ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

2021年5月のディスカホリック

2021年5月のディスカホリックは20作品の購入実績でした。久しぶりにちょっと買い込んだ感じです。20年位前が月に30~40作品近くCDを買い込んでいたので、それから比べると可愛い数字ですが。まだ聴けてないものも多くあり、個別に取り上げたいものも今月は多くあります。まあ、毎月のディスカホリックは購入履歴と言うことで・・

 

Jonathan Kane's February / Live At Issue Project Room(CD) 購入先Discogs(stooznyc) 購入価格$22.98USD(2,626円)

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入手困難と思っていた Jonathan Kane's February の2012年リリース「Live At Issue Project Room」のデットストックCDを運良くDiscogsで購入することが出来ました。

 


 

Stefan Christensen、4作品                           

先月の記事で取り上げたバンドHeadroomのギタリストStefan Christensenにハマッてしまい4タイトルも購入しました。エクスペリメンタル、ポスト・パンク、ノイズ、アンビエントなどアルバムによって様々な要素を披露しています。今後も要注目のギタリストです。

Stefan Christensen / Passage Thruways Bent(Cassette) 購入先Discogs(Carbon Records) 購入価格$25.00USD(2,848円)

 

2020年リリース作。 

  

Stefan Christensen / The Upcoming Flame(Vinyl) 購入先Amazon.co.jp(RAREWAVES-JP) 購入価格3,191円

 2019年リリース作。

 

Stefan Christensen & Friends / Unknown Fortune(Vinyl) 購入先Discogs(Western Records) 購入価格$35.00(3,987円)

 2019年リリース作。Headroomのメンバー全員が参加して制作されたアルバムです。

 

Stefan Christensen / Shake Off The Village(Vinyl) 購入先NAT RECORDS 購入価格3,450円

 

 2017年リリース作。

 


 

Sunburned Hand Of The Man、5作品

私に取っては毎度お馴染みのSunburned Hand Of The Man。今回もごく僅かの生産によるCDRです。注文した時にメンバーのJohn Moloneyよりいつものようにメッセージを頂いています。”Thanks again Hiroshi! I can't wait to bring the band to Japan, maybe next year, we're working on it. hope all is well, John” 

Sunburned Hand of the Man / Vulgarisms(CDR) 購入先Sunburned Hand of the Man Bandcamp 購入価格$13.33USD(1,517円)

 

2021年の新作。 

 

Sunburned Hand Of The Man / The Lid of Fortune(CDR) 購入先Sunburned Hand of the Man Bandcamp 購入価格$13.33USD(1,517円)

 

2016年リリース作。

 

Sunburned Hand Of The Man / Sante(CDR) 購入先Sunburned Hand of the Man Bandcamp 購入価格$13.33USD(1,517円)

2015年リリース作。

 

Sunburned Hand Of The Man / Sensitivity, Without Permission(CDR) 購入先Sunburned Hand of the Man Bandcamp 購入価格$13.33USD(1,517円)

2010年リリース作。

 

Sunburned Hand Of The Man / Tailwind(CDR) 購入先Sunburned Hand of the Man Bandcamp 購入価格$13.33USD(1,517円)

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2009年リリース作。

 

 

Franklin's Mint / Temporary(CD) 購入先Sunburned Hand of the Man Bandcamp 購入価格$13.33USD(1,517円)

  

サンフランシスコの変態バンドCaroliner RainbowやSunburned Hand Of The Manのメンバーでもあった Phil Franklinのソロ・プロジェクトFranklin's Mintの13年振りとなる新作。 John Moloney、 Robert Thomasといった面々も参加しています。フォーキーなサウンド鳴り響かせています。

 

 

Sunwatchers、2作品

SunwatchersのギタリストJim McHughがJonathan Kaneとのコラボレーション音源がnyctaperよりデジタル配信されていたことでSunwatchersを知りました。ノイズやジャズをベースにしたマスロック的なサウンドにハマッてしまった。

Sunwatchers / Oh Yeah?(Vinyl) 購入先Diskunion.Net 購入価格1,595円

 2020年リリース作。

 

