ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

フジロックフェスティバル2022、7月29日(金)観戦報告

3年振り19回目となるフジロックに行ってきました。仕事の関係でワクチン4回摂取を行い、フジロック参加直前のPCR検査、ゴーグルや手袋の使用、そして帰って来てから簡単な抗原検査、やるだけのことをやってフジロックに臨んだ。北海道の田舎町に住んでいるので、前日の28日に越後湯沢に入る。道南エリアなので、北海道新幹線で大宮まで行き、上越新幹線に乗り換えて越後湯沢に行くルートです。宿は越後湯沢周辺で取っている。毎度のシャトルバス通勤ですが、年寄りなのでゆっくりと休める宿となると、越後湯沢周辺となってしまう。深夜帯は最初から諦めているしね。

 

本日は初日に観たバンド、アーティストについて、簡単に書きます。

The Hu  GREEN STAGE 11:00ー12:00

初っ端からグリーン・ステージにメタル系を持ってくる辺りは、フジロックの2022に対する意気込みを感じた。メタルと言っても欧米じゃなくてモンゴルのThe Huであることにフジらしさが伺える。モンゴルの民族楽器を駆使したサウンドに、メタル系に疎い私をも唸らせてしまった。

 

幾何学模様を観るためにフィールド・オブ・ヘブンに向う。その先にあるオレンジ・カフェの “渡なべ” にて 海老の油そば を食べる。美味しく頂きました。

 

幾何学模様  FIELD OF HEAVEN 13:10ー14:10

友人から勧められた日本のサイケデリック・バンド幾何学模様。北インド発祥の民族楽器シタールも駆使して、メンバーが一体となって縦横無尽に攻め込んでいた。もう少しドロドロしているかと思っていたが、以外にサラッとしていて聴きやすかった。その分、物足りなかった気もした。年内で無期限の活動休止だそうです。

 

友人とバッタリと出会いオレンジ・カフェにてビールで乾杯。その後、アバロン・フィールドにあるマッサージの “蓮華堂” へ予約を取りに向う。毎年予約を取らないと直ぐには入れないのであります。今回はタイミング良く空いていたので、1時間コースでマッサージを受ける。マッサージ師さんよりお疲れのようですね、と言われる。フジに来る直前に仕事上でバタバタしていたし、疲れていたのは確かですしね(笑)

 

Skye(鈴木茂小原礼林立夫松任谷正隆)   FIELD OF HEAVEN 17:00ー18:00

当時中学生であった鈴木茂小原礼林立夫で結成されたアマチュアバンドSky。そこに松任谷正隆が参加しての再編成スペシャル・バンドです。自分よりも10歳も年上のジジイ達、おっと失礼。レジェンド達が奏でる往年の名曲から新曲までのしなやかで華麗な世界にパワーとエネルギーを貰いました。素晴らしい1時間でした。

 

夕食は再び、オレンジ・カフェの “リストランテツヅキ” で炭火焼ステーキねぎ塩丼を頂きました。これが以外と美味しかったです。

 

Dawes  FIELD OF HEAVEN 19:00ー20:30

ロサンゼルスを拠点とするフォーク・ロックバンドDawes。ジャムバンドやフリーインプロといった要素も取り入れて、笑ってしまうぐらい、古典的な手法でロックしてました。各メンバーの高い演奏力のおかげで、安心して酔いしれることが出来ました。最高に楽しかったです。

 

本日はここまでです。帰りがけにグリーン・ステージで行っているVampire Weekendを横目でチラ見しながら、早めに上がることにしました。あと、2日有りますので、早めに書き上げたいと思っています。よろしくです。

 

 

2020年7月のディスカホリック

明日、3年振り19回目となるフジロックに向けて出発します。無理せずにノンビリと楽しみたいと思います。

 

7月のディスカホリック(購入履歴)は、レコード6枚、カセット1本、CD1枚、そして頂き物のCD2枚、の10作品となりました。まだ、しっかりと聴けていませんが、今月も素晴らしい作品に出会えています。

Acid Mothers Reynols / Vol. 2(Vinyl) 購入先Meditations 購入価格3,787

アルゼンチンの実験的カルトバンドReynolsと日本のAcid Mothers Templeによるコラボレーション第2弾。

 

 

ドイツ・ヴュルツブルク拠点のダーク・フォークデュオBrannten Schnüre 関連の2作品。

Freundliche Kreisel / Freundliche Kreisel(Vinyl) 購入先Discogs(Flur Discos) 購入価格€33.00 EUR(4,891円)

エレクトロ・アコースティックのBaldruinとBrannten Schnüre による新たなプロジェクト。

 

Läuten Der Seele / Läuten Der Seele(Vinyl) 購入先Art Into Life 購入価格4,137円

Brannten Schnüre のChristian Schoppikによるソロ・プロジェクト

 

 

スウェーデンのLo-Fi実験フォークバンドEnhet För Fri MusikのメンバーでもあるBlodことGustaf Dickssonの2作品。Enhet För Fri Musikも含めて嵌まりかけています。

Blod / Knutna Nävar(Vinyl) 購入先Tobira Records 購入価格3,770円

2018年リリース作品。

 

