ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

民族音楽をモチーフにミニマルなドローン・ミュージックを奏でるLa Tène。中毒性の高いサウンドは最高に素晴らしい!

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La Tèneはヨーロッパの鉄器時代のラ・テーヌ文化を意味しており、そこから受け継がれきた民族音楽をモチーフにミニマルなドローンミュージックを奏でるバンドです。手回し器具のついた弦楽器のハーディ・ガーディ担当のフランス人Alexis Degrenier、ふいごを付けたオルガンのハルモニウムとエレクトロニクスを操るスイス人D'incise、そしてパーカッションのスイス人Cyril Bondiという3人のメンバーで結成。3人とも様々なプロジェクトに参加しており、D'inciseとCyril BondiアヴァンギャルドなInsub Meta Orchestraで10年近く一緒に活動してきたメンバーでもあります。

 

2016年に1st「Vouerca​-Fahy」、2017年に 2nd「Tardive​-Issime」、そして2018年に3rd「Abandonnée​-Maléja」をリリースしています。私はLa Tèneの存在を今年になって知り、1月に 2ndと3rdをレコードで購入しています。この2枚のアルバムに嵌まってしまい、2月になって1stも購入しました。「2019年1月のディスカホリック」の時に書いているように、La Tèneについては別枠で取り上げている次第です。

 

La Tène / Vouerca​-Fahy

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スイスのレーベルThree:four Recordsから2016年にリリースされた1st「Vouerca​ ​Fahy」は、2nd、3rd同様に素晴らしいアルバムです。このアルバム、レコードだと片面1曲の2曲収録ですが、CDはボーナス・トラック追加の3曲だったのでCDで購入しました。当時、ヨーロッパツアー後に人気沸騰して1stは瞬く間に完売と情報があったのですが、追加でプレスしたのでしょう。Three:four RecordsのBandcampで購入することが出来ました。1曲目はLa Tèneの原点ともいった感じのアンサンブルを聴かせてくれます。2曲目、3曲目が、ロックファンをも唸らせるトライバル・サウンド!かっこいいですよ。

 

La Tène / Tardive​-Issime

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2017年にリリースされた2nd「Tardive​-Issime」は、Three:four Recordsの他にBongo Joeからもリリースされるようになりました。人気が出てきたということなのでしょうね。全2曲収録のこのアルバムは、Alexis Degrenier(ハーディ・ガーディ)、D'incise(ハーモニウム、エレクトロニクス)の民族楽器によるドローン・サウンドにCyril Bondiの強靭なパーカッションが絡んでいます。ゆっくりとシンプルに鳴り響いて音のレイヤーを築いている様は、延々と聴きたいと思うヤバいサウンドです。

 

La Tène & Jeremie Sauvage & Jacques Puech & Guilhem Lacroux、Jeremie Sauvage  / Abandonnée​-Maléja

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2018年の3rd「Abandonnée Maleja」もThree:four RecordsとBongo Joeの共同リリースです。本作は2枚組レコードで各面1曲の全4曲収録。La Tèneの3人に加えて、2人のバグパイプ奏者 Jacques Puech、Louis Jacquesが参加した1枚目と、12弦ギター奏者Guilhem Lacroux、ベース奏者 Jeremie Sauvageが参加した2枚目による内容です。単なるゲスト扱いではなく、ジャケット正面にしっかりとクレジットしていることで、彼らに対するLaTèneの敬意を感じます。基本的な方向性は一緒ですが、ゲストが参加したことで、より一層スピリチュアルで陶酔感やトランス感満載になっています。嵌まると抜け出せない中毒性の高いサウンドは、最高に素晴らしい!

 

メンバーが様々な活動を行っているため、周辺には知られていない面白いバンドが多数存在しています。今後はその辺りも注目していきたですね。最後にLaTèneのライブ映像があったのでアップしておきます。