ドイツのエクスペリメンタル・バンドKammerflimmer Kollektiefの9作目となる新作「Désarroi」。ジャズ、インプロゼーション、サイケデリック、ポストロック、ノイズなどを融合させてラディカルでエキセントリックなサウンドを構築しています。タイトルの「Désarroi」もフランス語で混乱の意味でありまして、まさにタイトル通りの世界であります。
Thomas Weber(ギター)、Johannes Frisch(ダブルベース)、Heike Aumuelle(エレクトロニックス)の3人が繰り出す独自でフリーキーなアンサンブル世界と、今回のアルバムではHeike Aumuelleのヴォーカル曲を前面に押し出す展開も試みています。この二つの要素を織り交ぜながらKammerflimmer Kollektiefの世界を披露しています。幻想的で美しい混乱の世界でのHeike Aumuelleのヴォーカルは、ひとときの安らぎであります。彼らの代表作と断言できる素晴らしいアルバムです。
Kammerflimmer Kollektief / Désarroi
そして、Kammerflimmer Kollektiefのアルバムジャケットの定番であった、顔のない女性シリーズも前作「Teufelskamin」で途切れてしまったのですが、今回は見事に復活しています。何か意図すべきことがあったのでしょうか。彼らに聞いてみたいですね。尚、この顔のない女性シリーズは、彼らのサードアルバム「Hysteria」からスタートしています。これまでにリリースされたに顔のない女性シリーズのアルバムジャケット画像をアップしてみました。中々興味深く凄い世界です。
Désarroi 2015年リリース
Wildling 2010年リリース
Im Erwachten Garten 2009年リリース
Jinx 2007年リリース
Absencen 2005年リリース
Cicadidae 2003年リリース
Hysteria 2000年リリース