Sunwatchers / Illegal Moves(CD) 購入先Amazon.co.jp 購入価格329円

 

2019年リリース作。

 

 

Alan Licht、2作品

Alan Lichtの2001年リリース「Plays Well」を本人のBandcampで見つけた時に、合わせて注文していました。

Alan Licht / A Symphony Strikes the Moment You Arrive(Cassette) 購入先Alan Licht Bandcamp 購入価格$17.00 USD(1,944円)

カセット音源による新作。 

  

Alan Licht / Major Air、Havens (excerpt)(8inch ) 購入先Independent Woman Records Bandcamp 購入価格$92.00NZD(7,602円)

Run On時代の1996年に録音されたMajor Airと2018年に録音されたHavensの2曲を収録した8インチシングル。残念ながら公開出来る音源を見つけることが出来ませんでした。 

 


 

Alexandre Bazin / Concorde(Vinyl) 購入先Alexandre Bazin Bandcamap 購入価格€26.00EUR(3,535円)

 

GRM (Groupe De Recherches Musicales)のメンバーでもあるAlexandre Bazinの新作。

 

 

Dinosaur Jr. / Sweep It Into Space(CD) 購入先Diskunion.Net 購入価格2,640円

 

5年振りの新作。

 

 

Seefeel / Rupt+Flex 94-96(4CD) 購入先Diskunion.Net 購入価格4,400円

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インディーズ・ギターバンドとしてデビューしたSeefeelのインテリジェンス・テクノ、リスニング・テクノへと方向性を変化させたセカンド「Succour」とサード「(Ch-Vox)」を中心とした4CD BOX。

 

 

Carl Stone / Stolen Car(CD) 購入先Meditations 購入価格1,951円

US電子音楽家Carl Stoneの新作。

 

 

John Duncan / Soft Eyes(Vinyl) 購入先Meditations 購入価格3,678

Los Angeles Free Music Society(LAFMS)のメンバーとしても知られるUS実験音楽家John Duncanのヴォーカルを軸に作り上げた新作。 


 

 

Dire Wolvesのベーシストとしても活躍しているBrian Lucasのソロ・プロジェクトOld Million Eye

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サンフランシスコのサイケデリック・バンドDire Wolvesのベーシストとしても活躍しているBrian Lucasのソロ・プロジェクトOld Million Eye。ドローン、アンビエント、ミニマル、エレクトロニクスなど様々な要素を駆使してBrian Lucas流のサイケ感を醸し出しています。これまではセルフ・リリースやプライベート・リリースが中心でしたが、昨年後半からカセットをメインとしている各レーベルより3作品がリリースされています。今回はその3作品を中心にBrian Lucasについて語って行きたいと思う。

 

Old Million Eye / Smoking Holes(Cassette)

Invisible City Recordsより2020年12月にリリース。ベースとギターによるドローン・サウンドに瞑想的なキーボードが絡むダーク・アンビエントの世界。A面が2018年12月の録音で、B面が2020年8月の録音です。前編、後編といった感じで一つの作品として構築されています。動と静を巧くミックスしながらカオスティックに盛り上がる作品です。

  

Old Million Eye / Warm Alliance with the Outside(Cassette)

 

Feathered Coyote RecordsとEiderdown Recordsの共同で2021年2月にリリース。ギター、パーカッション、キーボード、ストリングスなどの音が万華鏡を覗いたような感じでループしながらミニマルに鳴り響いています。そこに、Brian Lucasの浮遊感あふれるヴォーカルが絡んでいます。Brian Lucas流のサイケデリック感を堪能出来る不思議な世界。

 

Old Million Eye / Set & Drift(Cassette)

 

Misophoniaより2021年4月にリリース。これまでのBrian Lucasが築き上げてきたOld Million Eyeの世界を纏めた感じのアルバムとなっています。ドローン、フォーク、アンビエント、テープ・コラージュなど、様々な要素を取り入れながらローファイで神秘的なサイケデリック感を醸し出している。集大成とも言える傑作です。

