ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

Sun City Girls、新旧聴き比べ

1982年に結成してハード・コアからフォーク、そしてノイズまで縦横無尽にジャンルの垣根をぶっ壊して胡散臭い活動を続けてきたアメリカ・アリゾナのバンドSun City Girls。2007年にメンバーのCharles Gocherの死去により活動を停止してしまった。残されたAlan BishopとRick Bishopの兄弟は、個々に様々な活動を行っている。

 

今回、Bishop兄弟の2人とChris Corsano、Michael Flowerによる新たなるバンドThe Clandestine Quartetのデビュー・アルバムがリリースされ、Sun City Girlsの1991年のアルバム「Dawn of the Devi」がヴァイナル・リイシューされました。まさにSun City Girls、新旧聴き比べをやってくれ!といった感じであります。

 

 

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The Clandestine Quartet / One for the Fossa, Two for the Wolverine (Vinyl)

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これまでも、Bishop兄弟によるスプリット・アルバムやコラボレーションはありましたが、バンド編成としてはSun City Giris活動停止以降、初めてだと思う。しかも、ドラムはRick BishopとRangdaで活動しているChris Corsanoです。そして、もう1人はChris Corsanoとデュオを組んでいたこともあり、Vibracathedral OrchestraのメンバーでもあるMichael Flowerであります。彼はドローン・ノイズからフォークまで様々な音楽に精通しており、マルチに活動しています。The Clandestine Quartetとして最強のメンバーが結集したのです。

 

A面1曲を締める瞑想的で陶酔感あふれる「Don't Hang From My Ceiling」から始まり、ロックやフリージャズ的な曲をミニマルに鳴り響かせています。民族音楽的な雰囲気も垣間見せつつ4人の英知を纏め上げたアルバムは、Sun City Girisのコアで厄介な部分を彷彿させてくれます。聴き所満載で素晴らしいです。

FacebookにアップされていたThe Clandestine Quartetのライブ映像です。Chris Corsano、Michael Flowerがいい感じでBishop兄弟を盛り上げています。

 

 

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Sun City Girls / Dawn of the Devi (Vinyl)

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1991年にリリースしていた「Dawn of the Devi」が、ついにヴァイナル・リイシューされました。今の時代を考えるとヴァイナルのみというのもSun City Girlsらしいかな?名盤とされている90年の「Torch Of The Mystics」や93年の「Valentines From Matahari」が早い段階でCD化やリイシューが行われたことを考えると、今まで何もされなかったことに少し不思議な感じがする。

 

結成当初はバンクバンドとして活動していたが、80年代後半からオルタナティブ的に様々な要素を採り入れてきたSun City Girls。本作はインプロヴィゼーションを中心としたノイズ・ロックを展開しています。当時、ロー・ファイでフォーキーな楽曲も多かった彼らの中では、不協和音のアンサンブルが飛び交う攻撃的なサウンドになっています。3人の個性が犇めくバトルで、Charles Gocherのドラミングの凄さを再確認しました。何でも有りのSun City Girlsだからこそ、なせる技だと思う。

 

 

 

Bishop兄弟は、Sun City Girlsとして復活することはないと公言しています。それだけ、Charles Gocherが偉大だったのでしょう。それならば、Sun City Girlsに最も近いThe Clandestine Quartetを後継バンドとして今後も続けて欲しいです。それと近年、Sun City Girlsのリイシューが多くなっていますが、まだ、80年代のカセット音源が少ないように思います。これは音源管理をしている兄のAlan Bishopにお願いしたいですね。

 

 

このブログで書いた Sun City Girlsの記事です。