ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

再びSunburned Hand Of The Manに嵌まりかけています。

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先月購入したSunburned Hand Of The ManのメンバーであるPaul LaBrecqueとGhazi Barakatのコラボレーション・アルバム「Terminal Desert」が切っ掛けで、再びSunburned Hand Of The Manに嵌まりかけています。ボストンを拠点にして1997年からJohn Moloneyを中心に様々なメンバーが流動的に集まってライブ活動を行なっているバンドです。2000年代中頃のフリー・フォーク・ブームの時に存在を知り、この時にPaul LaBrecqueがギターとして参加していた。彼らはバンドというよりもコミュニティ大集団といった感じで、インプロヴィゼーションを主体に様々な要素をぶち込んでサイケデリックな世界を作り上げています。

 

私はSunburned Hand Of The Manのアルバムを5枚ほど持っているが、すでに80枚以上のアルバムがリリースされています。その多くが自主レーベルでのカセットやCDRが中心です。彼らにすれば、アルバムは名刺代りのようなもので、その時々の記録でしかないのかもしれませんね。リリース量が多すぎて食指が動かず、しっかりと情報収集してないと何時出たのか分からないまま入手困難なるので、最近は殆どご無沙汰気味になっていた。今回2枚のアルバムを購入したので紹介します。

 

Sunburned Hand of the Man / Mind of a Brother

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彼らのデビュー・アルバムでNo Neck Blues BandとJohn Faheyとのツアー商品として、1998年に50枚のCDRとしてリリース。2015年にやっとFeeding Tube Recordsがレコード化しました。CDRでは5曲収録ですが、レコードは3曲のみです。5曲全曲分のDLコードが付いていますが、レコード2枚組にして欲しかった。

 

ギター、サックスス、クラリネットテルミン、エレクトロニックス、パーカッション、そして、呻き声にしか聞こえないヴォーカルを絡めて総勢9名による怪しげで奇妙なサウンドを展開。ジャズ的な雰囲気を醸し出しながら、自由奔放に音を出し合い攻め込んでくる。デビュー時の方が、こんなにもカオス状態だったことに驚く。まさにSunburned Hand Of The Manの原石といったサウンドです。

 

 

Sunburned Hand Of The Man / A

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2010年にThurston MooreのレーベルEcstatic Peace!からレコードのみでリリースされたアルバム。Four TetことKieran Hebdenがプロデューサー、演奏者として参加している。Kieran Hebdenのプロデュース作としては2作目で、2007年リリースの「Fire Escape」 以来となる。

 

ノイズ、ミニマル、ドローン、クラウトロックといった様々な要素を組み入れながらも、アルバムとして統一感をもって聞こえる。Kieran Hebdenのエレクトロニックな感覚がプロデュースにも巧く反映されている。個人的にはリアルタイムで聴いていた「Fire Escape」がSunburned Hand Of The Manの最高傑作だと思うげど、「A」も甲乙つけがたい素晴らしいアルバムの1枚です。

 

 

LaBrecque、Barakat / Terminal Desert

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前回の記事「2019年4月のディスカホリック」で紹介していますが、再度アップしておきます。Sunburned Hand Of The ManのメンバーであるPaul LaBrecqueとアヴァンギャルドにエレクトロニックスを使いこなし、Pharoah Chromium義で活動しているGhazi Barakatとの2019年リリースのコラボレーション企画。長編2曲の収録で、その1曲がMaster Musicians Of Jajoukaをリスペクトした最高にヤバい曲です。

 

Sunburned Hand Of The Manは今年になって勢力的にライブ活動を行なっています。2019年のアルバムは、まだリリースされていません。そろそろライブ音源とかリリースされても良いかと思っています。最後にBandcampをアップしておきます。フィジカルメディアとして購入できるものは無いけど、おっ、Tシャツがありますね。これ欲しい!!