 

私がBrian Lucasを知ったのは、90年代のエクスペリメンタル・バンドMirzaであります。1997年Darla Records のアルバム Anadromous(The Bliss Out Vol. 7)でデビュー。このブログで何回も取り上げているギタリストSteven R. Smithやサンフランシスコのインディーズ界のポップ職人と言われるGlenn DonaldsonもMirzaのメンバーです。Brian Lucasはこの2人に比べると少し影が薄かったかも知れませんね。ただし、Mirzaのアートワークやライナーノーツを手掛けていたのはBrian Lucasです。Mirza解散後はOld Million Eyeの活動を含めて様々なことを行っていたのですが、あまり情報が入って来なかったのが現状です。Brian Lucasは2014年ぐらいからDire Wolvesに参加しています。その時に彼の存在を再確認したのです。以前にOld Million EyeのCDRを購入時に、本人とメールのやり取りを行った。その時にMirzaのファンでしたと書いたら驚いていました。

  

Mirza / Anadromous (The Bliss Out Vol. 7)からの1曲。メチャ格好いいです!

 

Dire Wolvesについては、以前Excursions To Cloudland(2017年)、Oceans Of Green(2017)、Paradisiacal Mind(2018年)の3枚のアルバムを取り上げています。

 

Brian LucasはOld Million Eye、Dire Wolvesの活動と並行して2019年よりAngel Archerとしても活動しています。Brian Lucas の他にSheila Bosco(Dire Wolves)、Gregory Haganの3人組です。間もなくセカンド・アルバムがリリースされます。現時点では1曲のみの公開となっています。こちらも楽しみです。

  

Brian Lucasはビジュアル・アーティストとしてもマルチに活動しています。


 

Swans結成時のドラマーだったJonathan KaneによるGuitar Trioの世界とは

Jonathan Kane - Wikipedia

Swans結成時のドラマーだったJonathan Kane。Swans脱退後はセッション・ドラマーとして様々な活動を行なって来ました。その中でもミニマル実験音楽作家Rhys Chathamとの出会いが、彼の音楽に大きな影響を与えました。Rhys Chathamと言えばギター・トリオ、100本ギター・オーケストラなどのプロジェクトが有名であります。Jonathan Kaneの2005年の初ソロ・アルバム「February」でRhys ChathamのGuitar Trioを奏でています。そのコンセプトを元に2枚シングルを経て2009年に彼の代表作とも言えるセカンド・アルバム「Jet Ear Party」をリリースします。

 

その後、2012年にIssue Project Roomでの2010年2月のライブ音源CDが限定リリースされたが、殆ど一般流通が無いまま入手困難となってしまった。Jonathan Kaneの情報も入って来ないので、ずっと気になっていたのです。最近になってSunwatchersのギタリストJim McHughとの2020年10月のライブ音源がnyctaperよりデジタル配信されていたことを知る。色々確認すると2017年よりFacebookベージを開設しており、地道にライブ活動を行っていたのでした。


今回、入手困難と思っていた Live At Issue Project RoomのデットストックCDを偶々運良くDiscogsで購入することが出来たので紹介したいと思う。デジタルとしては、以前からアップされていたが、フィジカル・メディアとして持たないと分らないことも多いしね。 

Jonathan Kane's February / Live At Issue Project Room

ライブ会場であるIssue Project Roomは、2003年にSuzanne Fiolによってブルックリンに開設されたエクスペリメンタルやアヴァン・ギャルドの音楽に特化したライブ・スペースです。本作にはSuzanne Fiolが2009年10月に亡くなったことも含めて彼女のバイオグラフィー的なことがCDのライナーノーツに記載されており、Dedicated to Suzanne Fiolと書かれています。メモリアル的なIssue Project Roomとしての初CDリリースにも納得です。Jonathan Kaneの彼女に対する思いも伝わって来ます。

 

これまではJonathan Kaneの単独名義でしたが、ライブ盤ということもあってJonathan Kane's Februaryというバンド名義になっています。Jonathan Kaneのドラムを中心にギター3人、ベース1人の5人編成で、ブルースロックを基本にミニマルでクラウトロック的な雰囲気も醸し出しています。ファースト・アルバムから2曲、セカンド・アルバムから4曲の全6曲収録です。いずれもJonathan Kaneの方向性がしっかりと反映されており、各メンバーの演奏力も高いため、安心して酔いしれることの出来るライブ盤です。


  

セカンド・アルバム「Jet Ear Party」リリース時のスタジオ映像で、Live At Issue Project Roomでは冒頭1曲目に収録されているGrippedです。最高に格好いい!!

