ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

The Stone Roses:Made of Stone(DVD)に寄せて

映画の方は昨年11月に観ているが、やはり、これは日本語字幕スーパーの入った国内盤DVDで買わないとね。

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2011年11月の奇跡の再結成に始まった活動を中心としたドキュメンタリー映画である。90年代初期のマンチェスター・ムーブメントの全盛期だった頃の映像は少ないが、デビュー前の80年代の貴重な映像が多く収録されていてファン必見の作品である。

 

私の場合、The Stone Rosesの存在なくしては、今の様なディスカホリックに成らなかったのである。70年代後半にロック目覚め、ひょんなことから83年~84年の約2年間レコード会社で働いていた。営業兼雑用係として、レコード店に演歌のレコードやジャズ、そしてブルースなどのレコードを売り込むことに躍起になっていた。その内、好きでもないアーティストやバンドのレコードを売り込むのに疲れ果ててしまい、プライベートでは音楽を聴かなくなり、音楽に興味を無くしてしまったのである。レコードからCDへの移行時期だったので、持っていたレコードをすべて売ってしまったのもこの頃だった。

 

そんな私に転機が訪れたのは、1989年のThe Stone Rosesのデビュー・アルバムであった。うつむき加減に憧れられたいなどと歌うバンドが、それまであっただろうか?主役はオーディエンスと言っておきながら、次には、もうわかってもいいじゃないの、世界が何を待っているのか、と歌う彼らのすべてが新鮮に響いたのである。もう一度、音楽をちゃんと聴いて行こうと思った瞬間だった。

 

 ReniJohn Squireが脱退して1996年に解散した時は、残念ではあったが、ホットした気分だった。再結成の記者会見はYoutubeで何度も観ているが、Ian BrownJohn Squireに対する気使いは、ちょっとしたことだけど愛情が感じられてジーンとくる。再結成のライブに向けての練習風景は、4人が居てこそのThe Stone Rosesであることを証明した。特にReniの存在が大きいのは、分っているけど改めて実感してしまった。元OasisのLiam Gallagherのコメントを入れるなど、見どころは満載である。ファンの熱い思いなども収録されていて、このことからも監督であるShane MeadowsがThe Stone Rosesの大ファンであることが伺える。最後は、フジロック2012での映像をコラージュしてエンディングとなる感動的な仕上がりになっている。

 

このメンバーのことだから、今後も様々な確執でトラブルはあるだろう。しかし、色々なことを乗り越えて再結成したのだから、バンドとしての結束はより強固になっていると思う。早く新作が聴きたい~