 

 

 

 


 

 

2019年4月のディスカホリック(平成最後の日にThe Stone Rosesを聴きまくるとしますか)

単なる月末かと思っていたら、平成最後の日だったのでした。自分にとっての平成と言えば、やはり平成元年(1989年)にデビューしたThe Stone Rosesです。新たなる時代の幕開けを感じさせ、この流れに乗り遅れてはいけないと思った。人生を大きく変えたバンドです。

 

80年代前半に音楽が好きでレコード会社に就職しました。営業をやりつつ雑用も行うハードな仕事でした。昼間はレコード店を回って新譜の売り込み。夕方からはラジオ番組への電話リクエストやテレビ番組への出演リクエスト葉書をアルバイトに指示。そして、夜は有線放送を回って新譜紹介。その後、歓楽街のスナックを訪問して有線リクエストをお願いする毎日。もうヤクザな仕事で身も心もボロボロでした。それでヒット曲が生まれれば、まだ救われたのですが。

 

その時に音楽が一気に嫌いになりましたね。丁度、レコードからCDへの変換時期でもあって、激動の時代でもありました。その対応に乗りきれなかったところは、淘汰されていった。自分のところもレコード事業から撤退させられたのであります。在庫処分や残務整理を半年以上行ない、併せて自分の持っていたレコードもすべて売ってしまったのです。もの凄く清々しかったのを覚えています。

 

その後、音楽に興味を持つことなく過ごしていました。そんな私を再びディスカホリックにさせてしまったのが、The Stone Rosesであります。彼らの曲で好きなのは、アルバムには収録されなかったシングル曲「What the World is Waiting For」です。世界が待ち望んでいるもの、それに早く気付けよ!と歌っています。これからは俺達の時代であることを高々と宣戦布告しています。カッコイイ! よし、今日はThe Stone Rosesを聴きまくるとしますか。


おっと、その前に2019年4月のディスカホリックですね。15タイトルの購入実績で、じっくりと聴けてないアルバムも多いので簡単なコメントになっています。4月はちょっとバタバタしていたかな。本日も仕事で、世間一般の10連休などと関係なく働いています。もっと、のんびりと音楽を聴く時間が欲しい!!

 

Frans de Waard、Peter Johan Nyland、Richar Youngs / Onder、Stroom (Vinyl) 購入先Art Into Life 購入価格2,843円

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3人のマルチ・アーティストによるコラボレーション・アルバム。エレクトロニックスを中心にノイズ、ドローン、アンビエント、エクスペリメンタルと3人の英知が集約された不思議な世界です。

 

 

David Rosenboom / Zones of Influence(2CD) 購入先Art Into Life 購入価格2,843円

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実験音楽家David Rosenboomの2014年リリース・アルバム。コンピューターとエレクトロニックを奏でるDavid Rosenboomに絡むWilliam Winantのパーカッション、ヴィブラフォン、タブラなどバッキバキに鳴り響いています。

 

 

Joe Potts / Gift from the Dead(CD) 購入先Art Into Life 購入価格2,303円

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http://a-i-l.ciao.jp/JP596.mp3
 

Joe Potts / Sex Machine(CD) 購入先Art Into Life 購入価格2,303円

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 Joe Potts については、前回の記事で取り上げました。


 

Comet Is Coming / Trust In The Lifeforce Of The Deep Mystery(CD) 購入先HMV Online 購入価格1,615円

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フジロック予習編として購入。サックス、シンセサイザー、ドラムの3人組によるComet Is Coming。アヴァンギャルドなコズミック・ジャズロックといった感じ。ライブが楽しみです。


 

King Gizzard & The Lizard Wizard / Gumboot Soup(CD) 購入先HMV Online 購入価格1,221円

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フジロック予習編として購入。オーストラリアのサイケデリックロック・バンド King Gizzard & The Lizard Wizard。サイケといっても、様々な要素を採り入れたごった煮サウンド。リリース量も多くて2017年だけで5アルバムもリリースしています。この4月にも新作がリリースされているので、こちらも購入予定です。

 

 

Stephen Malkmus / Groove Denied(CD) 購入先HMV Online 購入価格1,538円

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Stephen Malkmus&The Jicks ではなく、久しぶりのソロ・アルバム。The Jicks名義とは一味違うエレクトロニックなサウンド。これはこれで面白い!


 

Cosey Fanni Tutti / Tutti(CD) 購入先HMV Online 購入価格1,608円

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Throbbing GristleのCosey Fanni Tutti、35年ぶりのソロ・アルバム。エクスペリメンタルでビートを効かせたサウンドは最高に格好いい!! 