 

参考までに Jonathan Kaneが影響を受けたRhys ChathamのGuitar Trioの映像です。こちらもメチャメチャにいいです!!


そろそろ Jonathan Kaneの新作も聴きたいところですね。 Jonathan Kane's FebruaryのGuitar Trio的な展開になるのか?それともコラボレーション的なユニットになるのか?今後も注目して行きたいです。

 

 

Alan Lichtの2001年リリース「Plays Well」がリイシュー。 2000年代ベスト・アルバム級の傑作!

Alan Licht | Family Vineyard

ニューヨークのアヴァンギャルド・ギタリストAlan Licht。 80年代後半にパンクバンドLove Childとしてデビューし、90年代中頃にアート・ロックバンドRun Onで活躍します。Run On在籍時よりソロ活動を行い、Loren Connorsのコラボレーターとして多くのアルバムを残しています。恩田晃、灰野敬二、白石民夫といった日本人アーティストとのコラボレーションも行っており、今現在も幅広く活動中です。最近になってBandcampを開設していたことを知りました。その中で2001年のアルバム「Plays Well」が昨年CDでリイシューされていたことを確認。Alan Lichtの最高傑作だけに、これは取り上げるしかないです。

 

Alan Licht / Plays Well

当時、Run Onのギタリストとして、またはLoren ConnorsのコラボレーターとしてAlan Lichtの存在はは知っていたが、彼のCDを入手することは困難であった。2001年にリリースされた本作を今は無きワルシャワで見つけた時は、本当に嬉しかったことを思い出してしまった。36分越えの大作2曲の収録で、何れもライブ録音ですこのアルバム1枚でAlan Lichtの音楽家としての方向性を凝縮した内容であり、さらにウィットに富んだ遊び心をしっかりと表現できる人であることを再確認してしまった。個人的には2000年代ベスト・アルバム級の傑作でもあります。アルバム・クレジットを見るとTechnical AssistanceでRun OnのメンバーRick Brown、Sue Garnerの名前が上がっています。Alan Lichtのソロ活動のおかげで、Run Onとしての活動が出来なくなったことを考えると、彼の人徳のなせる業なのでしょうね。

Remington Khan

1997年のLoren Connorsとのジョイント・ライブでのAlan Lichtソロ・パートからの1曲です。フォーキーなフレーズをミニマルさせながら、徐々にノイジーなギターを絡めながらコズミックでサイケデリックな世界を築き上げてきます。最後は自由奔放に暴走したギターがカオスティックに鳴り響く。幻想的な雰囲気を醸し出しながらトランス状態へと引きずり込む展開は本当にヤバいです。この感覚を是非とも味わって欲しい!尚、この曲はライブでの定番曲ということもあって、2003年リリースの「A New York Minute」でも2000年のライブ音源が収録されています。Alan Lichtを代表する1曲と言って良いでしょう。

 

The Old Victrola  

1995年、1997年、2000年のライブセットから抜粋した音源をエンドレスで繋いでいます。Captain BeefheartとDonna Summerの曲をサンプリングしながらドローン・ミニマルミュージックを展開。冒頭からCaptain Beefheartの”Well”でスタートして、そこに不穏でノイジーなギターが掻き鳴らされる。その後、Donna Summerの”Dim All The Lights”の声を長く伸ばした部分を10分以上延々と引き延ばして本曲へ突入する。最後の方はAlan Lichtのヴォーカルで幕を閉じるユニークで不思議な曲です。この曲を聴いた時は、Terry Rileyの2000年に発掘音源としてリリースされた「You're Nogood」の手法をパクってしまったのかと思った。”You're Nogood”は60年代の未発表発掘音源なので時間的には無理なんですけどね。もし、Alan Lichtと話が出来たなら、この辺りを聞いてみたいとずっと思っていました。

