ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

Catherine Christer Hennix 新旧2作品がリリース!

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先月のブログ記事「2016年4月のディスカホリック」でも購入履歴として書いた。でも、Catherine Christer Hennixについては、しっかりと書かないとね。70年代初めにLa Monte YoungやPandit Pran Nathと出会いミニマルミュージックに魅せられてしまったCatherine Christer Hennix。その後、Henry Flyntのコラボレーターとして活躍していた。80年代後半からは数学や物理学の研究に没頭していた彼女が、2010年代以降音楽シーンに復帰してきたのです。2010年に70年代の重要作品「The Electric Harpsichord」がCDになったのが切っ掛けであります。その辺は以前、このブログでも取り上げています。参照してくださいませ。

hiroshi-gong.hatenablog.com

 

そして、今回Important RecordsよりCatherine Christer Hennixの新旧2作品がリリースされたのであります。

 

Catherine Christer Hennix / Chora(s)san Time-Court Mirage、Live at Issue Project Room

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Catherine Christer HennixのプロジェクトChora(s)san Time-Court Miragが、2012年にリリースした「Live At The Grimm Museum Volume One」に続くセカンドアルバムです。2014年4月23日のIssue Project Roomでのライブ音源。ファースト・アルバムが5人編成によるものであったが、今回はメンバーを一新して10人ものミュージシャンをフィーチャーして1曲80分の大作になっています。冒頭からの男性ヴォーカルによるインド・ラーガ・ミュージックは、師匠でもあるPandit Pran Nathを現代に蘇らせたと言っても過言ではない展開です。中盤からはブラス隊を綺麗に重ね合わせてのドローン・アンビエントの世界。そこにさり気なくCatherine Christer Hennixのヴォイスが絡む。そして後半は再びインド・ラーガ・ミュージックを意識した内容で終わるのであります。80分という時間を掛けて桃源郷まで導いてくれる素晴らしい作品です。

soundcloud.com

 

 

Catherine Christer Hennix / Central Palace Music From 100 Model Subjects For Hegikan Roku

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こちらの方は、1976年3月にストックホルムのミュージアムで8日間行われたフェスティバルでのライブ音源です。2010年にリリースされた「The Electric Harpsichord」も同じくこのフェスでの録音です。「The Electric Harpsichord」がキーボード、エレクトロニクスをCatherine Christer Hennix一人で演奏したのに対して、「Central Palace Music・・・」は、オーボエ、シェン(Shengという中国の管楽器)の奏者が参加しての3人によるアンサンブルです。東洋的な響きを醸し出すミニマルドローンの世界。この作品も素晴らしいとしか言いようがない。

soundcloud.com

 

尚、Important Recordsは今後もCatherine Christer Hennixのアーカイブ音源をシリーズとしてリリースするとのことです。Catherine Christer Hennixの今の動向も含めて、非常に楽しみであります。