 

Neal Heppleston / Folk Songs for Double Bass(CD) 購入先Preserved Sound Bandcamp 購入価格£12.74(1,933円)

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ダブルベースコントラバス)の制作職人として、自らの工房を持って活動を行なっているNeal Hepplestonの初ソロ・アルバム。彼のダブルベースに対する愛情がひしひしと伝わってくるアルバムです。

 

 

Aaron Martin / A Room Now Empty(Vinyl) 購入先Preserved Sound Bandcamp 購入価格£19.74(2,997円)

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アメリカ、カンザス在住のチェリストであり、マルチ奏者でもあるAaron Martinの新作。コンテンポラリーなアンビエントな世界がしっとりと心に染み渡ってくる世界。

 

 

Steven R. Smith / Old Skete(Vinyl) 購入先Worstward Recordings Bandcamp 購入価格$22.00(2,530円)

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Steven R. Smithの買いそびれていた2011年のアルバム。毎度のことながら孤高のギタリスト振りを遺憾なく発揮しています。まもなく「Old Skete」に続く新作もリリースされます。こちらも楽しみです。

 

Ulaan Passerine / New Evening(Vinyl) 購入先Worstward Recordings Bandcamp 購入価格$27.00(3,105)

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Steven R. SmithのUlaan Passerine名義による新作。ギターだけでなく、ヴァイオリン、ハーディ・ガーディ、チェロ、マンドリュートなども採り入れて、よりメランコリックに鳴り響いています。すべてSteven R. Smith一人の演奏です。

 

Ulaan Passerine / Moss Cathedral(Cassette) 購入先Worstward Recordings Bandcamp 購入価格$19.00(2,185円)

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同じくSteven R. SmithのUlaan Passerine名義による2016年カセット音源。17分、19分越えの2曲を収録。 

 

 

Thee Reps / Minimal Surface(CD) 購入先Art Into Life 購入価格2,370円

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 2015年にNYで結成されたバンドThee Repsの2019年のデビュー・アルバム。ミニマル、クラウトロック、ポストロックなどの影響を受けて独自のサウンドを追求する注目バンドです。

 

 

LaBrecque、Barakat / Terminal Desert(Vinyl) 購入先Art Into Life 購入価格3,018円

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ボストンのエクスペリメンタル・サイケバンドSunburned Hand Of The Manの中心人物Paul LaBrecqueとアヴァンギャルドにエレクトロニックスを使いこなし、Pharoah Chromium名義で活動しているGhazi Barakatとの2019年リリースのコラボレーション企画。長編2曲の収録で、その1曲がMaster Musicians Of Jajoukaをリスペクトした最高にヤバい曲です。

 

 

LAFMS(Los Angeles Free Music Society)の重要人物で創始者の一人でもあるJoe Pottsのソロ・アルバム2枚をやっと購入しました。

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1975年にLAFMSの根源バンドLe Forte Fourで活動を始め、78年にはノイズ・オーケストラAirwayの総指揮官として、アヴァンギャルド・ミュージックに多大な影響を及ぼしてきたJoe Pottsです。現在も積極的に活動を行っており、昨年はAirwayの4作目となるライブ・アルバム「Live At MOCA」がリリースされています。その他、Joseph HammerとのユニットJoe & Joeとしてアルバムをリリースしてライブ活動も行っています。

 

Joe PottsのAirwayについては、昨年こんな記事を書いています。この後にAirwayの4作目となるライブ・アルバム「Live At MOCA」がリリースされています。


Joe Potts | ディスコグラフィー | Discogs

最近、日本でもLAFMS熱が盛り上がっており、アルバム紹介など様々なイベントが行われています。CDやカセットなど今まで入手困難だったアルバムが、購入し易くなっている感じがします。アマゾンなどで扱う状況ではないけど、在庫が無くなったら、少量生産はしているのでしょうね。今回Joe Pottsのソロ・アルバム2枚、1996年リリースの「Gift from the Dead」と2001年リリースの「Sex Machine」をCDで購入することが出来たので紹介します。

 

Joe Potts / Gift from the Dead

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「死者からの贈り物」と題されたこのアルバムは、サンプリングされた強固なノイズ音を刻み込んだサウンドを46分に渡ってループ。そこに女性官能ボイスを絡めて摩訶不思議な恍惚感を醸し出しています。紙ジャケットには何のクレジットもなく、ただ少女の怪しげな笑みに興味津々ですね。

2分ほどのサンプル音源しか無かったのですが 、全体の雰囲気は確認出来ます。http://a-i-l.ciao.jp/JP596.mp3

 