 

The Old Victrolaでサンプリングした Captain BeefheartとDonna Summerの曲、それと私がパクりと勘違いしたTerry Rileyの曲も合わせてアップしておきます。


 

 

Alan Licht Bandcampでは、新作カセット・アルバム「A Symphony Strikes the Moment You Arrive」もアップしていました。注文済みで間もなく届く予定です。こちらも楽しみです。

 

 

2021年4月のディスカホリック

定年まであと2ヶ月。その後も継続して同じ職場で働くけどね。給料も下がるから、もっと精神的、体力的に楽な仕事をしたいと思っているけど、はたしてどうなるかな?仕事の関係でコロナワクチンの接種を5月に受けることになっている。有難いと思う一方で、コロナ感染してしてはならい職種であることを再確認する。フジロックのホールドしていたチケットについては、悩んだ結果リセールを申し込んだ。応援したい気持ちはあるが、海外勢は来ないし、こればっかりはしょうがない。秋口にドラゴンドラに乗って苗場の紅葉を見たいと考えているけど、すべてはコロナが終息してからです。まあ、じっくりと待つしかない!

 

2021年4月のディスカホリックは15アイテムの購入実績でした。 カセットでの購入が多いです。今度も増えて行きそうな気がする。

 

Headroom関連の5アイテム (前回の記事で取り上げています)。

Headroom / Equinox 20(7inch Vinyl) 購入先Discogs(discreet.music) 購入価格€15.50EUR(2,084円)

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今年の初めにリリースされた7インチ・シングル。これが切っ掛けでHeadroomに嵌りました。 

  

Landing、Headroom(Split Vinyl) 購入先Headroom Bandcamp 購入価格$30.00 USD(3,544円)

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LandingとHeadroomによるスプリット・アルバム。 

  

Various / Nobody Knows This Is Somewhere(Vinyl) 購入先Headroom Bandcamp 購入価格$30.00 USD(3,544円)

 

HeadroomファミリーによるVarious盤。Headroom、Stefan Christensen、Alexander(David Shapiro)、The Mountain Moversの4曲が収録。

  

Stefan Christensen / Loimaa(Cassette) 購入先Tobira Records 購入価格1,423円

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HeadroomのメンバーでもあるStefan Christensenの新作。

  

Center / Contour Process(Cassette) 購入先Tobira Records 購入価格1,323円

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David Shapiro、Ian McColm、Stefan Christensenによるエクスペリメンタル・ユニットCenterの新作。

 

 

 

Grapefruit / Light Fronds(Cassette) 購入先Tobira Records 購入価格1,423円

 

Charlie Salas-Humara によるアンビエント・プロジェクト Grapefruit の2020作。

 

 

Astral Social Club / Space Draft Extended Play(Cassette) 購入先Neil Campbell Bandcamp 購入価格£9.20 GBP(1,460円)

 

Neil CampbellのAstral Social Club名義による新作。

 

 

Sunburned Hand of the Man / Pick A Day To Die(Vinyl) 購入先Sunburned Hand of the Man Bandcamp 購入価格$50.00 USD(5,773円)

自主制作以外のスタジオ録音盤としては、何と11年振りとなる新作。

 

 

Jeffrey Alexander / Reyes(Cassette) 購入先Tobira Records 購入価格1,570円

Dire Wolvesの中心メンバーであるギタリストJeffrey Alexanderの新作。

 

 

Old Million Eye / Set & Drift(Cassette) 購入先Misophonia Bandcamp 購入価格£13.00 GBP(2,074円)

 

Dire WolvesのベーシストBrian LucasによるソロユニットOld Million Eyeの新作。

 

 

