求しているし、エレクトロサウンドをメインにしたユニットAstral Social Clubとしても活動している。Michael Flowerはアシッドフォーク・デュオThe MV/EE(Matt Valentine&Erika Elder)のコラボレーターとしてThe MV/EEの多くのアルバムに参加しています。そして、Bridget HaydenはStephen LawrieのソロユニットとなってしまったThe Telescopesのメンバーでもあり、プロデュースやアルバムデザインなども手掛けていた人でもあります。最近やっとソロ活動も行っています。そんな多才なメンバー達が奏でるVibracathedral Orchestraの世界は嵌まると抜け出すことが出来ずに厄介なのです。

 

多忙なメンバーが多いだけに、6人全員集まらないこともあります。一時期リーダー格のNeil Campbellが脱退していたこともあった。その時はMichael Flowerを中心として最強のサポートメンバーChris Corsano、Matthew Bower(Skullflower)、John Moloney (Sunburned Hand Of The Man)、Pete Nolan(Magik Markers)らを擁してライブ活動やアルバム制作を行っていたことも有るようです。私にとってはもの凄く馴染み深い面々です。ゲストが参加することでVibracathedral Orchestraのサウンドにプラスアルファーの変化をもたらしているのですが、その辺りの情報をあまり公表してないのも彼らの戦略なのかな?

 

Vibracathedral Orchestraは今年5月26日のスペインでの音楽フェスKaiola festibalaに出演しています。Volcano the BearやOtomo Yoshihideも出演している興味深いフェスです。このライブ音源をアルバムとしてリリースして欲しいと思っているのですが・・

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今年になって購入したVibracathedral Orchestraのアルバムを纏めてアップしました。「Live At Total Inertia」については、この記事を書こうとして、色々と調べている時に見つけました。先ほどイギリスのNorman Recordsに注文しましたよ。届くのが楽しみです。

 

2010年VHF Recordsからリリース Vibracathedral Orchestra / The Secret Base(Vinyl)

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2010年VHF Recordsからリリース Vibracathedral Orchestra / Smoke Song (Vinyl)

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2015年Krayon Recordingsからリリース Vibracathedral Orchestra / Unnatural With Pain(Vinyl)

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2017年セルフリリース Vibracathedral Orchestra / So-called Texture(CDR)

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2017年Vanity Case Recordsからリリース Vibracathedral Orchestra / Live At Total Inertia(10inch Vinyl)

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2018年5月のディスカホリック

5月のディスカホリックは10タイトルの実績でした。サービスでもらったのもありますけどね。

さて、4月のディスカホリックでWOW HDとトラブル中ですと書いた。Paypalにクレーム申請して返金と言うことで解決しました。WOW HDの対応に問題あるかと思うけど、今月もWOW HDでレコードを買っています(笑)

 

The Ex / 27 Passports 購入先Amazon.co.jp(importcds_com) 購入価格1,748円

 

オランダのパンクバンドThe Exの新作。Getachew MekuriaやBrass Unboundとのコラボレーション・アルバムがあったので、The Exとしては8年振りです。シンプルでソリッドな感じが最高!

 

以前に書いた日記より

  

 

Kemialliset Ystävät / Siipi Empii(Vinyl) 購入先Ikuisuus Bandcamp 購入価格€30.40(4,180円)

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フィンランドのエクスペリメンタルバンドKemialliset Ystävätの新作。より一層アヴァンでカオスしまくっています。

 

以前に書いた日記より

  

 

Vibracathedral Orchestra / Unnatural With Pain(Vinyl) 購入先Amazon.co.jp 購入価格3,055円

 

 2015年にKrayon Recordingsからリリース。

  

Vibracathedral Orchestra / The Secret Base(Vinyl) 購入先WOW HD 購入価格1,759円

 

2010年にVHF Recordsからリリース。 

 

Vibracathedral Orchestra / So-called Texture(CDR) 購入先Vibracathedral Orchestra Bandcamp 購入価格£9.50(1,511円) 

2017年にセルフリリース。 

 

90年代後半から活動しているイギリスのエクスペリメンタル・ドローン・アンサンブルバンドVibracathedral Orchestra。初期の頃よりフォローしていたが、最近はちょっとご無沙汰していた。3月にも1タイトル購入しているので、今年になってから4タイトルも購入している。どのアルバムも攻撃的なドローン・サウンドで攻めて来ます。嵌まるとヤバい!