Joe Potts / Sex Machine

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74分という長尺なオルガンによるループ・サウンドで、こちらも恍惚感を醸し出しています。アンビエントでチル・アウトな雰囲気満載で、まさにベッドルーム・ミュージックです。完全に密封された紙ジャケット入りで「Gift from the Dead」と同様に何のクレジットもありません。


 

Joe Pottsのソロ・アルバムは、この2枚のみです。恍惚ループを軸に、同じ手法を使って動と静に分けて作られたアルバムかな?その意味では、2枚でワンセットの様に思う。まあ、こればかりは本人に聞いてみないと分かりませんけどね。Joe Pottsは様々なバンドやプロジェクトに参加しているので、今後も色々と集めて行こうと思っています。

 

 

アルゼンチンの実験的カルトバンドReynolsのBOXセット、ヤバいです!!

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Anla Courtis、Miguel Tomasin、Roberto Conlazoによるアルゼンチンの実験的カルトバンドReynols。このバンドのヴォーカルでドラマーのMiguel Tomasinは、ダウン症を患いながら音楽活動を行っています。そんな彼の奇想天外なアイデアを元に結成されました。1993年に活動を開始して、サイケ、ノイズ、ローファイ、ドローン、電子音楽サウンドアートまで、すべての要素をごちゃ混ぜにした音楽性を披露してくれました。

 

録音された音源は100タイトル近くあるとされていますが、リリースされない音源も多かった様です。残念ながら2004年に活動中止になります。Reynolsサウンドを支えていたギタリストAnla Courtisの海外での活動が中心になったことや、Miguel Tomasinの体調を考えての結果だそうです。音源リリースが本国よりも日本も含めて世界各国のレーベルからなので、Anla Courtisが海外へ出たことで、より幅広くReynolsの存在を知られることになったのも確かです。

 

Reynols / Minecxio Emanations 1993-2018(6CD&1DVD Box)

今年になって、初期のカセット音源や未発表音源、さらにはコラボレーション音源などを収録したCD6枚とDVD1枚の7枚組BOXが、ノルウェーのレーベルPica Diskよりリリースされました。これまでの活動を総括するに相応しい内容となっています。付属として入っている雑誌の特集やインタビュー記事を纏めたThe Reynols Story、そして写真やアートワークを中心としたブックレッドもファンにとっては嬉しいですね。 

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Disc 1 Early Reynols

デビュー時の1993年から1994年までの音源集。ファースト・カセット・リリース音源や当時のライブ音源、アウトテイクを選曲。これぞ、Reynolsの原点というべき実験的ノイズ・サウンドが集約されています。

 

Disc 2 Vedeosmis Tecretre

2000年代初頭に完成したがリリースされなかったアルバム。Miguel Tomasinのヴォーカルを中心としたフリーキーなロックサウンドアヴァンギャルドでありながらもポップに聞こえてしまうReynolsらしい1枚。

 

Disc 3 Jaz Ronco Jits

2002年にリリースされたJaz Ronco Japi Javas 3部作からの選曲。Reynols流のジャズ・サウンド? チープでローファイなサウンドが満載です。

 

Disc 4 Conceptual Mogal

日本の音楽雑誌「電子雑音 6号」の付録CDに収録されていた曲など、2000年から2003年頃までのコンピレーション・アルバムなどに収録されていた音源を集めています。電子音楽やドローンなどReynolsの多才な音楽性が感じられる1枚。

 

Disc 5 Roniles Dasa Selebro

こちらも2000年代初頭に完成したがリリースされなかったアルバム。Miguel Tomasinのヴォーカルを中心に様々なサウンドが展開されています。

 

Disc 6 Reynols & Friends

日本のAcid Mother's Temple、Pauline Oliversなどのコラボレション音源集。 特にAcid Mother's Templeとのコラボは、Miguel Tomasinの参加が無いけど、Anla Courtis、Roberto Conlazoの2人にAcid Mother's Templeが加わった2017年のライブ録音。アルバムとしてリリースして欲しいです。

 

DVD

ライブパフォーマンスやビデオ作品をコラージュしたDVD。Reynolsの軌跡を知ることの出来る貴重な映像が90分に収められています。

 

全52曲の音源は全てリマスター仕様で、限定500セット。ノイズ・ファンはもとより、ちょっと変った変な音楽、怪しげな音楽ファンは必聴のBOXだと思う。最後にPica DiskのオルガナイザーであるLasse MarhaugのツイッターからMiguel Tomasinの写真を見つけたのでアップしておきます。Reynolsの活動中止後は、何も情報が入ってなかったので、ちょっと安心しましたね。

