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ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

単なるサントラ盤の域を超えたMogwaiの「Les Revenants」

CDレビュー

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Mogwaiの今回の新作は、フランスTVドラマ「Les Revenants」のサントラ盤であります。このドラマの脚本を手掛けたのは、フランスの新鋭映画監督Fabrice Gobertです。この人、2010年に映画「Simon Werner a disparu...」のサントラにSonic Youthを起用することで話題になった方でもあります。MogwaiStuart Braithwaiteが、彼の大ファンであったことから今回のコラボレーションが実現したとのこと。

 

このドラマ、2004年に映画になっていたのをTVドラマとしてリメイクした作品です。Les Revenantsを日本語すると「幽霊」「帰って来た人」という意味である。バス転落事故で亡くなった方々が、それぞれの家族の元へ帰って来るといったミステリアスな物語のようです。

 

 Les Revenantsのダイジェスト映像

www.youtube.com

 

さて、サウンドの方は、サントラ盤とはいえ、これはもう完全にMogwaiの世界なのであります。攻撃的なギターワークが無いものの、彼らの静寂なる世界を凝縮した1枚になっています。ギターのJohn Cummings「最初に30秒のマテリアルを作って、そこからアルバムになるようなMogwaiの曲に仕上げたんだ」と言った発言をしているように、サントラ盤ながらMogwaiらしさを追求した作品になっている。

 

Mogwaiらしいと言っても、新たなる展開を示した曲もあります。それは、ラスト2曲目の「What Are They Doing In Heaven Today?」です。アルバム唯一の歌もので、テキサスのゴスペル・シンガーWashington Phillipsカヴァー曲であります。Stuart Braithwaiteヘロヘロなヴォーカルが、何故か心に突き刺さる感じです。曲のタイトルが何となくLes Revenantsの内容とリンクする感じで、ドラマのエンディングにこの曲が来るのかなと思ってしまう。

 

元々、インスト中心のMogwaiだけに、ヴォーカル曲といってもヴォイス的な扱いだったので、しっかりと歌い上げるのは新鮮に感じる。今後、全曲ヴォーカル入りとか、カヴァー集といった企画も有りかと思う。単なるサントラ盤の域を超えたMogwaiの底力を知ることの出来る1枚である。