 

 

Big Blood & Thunder Crutch / Big Blood & Thunder Crutch(CDR) 購入先Etsy dontrustheruin 購入価格$12.00(2,271円)

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Big Bloodの新作はThunder Crutchとのコラボレーションです。Thunder Crutchはエレクトロサウンドを奏でるChuck Bettisと日本人イラストレーターでありオピニオンパフォーマーとしても活動してるYuko Tonohiraとのユニットで、このアルバムが初仕事のようです。Chuck BettisのエレクトロニックスとYuko Tonohiraのヴォイスが、Big Bloodのサウンドに絡んでいます。

 

以前に書いた日記より 

 

Chuck Bettis & Friends / Community Of Commotion 購入先Etsy dontrustheruin 購入価格0円

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Big Blood & Thunder CrutchのCDを注文したら、このCDも一緒に届きました。調べてみるとThunder CrutchのChuck Bettisでした。2005年にNorth East Indieからリリースされていますが、Big Bloodの前身バンドCerberus Shoalもこのレーベルからリリースされています。Big Bloodの2人をはじめとして、Ikue Mori、 Toshio Bing Kajiwaraといった興味深い面々も参加しています。エレクトロニクスを中心にしてフリーク・アウトな展開が面白い!Big BloodのレーベルDontrustheruinに感謝ですね。 

 

 

The Dwarfs of East Agouza / Rats Don't Eat Synthesizers(Vinyl) 購入先Meditations 購入価格3,556円

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Sun City GirlsのAlan Bishop率いるエスノ・サイケデリック・ロック・グループThe Dwarfs of East Agouzaの新作。毎度のことながら、胡散臭さ満載で格好いいです。

 

 

Mayo Thompson & Sven-Åke Johanssons Quintett / Shotgun Wedding 購入先Amazon.co.jp(marvelio-japan) 購入価格1,992円

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あのMayo Thompsonが2009年にジャズ・アルバムをリリースしていたことを今頃になって知りました。Mayoのよれよれなヴォーカルとフリージャズドラマー Sven-Åke JohanssonのQuintett が良い感じでマッチングしています。


 

 

Theoretical Girls / Theoretical Girls 購入先Amazon.co.jp(ジャニス2) 購入価格1,950円

故Glenn Branca が1977年から1981年まで参加していたバンドTheoretical Girls。2002年にTheoretical Girls名義の未発表音源を集めたコンピレーション盤がリリースされていたのでした。ポストパンクの原点とも言うべきサウンドが満載です。


 前回の日記より

 

 

 

R.I.P. Glenn Branca

Glenn Branca(1948年10月6日~2018年5月13日)

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アヴァンギャルドなギタリストで作曲家でもあるGlenn Brancaが69歳で亡くなりました。No Waveの重鎮で、Thurston Moore、Lee Ranaldoが彼の下で働いていて、Sonic Youth結成の切っ掛けになったことは有名な話です。Sonic Youthサウンドや2人がソロ活動で行っているアヴァンギャルドの原点は、まさにこのGlenn Brancaにあったのであります。尚、Sonic Youthのファースト・アルバムはGlenn BrancaのレーベルNeutral Recordsからリリースされており、ライナーノーツも彼が書いています。

 

Thurston Mooreは、Glenn Brancaの訃報を受けてツイッターに彼の代表アルバム「The Ascension」のタイトルのみを投稿しています。Thurston Mooreの様々な思いが深く伝わってきます。

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Glenn Branca の功績は現代音楽やオーケストラの世界にエレキギターを導入したパイオニアの1人でもあります。90年代のオルタネイティブやミクスチャー、あるいはポストロックの到来を70年代後半に彼の頭の中に構想としてあったのでしょう。彼をリスペクトするミュージシャンは、ベテランや新人に関係無く多い。今後、ロックが更に変化した時には、彼の再評価が再び行われることは確かですね。

 

今回、色々と検索していった中で、彼が1977年から1981年まで参加していたバンドTheoretical Girlsのコンピレーション盤が、2002年にリリースされていたのを知りました。当時は7インチシングルしかリリースされていなかったかな? 1995年リリースのアルバム「BrancaーSongs '77-'79」で、やっとTheoretical Girlsの一部の音源を聴くことは出来ましたが、まだ未発表音源があったとはね。遅れましたけど、先ほど注文しました。届くのが楽しみです。


 

 

Yo La Tengo「今そこで暴動が起こっている」

Yo La Tengo / There's A Riot Going On

USインディーの大御所、Yo La Tengoの新作「There's A Riot Going On」がリリースされました。Sly & The Family Stoneの1971年リリースの名盤「暴動」の原題と同じであります。「今そこで暴動が起こっている」をテーマに全15曲が収録されています。きな臭い世界に向けた彼らのメッセージが込められたアルバムです。

 

アルバムタイトルからは過激で刺激的な動をイメージしたサウンドを思い浮かべるけど、Yo La Tengoはいつもと変らないヨラ節を折りませながら、静のイメージを意識したドリーミーでポップなアルバムに仕上げています。しかし、ただ単にポップじゃないところが、80年代後半からインディー音楽シーンの第一線で活躍してきた彼らの魅力でもあります。アンビエントやミニマル、そしてジャズの要素をも採り入れてエクスペリメンタルなエッセンスを随所に醸し出してくるあたりは流石です。

 

このアルバムが伝えようとしているのは怒りとか絶望ではない。CDの盤面とアルバムジャケットの中にはJames McNewが書いたカメのイラストが載っています。穏やかにゆっくりとカメのように歩んでいくしかないと言っているように思える。暴動が起こっていて混乱と不安の世の中だけど、ほのぼのと優しく生きていくことを高らかに宣言したアルバムなのです。

 

 

 

2018年10月10日、久しぶりにYo La Tengoのライブを観に行きます。どんなライブになるのか楽しみです。

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