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2019年3月のディスカホリック

3月のディスカホリックは9タイトルの購入実績でした。毎度のことながら、メジャーものからマイナーものまで、あれこれ、諸々と購入しています。

 

Ian Brown / Ripples(CD) 購入先Amazon.co.jp(importcds_com) 購入価格1,807円

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ローゼズ再結成を経てのソロ活動再開のアルバム「Ripples」です。気負いもなく、淡々と歌い上げる感じはいつもながらであるが、これまでに無く心に染みこんでくる傑作!イアンの歌が巧くなったと思うけど、こればっかりはライブを観てみないと分かりませんね。


 

                                     Richard Youngs / Memory Ain't No Decay(Vinyl) 購入先Amazon.co.jp 購入価格2,731円

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リリース量が多くてすべてについて行けませんが、最近リリースされた3曲収録の12インチ・アルバムです。Richard Youngsの催眠的なヴォーカルが心地良い。どこにも音源が無かったのでJuno Recordsのサンプル音源です。

Richard Youngsについては、昨年こんな記事を書いています。

 

 

Amp / Entangled Time(CDr) 購入先Ampbase.net 購入価格£7.98 (1,236円)

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Amp / Switched On And Live(CDr) 購入先Ampbase.net 購入価格£7.98(1,236円)

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Ampについては、前回の記事で取り上げています。


 

Larsen / Tiles(Vinyl) 購入先Hypershape Records Bandcamp 購入価格€30.00(3,989円)

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前作「Of Grog Vim」がインスト・アルバムでした。今回の新作12インチ・ミニ・アルバムは、再びLittle Annieを起用してのヴォーカル・アルバムとなっています。彼女のアンニュイな雰囲気を引き出しているアルバムです。 

Larsenの前作「Of Grog Vim」は、2016年の年間ベストアルバムNo.1に選んでいます。こんな記事も書いています。


 

Dr. Timothy Leary / Turn On, Tune In, Drop Out ”The Original Motion Picture Soundtrack”(Vinyl)  購入先Amazon.co.jp 購入価格3,066円

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サイケデリック体験の伝道師Timothy Leary。彼の1967年リリースのアルバムがVinylリイシューされました。曲として成り立っているのは2,3曲であとは、Timothy Learyの語りというサイケ・ファン必聴の厄介なアルバムです。


 

Reynols / Minecxio Emanations 1993-2018(6CD&1DVD Box) 購入先Art Into Life 購入価格6,408円

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アルゼンチンの実験カルトバンドReynolsの未発表音源を含むCD6枚とDVD1枚の7枚組BOXが、ノルウェーのレーベルPica Diskよりリリースされました。サイケ、ノイズ、ローファイ・ドローン、電子音楽サウンドアートのすべての要素をごちゃ混ぜにした彼らの魅力満載です。

 

 

Knifeworld / Bottled Out Of Eden(CD) 購入先Amazon.co.jp(RAREWAVES-JP)  購入価格1,138円

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現Gongのヴォーカルとしても活動しているKavus Torabiを中心としたバンドKnifeworldの2016年リリースのアルバムです。これを聴いていると、Kavus TorabiがGongのヴォーカルに抜擢されたのも納得出来ますね。早めに新作をリリースして欲しいです。 


 


Thom Yorke / Suspiria(2CD) 購入先Amazon.co.jp(ZOverstocksJPN) 購入価格1,535円

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Thom Yorkeがホラー映画の代表作「サスペリア」のリメイク版の音楽を手掛けたサントラ盤です。今年のフジロックにThom Yorke Tomorrow's Modern Boxesとして出演します。このアルバムからも演奏するのかな?

 

 

 

アンビエント・シューゲイザー、AMPの新作がギリシャのレーベルSound In Silenceからリリース!

