ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

フジロックフェステバル2013、7月28日(日)観戦報告

 

フジロックもいよいよ最終日です。もう雨は要らないですね。はたして、どうなることやら。

 

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いつもよりは、少し早く宿を出た。12時台に観たいバンドがあるので、その前に昼食を取りたいのであった。もちろん昼食を取るところは、アヴァロン・エリアの朝霧食堂であります。フジロックに来て、ここで食べなくてどうするのだと、毎年豪語しています。昨年もこのブログに同じ事を書いたら、朝霧食堂さんよりコメントを頂きました。誠に恐縮でございます。今年も、「富士宮焼きそば」と「朝霧シチュー」を美味しく頂きましたよ。

 

さて、アヴァロン・エリアで食事をしたのは、1250分からホワイト・ステージで行われるPortugal. The Manを観る為であった。この時間帯、グリーン・ステージではYo La Tengo、レッド・マーキーではDiivと、どれも観たいバンドばかりなのであった。それでも、このPortugal. The Manを選んだのは、今年リリースされた新作「Evil Friends」が素晴らしかった!の一言に尽きる。アラスカ出身で現在はホートランドをベースに活動している5人組2006年にデビューして、毎年1枚のアルバムをリリースしながら、実力と人気を兼ね備えて来たバンドである。残念ながら日本では無名に近い存在であるけどね。

 

ライブの方は、サイケ・ガレージパンクに少しプログレ要素がいい感じで鳴り響く。ジャンル横断的な曲が多いのに、サウンドとしては纏まって聴こえる。ヴォーカル、ギターのJohn Baldwin Gourleyを中心に、メンバー全員のバックコーラスで曲を盛り上げる様は、バンドとしてのポテンシャルの高さを感じる。ライブの途中から雨が降り始めた。それでも、周りはお祭り騒ぎの様に盛り上がっている。バンドの演奏もそれに合せてヒート・アップして来る。そして、ラスト曲はビートルズの「Helter Skelter」のカヴァーでフジロックでのライブを締めくくった。予想以上に楽しく素晴らしいライブであった。

 

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次は、グリーン・ステージでのWilko Johnsonです。正直なところ、このWilko Johnsonについてはあまり詳しくはない。ただ、今年初めに末期のすい臓がんであることを公表、余命半年と宣告され、あと数か月自力で活動する為に、薬品治療を受けないといったことの情報は入っていた。その後、日本でのライブも行った。これが日本で観る最後のライブだと思った人が殆どだったと思う。そんな中でのフジロック参戦であります。これはもう観るしかないです。

 

Wilko Johnsonのギターにベースとドラムによるシンプルな3人編成。セットも何の仕掛けなし状態でライブは始まった。私はグリーン・ステージの奥の方で、折りたたみ椅子に座ってまったりと観ることにした。毎度スタンディングじゃあ体力持ちませんしね。曲を知らなくても、昔どこかで聴いた様な軽快でシンプルなロックンロールナンバー。Wilko Johnsonの元気さにパワーを貰った感じである。本当にあと余命何カ月?と思った瞬間、ほろっとしてしまった。ありがとう!Wilko Johnson

 

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パワーを貰ったので、再びホワイト・ステージに戻ってSavagesを観る。イギリスの女性4人組の新人ポスト・パンクバンドである。いや~彼女らがステージに登場した時は、細身の野郎4人が出て来たのかと思った(笑)。ヴォーカルのJehnny Bethは、厳しい表情でこちらを睨みなが歌うし、バックの面々もちょっと怖い!今どきの女性新人バンドで、ここまで徹底したパフォーマンスで攻めてくるのも面白い。ライブが終わってステージを去る時に、「ありがとうございました」と笑顔で言い放った。キュートで可愛い女性達だったことを再確認しましたよ(笑)

 

時刻は17時近くになっていた。この後はグリーン・ステージでラストまでの予定です。まずは、1730分からのMumfordSongです。これほどまでに、泥臭く古典的なアメリカン・ロックが日本でどうなのかと思っていた私です。しかし、そんなことは関係なかったですね。彼らの完璧なる演奏、そして観客を楽しませるエンターテイメント性は一級品でしたね。そして、彼らのフェスの定番?多彩なゲストを参加させるステージングには、その日のライブを終えたHaimの女性3人組みが、飛び入り参加。アットホームで、楽しいライブを披露してくれました。

 

 

 

さあ、次はいよいよVampire Weekendです。彼らのことを、お子ちゃまポップと評していながら、デビューした2008年にサマーソニックで、日本での人気が確定した2010年にはフジロックで観ている。今回はサード・アルバム「Modern Vampires of the City」を引っ提げてのフジロック登場であります。 

 

ライブはこれまでのお子ちゃまポップ路線を踏襲しつつ、新作のシンプルに歌を聴かせる曲を全体のノリを失わずに折まぜた展開である。Ezra Koenigは、ギターを持たずにヴォーカルに専念することもある。そんな時は、残りのメンバー3人で演奏してサウンドをしっかりと支えている。特にRostam Batmanglij(キーボード・ギター)の活躍が、Vampire Weekendの要になっていることが伺える。バンド全体としてもコンパクトに凝縮しているが、色々と実験的な試みを垣間見ることも出来る。これこそが、新たなる挑戦を始めたVampire Weekendのライブであることを実感した。もう、お子ちゃまポップなどと、言っている場合じゃないですね。 

 

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オアシス・エリアで食事を取って、最後はCureであります。フジロック2007の時も、 Cureを観ている。ただ、Cureに関しては、積極的なファンではない。まあ、フジロック最終日だけに、まだ、フジの雰囲気を味わっていた感じなのである。2130分からスタートである。Vampire Weekendの時に比べると極端に観客が少ない。10分ぐらい遅れて演奏がスタートした。Robert Smithの化粧は、見るに堪えないのぐらいの状況になっていた。でも、これが無くなったらCureじゃないか?と思いつつ1時間ほどまったりと椅子に座って観ていた。結局、3時間近く演奏したとのことであるが、22時半過ぎにはフジロックの会場を後にした。

 

 

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これで、フジロック2013の観戦報告も終了です。豪雨に見舞われ心が折れそうになったけど、やっぱ来てよかったと思う。最後に拙い文章に付き合ってくれた皆さん有難う。もちろん来年もフジロックは、絶対に行きますよ!