ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

2013年はこれで決まり!私的ベストアルバムBardo Pond「Peace On Venus」

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Bardo PondPeace On Venus」

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90年代初期の頃から活動を続けているアメリカン・サイケデリック・バンドBardo Pondの新作が届きました。彼らの場合、リリース量が多い為、通算何作目なのか分らんところがある。昨年リリースされた「Yntra」が実験的な内容であったが、本作「Peace On Venus」は、紅一点であるIsobel Sollenbergerのヴォーカルとフルートを最大限に活かしきったアルバムである。

 

2010年にリリースされたセルフタイトル・アルバム「Bardo Pond」で、やっとIsobel Sollenbergerを中心にしたことで、多くのリスナーを獲得できたと思う。しかし、Michael GibbonsとJohn Gibbonsの2人の兄弟ギタリストが、自分達のエゴを出すと、すぐに実験的なアルバムになってしまう。そこが彼らの魅力でもあるけどね。この「Peace On Venus」は、そのバランスがいい感じで熟成されているのである。

 

 初期のBardo Pondのサウンドは、グランジシューゲイザーといった時代背景をバックにして、目一杯ノイジーなギター・サウンドを掻き鳴らしていた。ヴォーカルが入っていようがいまいが、関係無く轟音サウンドを歪ませていた。当時はそれが非常にかっこよく聴こえた。ただ、今改めて聴くとちょっと辛いのも確かである(笑)。この20年間で彼らも進化したのであります。轟音サウンドの中に舞う、虚無感漂うヴォーカルと幻想的なフルートは、間違いなく貴方を宇宙の彼方へと導いてくれます。

 

言うまでも無くBardo Pondの最高傑作であり、私的ベストアルバムのNo.1です!

 

P.S. この「Peace On Venus」リリースの他に、アナログ盤限定で「Rise Above It All」もリリースしている。片面1曲ずつの長尺2曲を収録。その1曲がFunkadelicのカヴァーである。アマゾンUKに注文しているが、はたしてどんなアルバムになることやら。