ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

2017.11.6 The Master Musicians of Jajouka@渋谷WWW X

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ロッコのジャジューカ村に千数百年以上の長い年月に渡って受け継がれてきた民族音楽。その音楽を今現在も継承し、未来にも伝えようとしているのがThe Master Musicians of Jajoukaなのであります。Brian Jonesがその魅力を紹介してから48年経った今に初来日するもの凄いです。

 

渋谷WWW Xで行われた東京公演に行って来ました。物販でThe Master Musicians of Jajoukaの先行販売していた新作「Live In Paris」と11月3日に発刊されたジャジューカのガイドブックを購入した。会場には椅子が置いてあったので、年齢層の高い観客に配慮したのでしょう。演奏前にThe Master Musician of Joujoukaドキュメンタリー映像「Tribe Ahl Serif」(1972年撮影、24分)の世界初上映が行われた。今まで上映されなかったのが不思議です。

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映像上映後、いよいよライブ開始です。リラ(竹製の笛)奏者6人と太鼓4人の10人によるアンサンブルです。笛奏者の1人がメロディーを吹き、そのほかの笛奏者が同じメロディーをユニゾンしていく感じ。美しいリラの音が幾つもループしたサウンドに太鼓が縦横無尽に絡んでくるのです。どうやら、この演奏こそがジャジューカ・サウンドの源流のようですね。

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続いてはリラをガイタ(ダブルリードの木管楽器)に持ち替えての演奏です。基本的な展開は同じなのですが、ガイタのパワフルな音色に宇宙の彼方へ吹っ飛ばれててしまった。途中から山羊の毛皮を着たダンサーが登場して会場を盛り上げる。最後はメンバー全員立ち上がっての演奏で会場はカオス状態となったのであります。

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ジャジューカ・サウンドはミニマルの繰り返しなのですが、何時間で聴いていられる麻薬的な音楽です。その鍵を握っているのが太鼓なんだと思う。ポリリズムを駆使して、優しいリズムと思えば、突如激しいリズムに変化して、脳をトランス状態に持ってくる。ライブは映像上映も含めて2時間半で終了したのですが、そのあとも頭の中でジャジューカ・サウンドが鳴り響いていました。素晴らしいライブを有難う!と言いたい。

 

東京公演の前に行われた野外フェスFRUEでは4時間も行ったとのことです。屋内よりはやはり野外なのでしょうね。こちらの方も体験したかったです。