ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

The Garbage & The Flowers「Eyes Rind As If Beggars」

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The Garbage & The Flowers「Eyes Rind As If Beggars」

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ニュージーランドのサイケ・Lo-FiバンドThe Garbage & The Flowersの1997年にリリースされた1stアルバム「Eyes Rind As If Beggars」がリイシューされました。初CD化であり、1992年のデビュー・シングルやオムニバス、そしてカセット・テープなどに収録されていた音源なども追加しての2枚組みです。今回、国内盤もリリースされたようである。私は、価格の安い輸入盤にしましたけどね。

 

80年代後半にYuri Frusin (Guitar/Songwriting) とHelen Johnstone (Viola/Vocals/Bass)によって結成され、サポート・メンバーを加えて活動を開始。1992年のデビュー・シングルから、5年も経って1stアルバム「Eyes Rind As If Beggars」をリリース。その後、2000年代中頃までは音沙汰がなく、2007年にカセット・テープでアルバム「Coronation」をリリースして音楽シーンに復帰。今現在も散発的にライブを行なっている。

 

アシッド・フォークからノイズ・ロックまで網羅した曲は、Velvet Undergroundの影響を感じさせ、これが90年代に録音されたのかと、疑ってしまうぐらいに60~70年代テイストが満載。曲によって導入されているHelen Johnstoneのヴィオラは、Lo-Fiサウンドをより一層カオスティックに別世界へと導いてくれます。そして、Yuri Frusinのギターは、繊細なアルペジオから轟音ノイズまでエキセントリックに鳴り響く。マニアなリスナーからは長きに渡ってリイシューが待たれていたのも納得である。

 

実は、90年代のインディーズ・シーンを血眼になって漁っていた私ですら、彼らの存在は知らなかったのであります。英米のインディーズ・シーンも一段落した90年代中盤以降、ニュージーランドならDead C、アルゼンチンならReynolsといった南半球の国々のインディーズ・シーンにも興味を持って色々と物色していました。ただ、CDでのリリースが無く、レコードとカセット・テープのみだと、バンドの情報も少なく、日本での流通は厳しかったのかもしれません。

 

余談ですが、デジタルに対するアンチテーゼとしてカセット・テープでのリリースが、まさに今、海外のインディーズ・シーンで大人気です。The Garbage & The Flowersのディスコグラフィーを見ると、2007年以降アルバムとしては、3作品リリースされています。その内、2007年、2008年の2作品が、カセット・テープなのであります。今の状況を考えると時代の先端を行っていた事になりますね。

 

そんな事で、The Garbage & The Flowersに大変興味を持った私は、2011年にリリースされたLPレコード「Stoned Rehearsal」(2008年にカセット・テープでリリースしていた音源の一部をレコード化)までも購入してしまったのであります。でも、レコード・プレイヤーを持っていないのです。そろそろ買わなくては(笑)。