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90年代初期に活動を始めて、Wurlitzer Jukebox、Kranky、Darla Records、そしてSpace Age RecordingsからアルバムリリースしてきたイギリスのAmp。ここに上げたレーベル達は、当時、バンドに関係なくレーベル買いをしていた私です。ただ、Ampは2000年中頃からセルフ・リリースが中心となり、情報もあまり入って来なくなっていた。最近になって、ギリシャのレーベルSound In SilenceからCDRをリリースしていることを知りました。現在もRichard Ampと女性ヴォーカルKarine Charffを中心として活動しているようです。早速、Sound In Silenceからの最新作とライブ盤を購入したので紹介します。

 

Amp / Entangled Time

スタジオ録音盤としては8年振りの新作です。Richard Ampの奏でるギターやシンセサイザー、そしてエレクトロニカが美しく幻想的に鳴り響くドローン・サウンドを展開。そこにKarine Charffのウィスパー・ヴォーカルが魅惑的に絡む世界。アンビエントシューゲイザーともいえるサウンドを是非とも大音量で聴いて欲しい。素晴らしいです!

 

Amp / Switched On And Live

2016年にリリースされていたライブ盤。初期のメンバーだったMatt Elliott (The Third Eye Foundation)とMatt Jones (Crescent、Movietone)の4人編成時の1995年のライヴ、中期のDonald Ross Skinnerが参加していた2003年のライブ、そしてRichard AmpとKarine Charffの2人だけの98年、99年のライブが収録されています。初期、中期のAmpの集大成を纏めた嬉しいライブ盤です。

 

 

Sound In Silenceは2006年に設立されたレーベルです。CDRパッケージは、すべて同じ方向で統一されています。折り畳み型の紙パッケージの前面にステッカーを貼ったハンドメイドですが、センスの良さを感じます。他にも素晴らしいバンドやアーティストが居るので、今後も注目していきたいですね。

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英国のヴィオラ奏者Alison Cottonを中心としたTrimdon Grange Explosion周辺に注目です。

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Trimdon Grange Explosion

Alison Cotton(ヴィオラ、ヴォーカル)、Ben Phillipson(ギター、ヴォーカル)、Mark Nicholas(ベース)、Karl Sabino(ドラムス)の4人組サイケデリック・フォーク・バンドTrimdon Grange Explosion。2010年に7インチシングルでデビューして以来のファースト・アルバムを2017年に音楽配信でリリース。2018年後半にCardinal FuzzとFeeding Tube Recordsからの共同リリースとなりました。

 

この4人は、元々2005年からThe Eighteenth Day Of Mayというバンドで一緒に活動していました。アルバム1枚で解散しますが、Alison CottonとMark Nicholasはデュオとして2007年よりThe Left Outsidesとして活動を始めます。そこに元の仲間Ben Phillipson、Karl Sabinoが加わってTrimdon Grange Explosionを結成します。バンドの名前は1882年にイングランドの町Trimdon Grangeで起きた炭鉱爆発事故のことを表しています。凄いですね。

 

Trimdon Grange Explosionの本作は、Alison Cotton、Ben Phillipsonの2人のヴォーカリストを用いて、自分達の曲の他、独自にアレンジした英国トラディショナル・ソングのカヴァー曲を交えたアルバムです。牧歌的で初期のヴェルヴェッツを思わせる雰囲気も良い感じ。それぞれのヴォーカルが個性を充分に発揮しており、それに絡むサウンドも空間を活かした小気味よい演奏です。加えてAlison Cottonの奏でるヴィオラも心地よく鳴り響いています。ブリティッシュ・トラッドサウンドを巧く纏め上げたアルバムです。 

 

Alison Cotton / All Is Quiet at the Ancient Theatre

Alison Cottonの昨年リリースされたソロ名義のアルバム。ヴィオラを中心としてハーモニウム、リコーダー、パーカッション、そして彼女のヴォーカルまでも絡めたポスト・クラシカルなドローン世界。Pauline OliverosをリスペクトしているAlison Cottonだからこそ、なし得るドローンとヴォーカルが絡む静寂で崇高な雰囲気。アルバム・タイトルAll Is Quiet at the Ancient Theatreのイメージがそのまま伝わって来るような素晴らしいアルバムです!

 

The Left Outsides / All That Remains

 Alison CottonとMark NicholasのデュオThe Left Outsidesも昨年4枚目となる新作をリリースしています。フィジカルメディアとしては、購入していませんが、こちらも取り上げなければいけませんね。Trimdon Grange Explosionと比べるとよりシンプルに様々な音楽にトライしていします。The Left Outsidesも注目です。

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今後、Trimdon Grange Explosionの4人のメンバーが、どのような感じで活動していくのか楽しみ。4人とも個々に器量を持ったミュージシャンです。特にAlison Cottonは、色々と引っ張りだこになっていく感じがしますね。