Little Kid / Transfiguration Highway(CD) 購入先Amazon.co.jp 購入価格480円

カナダ、トロントのインディーズ・バンドLittle Kidの2020作。ハーモニカ、バンジョーが良い感じでアクセントになっているフォーキーなサウンドです。

 

 

Altin Gün / Yol(CD) 購入先Amazon.co.jp 購入価格2,970円

トルコのサイケデリック・ロックやフォーク、ファンクを奏でるオランダのアムステルダムを拠点に活動するバンドAltin Günの新作


 

Mogwai / As The Love Continues(CD) 購入先Amazon.co.jp 購入価格2,640円

Mogwaiの4年ぶりとなる新作。 

 

 

Godspeed You! Black Emperor / G_d's Pee AT STATE'S END!  購入先Amazon.co.jp 購入価格2,420円

 

 Godspeed You! Black Emperorの4年ぶりとなる新作。

 

 

Alan Licht / Plays Well(CD) 購入先Alan Licht Bandcamp 購入価格$30.00 USD(3,430円)

Plays Well (CD) album cover

Alan Lichtの2001年の最高傑作。いつの間にかリイシューされていました。

 

 

アメリカ、コネチカット州のノイジーでサイケデリックなサウンドを奏でるHeadroom、その周辺も含めてユニークな活動を行っています!

David Shapiro(ギター、キーボード)、Rick Omonte(ベース)、Kryssi Battalene(ギター、ヴォーカル)、Stefan Christensen(ギター)、Ross Menze(ドラム)によるアメリカ、コネチカット州を拠点にノイジーサイケデリックサウンドを奏でるHeadroom。このバンドはThe Mountain Moversの女性ギタリストKryssi Battaleneのソロ活動のために集まったメンバーで、2016年にHeadroomとしてスタートします。これまでに、シングル3枚、アルバム1枚、スプリット・アルバム2枚、Various盤をリリースしてきました。かなりスローなペースで活動しています。スプリット・アルバムの相手がLanding、Dire Wolvesという私にとっては、お馴染みのバンドだけにHeadroomの名前ぐらいは知っていた。偶々、私が今注目している音楽サイト「Raven Sings The Blues」で彼らの最新7インチ・シングル “Equinox 20” を紹介していました。これが切っ掛けで、各メンバーのソロ活動も含めて色々と掻き集めてしまったのです。

 

Raven Sings The Bluesの記事です。

http://www.ravensingstheblues.com/headroom-equinox-20/

 

 

Headroom / Equinox 20(7inch Vinyl)

今年の初めにリリースされた7インチ・シングル。12分を越える曲をAB両面に分けて収録しています。インスト曲でKryssi Battaleneのギターがサイケデリックに宙を舞う世界。バックのキーボード、リズム隊もそれを支えるがごとくシンプルでミニマルに鳴り響いています。気持ちいいです~

 

 

Headroom / Head In The Clouds(Vinyl)

2017年リリースのファースト・アルバム。同じ時期にThe Mountain Moversもアルバムをリリースしており、Kryssi Battaleneはその両方に参加しています。 主導権を握っているHeadroomの方が、より実験的にギターの様々なテイストを取り込んでいると思う。全5曲収録で自身のヴォーカルも2曲披露しています。無理に纏めようとせずに、彼女の可能性を追求したアルバムです。

 

 

Landing、Headroom(Split Vinyl)

2020年にリリースされた同じくコネチカット州で2000年代初期から活動しているサイケデリック・ドローン・バンドLandingとのスプリット・アルバム。HeadroomはB面で3曲収録しています。Kryssi Battaleneを中心にバンドとしての方向性や纏りも見えてきた感じです。 

 

 

Various / Nobody Knows This Is Somewhere(Vinyl)

2020年にリリースされたVarious盤。Headroomの他に、メンバーでもあるStefan Christensen、David Shapiroのソロ名義であるAlexander、Kryssi Battaleneが参加しているバンドThe Mountain Moversの全4曲が収録。しかも、Rick Omonte、Ross MenzeってThe Mountain Moversのメンバーでもあることをこのアルバムで知った。Stefan Christensenがオーナーを務めるC/Site Recordingsからのリリースです。HeadroomファミリーでVarious盤をリリースするのも興味深い。

 

特にHeadroomの1曲目「Over Easy」は9分を越える曲ですが、Kryssi Battalene、Stefan Christensen、David Shapiroの3人によるギターワークが最高に格好いいです!

