ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

Pandit Pran Nath

Pandit Pran Nath / Ragas

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インド・ラーガ・ミュージックの巨匠であり、ミニマル・ドローンの原点にも多大な影響を与えたヴォーカリストPandit Pran Nath(1918–1996)。昨年後半に彼の1971年にリリースされたRagasが43年の時を経て限定リイシューされました。

 

このアルバムはPandit Pran Nathの元で音楽を学んでいたLa Monte Youngがプロデュースしており、自身もタンブーラでドラッキーなミニマル・ドローンを演出していますPandit Pran Nathは、呪文の様なヴォイスで桃源郷へと私達を導いてくれる危ない麻薬サウンド。一度取りつかれると戻ることの出来なくなる瞑想の世界。ヤバさ満載の大傑作です。ジャケットのデザインは、La Monte YoungのパートナーでもあるMarian Zazeelaが担当。カリグラフィー・アートワークがシンプルながらも、このアルバムの素晴らしさに一役買っています。

 

Pandit Pran Nathは1960年より、インド音楽の為の教師として地位を固めていた。その門下生がLa Monte YoungやMarian Zazeelaであり、そしてTerry Riley、Henry Flynt、C.C. Hennix らに多大な影響を与えて来たのでありました。Terry Rileyに興味を持ち始めた頃からPandit Pran Nathの名前は知っていたのですが、中々その作品に出会うことは出来なったのです。

 

2006年に「Raga Cycle • Palace Theatre • Paris 1972」がリリースされたことで未発表音源やリイシューが、ほんの僅かであるか行なわれるようになってきた。今現在Pandit Pran Nathの作品は、5タイトルリリースされている。私は運良く4タイトル入手することが出来た。まだ未発表音源は多数あると思うので、各レーベルの皆さんに頑張ってリリースして貰いたいですね。

 

 


 

そんな瞑想の世界に浸っていたら、今年になって、またまたヤバい音源に出会うことが出来ました。 

La Monte Young & Marian Zazeela / The Tamburas Of Pandit Pran Nath

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La Monte YoungとMarian Zazeelaがタンブーラ2台を使用して、Pandit Pran Nathに対するオマージュを表した作品です。1982年に録音されたたのですが、実際にリリースされたのは1999年で、Pandit Pran Nathが亡くなった後であります。当時は情報も少なく限定数量だった為、すぐに廃盤になりました。今回のリイシューはもの凄く嬉しい限りです。まあ、すぐに廃盤になると思うけどね。

 

70分にも及ぶ麻薬ミニマル・ドローンは、恍惚の渦の中で快楽に身を任せると言ったサウンド。60年代70年代に多くのアーティスト達が、インド・ラーガ・ミュージック、そしてPandit Pran Nathに魅せらていったのも納得できる1枚です。

 

 


"82 VII 15 C. 6:35-7:35PM + C. 6:37-6:52PM NYC (Excerpt) by meditations - Hear the world’s sounds"