ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

Oren Ambarchi の2012年にリリースされたアルバムより2枚をピックアップ

オーストラリア出身で、エクスペリメンタルなギターを奏でるOren Ambarchi。彼は、90年代後半ぐらいから、エクスペリメンタル・ミュージック・シーンで、その名前を知られるようになってきた。私が、実際に音源を聴いたのは、2000年代前半のKeith Roweとのコラボレーションが最初だった。そのころより、活動幅が広く、アシッド・フォーク色の強いSunというバンドでも活動していた。2005年にはSunn O)))のアルバムやライブにも参加して、マルチな才能を発揮していたのだが、個人的には、その多彩な活動に付いていけなくなった感じで、このところはちょっとご無沙汰していたのでありました。

 

ご無沙汰していた間に、Oren Ambarchiの活動は、さらに拡大しており、2012年には、コラボレーション名義も入れて、なんと10タイトル近くのアルバムがリリースされていたのでありました。その中には、Keiji Haino、Jim O'Rourkeとのコラボレーションなどもあります。そんな中から、Editions Megoからリリースされたソロ・アルバムとKrankyからリリースされたRobin Foxとのコラボレーションの2枚を購入してみました。

 

Oren Ambarchi / Sagittarian Domain

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Editions MegoからリリースされたOren Ambarchiソロは、1曲で33分を超えるインスト超大作。90年代ポストロックにクラウト・ジャーマンな雰囲気を組み合わせた感じ。ベースとドラムによるミニマルループされた土台に、徐々に弦楽器を絡め、ノイジー・ギターが炸裂するバトルは、精神を覚醒させ歓喜の世界へとリスナーを導いてくれます。最後は弦楽器で静かにフェード・アウトする、病みつきになりそうな危ないこの1枚です。

                                                      

 

Oren Ambarchi & Robin Fox / Connected

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krankyからリリースされたOren AmbarchiとRobin Foxのコラボレーション作品。Robin Foxについては、殆ど知らないのですが、オーストラリアで活動する映像と電子音楽の作家のようです。Oren Ambarchiのミニマルループされたギター・サウンドにRobin Foxのエレクトロニクスが絡んだ楽曲や、デジタル・ノイズによるサウンド・アートな楽曲まで、アヴァンギャルドな電子音響作品に仕上がっています。KrankyからのOren Ambarchiというも非常に興味深いですね。