 

 

Various / Nobody Knows This Is Somewhereの影響もあって、Stefan ChristensenやDavid Shapiroの活動にも興味を持ってしまった。その辺りも少し取り上げておきます。

 

Stefan Christensen / Loimaa(Cassette)

2000年代中頃よりパンクからフォークまで様々な音楽を奏でているStefan Christensen。ジョージア州のフォークレーベルGarden Portalより今年3月末にリリースした新作。アコースティック・ギターだけで製作した牧歌アンビエントフォークといった世界。

 

 

Center / Contour Process(Cassette)

2013年より活動しているDavid ShapiroとIan McColmによる実験デュオNagual。そこにStefan Christensenが参加して新たなユニットCenterとして活動。ロンドンのコラージュ・ノイズレーベルRegional Bearsより今年3月にリリースした新作。ギターを中心とした不穏なダーク・アンビエントな世界。

 

 

このようにHeadroomのメンバーは、この他にもアメーバーのように様々な活動を行っている。その時々の状況に合わせて変化しているのです。もしかするとHeadroomとしては、これで終わりといったこともあるかもしれません。 定期でアルバムをリリースするよりも、この1曲で最高のパフォーマンスを披露する意識が強いように思う。今後も彼らのユニークな動向をしっかりとフォローしていく必要が有りそうですね。

 

 

The Telescopes「Songs Of Love And Revolution」古典的なタイトルですが、最高傑作です!!

The Telescopes – Songs of Love and Revolution – P3DRO

1987年から活動を続けるイギリスのサイケデリック・バンドThe Telescopes。初期のころはあのCreation Recordsに所属していたこともありました。1992年のセカンド・アルバムのあとに、一旦活動を休止してしまう。その後、2000年代初めに復活した時には、Stephen Lawrieのソロ・プロジェクト的なスタイルで現在に至っています。2年振りとなる通算12作目となる新作「Songs Of Love And Revolution」がドイツのTapete Recordsよりリリースされました。

 

The Telescopes / Songs Of Love And Revolution

最初にこのアルバムを知った時、何この60年代、70年代のような古典的なタイトルの付け方は?と思ってしまった(笑) The Telescopesのこの10年位は、何台ものギターを重ね合わせたドローン・サウンドを中心に展開していた。本作はこれまでとは違っていて、ドラム、ベースのリズム隊がしっかりと土台構築した中で、轟音ノイズギターを掻き鳴らしている。そこにStephen Lawrieの呪文のように呟くヴォーカルが不気味に絡んでいます。よりシンプルで攻撃的なサイケデリックサウンドです。原点に戻ったというよりは、進化してガレージ的な雰囲気をも兼ね備えた感じであります。

 

冒頭の「This Is Not a Dream」、2曲目の「Strange Waves」は、このアルバムを象徴とするノイズギターが炸裂した曲を収録。この2曲でガツンとやられてしまった。その他、Stephen Lawrieの幻想的なドローン・ヴォイスを中心とした曲「Mesmerized」では新たな展開を模索し、ラスト曲「Haul Away The Anchor」はコロナで亡くなった義父に対するレクイエムなど聴きどころ満載。さらに、「Come Bring Your Love」や「You're Never Alone With Despair」といった曲名からはStephen Lawrie流の愛情や優しさも感じます。コロナ渦で疲弊しきった人々にはLove and Revolutionが必要であることを改めて確認してくれる1枚。The Telescopesの最高傑作と言ってもいいでしょう!!

 

 

2012年2月の初来日がキャンセルになっているので、早く日本での来日ライブを実現して欲しいなと思います。

 

 The Telescopesについては、7年前にこんな記事も書いていました。