Blod / Leendet Från Helvetet(Vinyl) 購入先Tobira Records 購入価格3,770円

2017年リリース作品。

 

 

Claire Rousay / Everything Perfect Is Already Here(Vinyl) 購入先Tobira Records 購入価格3,190円

実験音楽家Claire Rousayの新作。

 

 

Sam Gendel / Superstore(Cassette) 購入先Tobira Records 購入価格1,890円

マルチ・インストゥルメンタリストSam Gendelの新作。

 

 

Terry Riley & Amelia Cuni / The Lion's Throne(CD) 購入先Amazon.co.jp(take-J) 購入価格1,950円

TERRY RILEY & AMELIA CUNI : The Lion's Throne

ミニマル・ミュージックの巨匠Terry Rileyとイタリア人シンガーで北インドの古典声楽を学んできたAmelia Cuniとのコラボレーション作品。

 

 

Gold Bolus RecordingsのオーナーでもあるDave Ruderから、レーベルの新作となるThea Little「Honest Process」とJohn King & String Noise「Centripetal Light」のCD2枚を頂きました。3年前にDave Ruderが関わっているバンドThee Repsをこのブログで取り上げた時にも色々と頂いています。こんなメッセージと共に2枚のCDを送ってくれました。

Hi Hiroshi

Hope things are well with you! We‘re sendings you the two latest albums from Gold Bolus.  Hope you enjoy them both!

非常に有難いことです。

Thea Little / Honest Process(CD)

 

String Noise & John King / Centripetal Light(CD)

 


昨年、5年振りとなるDave Ruderの新作も取り上げています。


 

フジロック2022まで、あと10日です!

フジロックに向けてスマホハズキルーペを新しくした。スマホは6年も同じ機種を使っていたため、化石だとか色んなことを言われていた。ネットは基本PCが中心だったので最低限のことが出来れば良かった。ただ充電が持たなくなったことで新しくするしかなくなった。イヤホンやヘッドホンで音楽を聴くことに違和感を持っている私ですが、新幹線で移動中に少し音楽を聴いても良いかなと思った。

 

ハズキルーペはこれまで1.32倍を使っていたが、今回は1.85倍のラージタイプにした。スマホや新聞はメチャ見やすくなったが、PCはちょっと使いづらくなった。見るものとの距離の関係なんだけどね。1.32倍のものはレンズが真ん中から割れて接着剤で固定して使用していた。踏んでも壊れないハズキルーペだが(笑) 持ち運びしなければ、これはこれでPC専用として使えば良いと思っている。

 

レインウェア(モンベル)と靴(メレル)はゴアテックス製だけど、かなりへたっているのは確かです。防水スプレーをタップリと振りかけて、今年はこれで乗り切るつもりです。

 

7月10日にリストバンドが届いて、いよいよだと言うことでテンションも上がってきた。今年のフジロックは、まだまだ海外勢が少ないけど、洋楽中心の私にとっては、あまり悩まずに観たいものが決まった感じです。3日間の観たいアーティストやバンドをリストアップしておきます。

 

 

7月29日(金)

The Hu  GREEN STAGE 11:00ー12:00

モンゴル出身4人組のトラディショナル・メタル・バンドThe Hu。

 

幾何学模様  FIELD OF HEAVEN 13:10ー14:10

友人から勧められた日本のサイケデリックバンド。

 

Skye(鈴木茂小原礼林立夫松任谷正隆)   FIELD OF HEAVEN 17:00ー18:00

ジジイ世代としては、これは観ておきたいですね。

 

Dawes  FIELD OF HEAVEN 19:00ー20:30

ロサンゼルスを拠点とするフォーク・ロックバンド。

 

ヘッドライナーであるVampire Weekendは、2008年初来日をサマーソニックで、2010年と2013年はフジロックで観ている。今回はFIELD OF HEAVENからの通りすがりで観るといった感じかな? 翌日のTerry Rileyが10:00のスタートだけに、29日は早めに宿に戻ろうと思う。

 

 

7月30日(土)

Terry Riley with Sara Miyamoto - Everything and Beyond  PYRAMID GARDEN 10:00ー11:00

現代音楽、ミニマルミュージックの巨匠Terry Rileyがフジロックに出ます! 2020年より山梨県に在住で、彼の門下生である 古典声楽家宮本沙羅とのコラボレーション。

 

Fire EX.   WHITE STAGE 12:30ー13:20

台湾のバンド滅火器。

 

Snail Mail  WHITE STAGE 16:10ー17:10

アメリカのシンガーソングライターSnail Mail。昨年のアルバム “Valentine” で一気に知名度上げました。

 

Dinosaur Jr.  WHITE STAGE 20:00ー21:10

これはもう必見ですね。

 

Cornelius   WHITE STAGE 22:00ー23:10

小山田圭吾のソロプロジェクト。彼をWHITE STAGEのトリに持ってくる辺りは、フジロックの意気込みを感じる。

 

Jim O''Rourkeが参加する石橋英子(FIELD OF HEAVEN 11:30-12:20)が観れないのが残念です。PYRAMID GARDENからFIELD OF HEAVENまでは遠すぎる。昼間は余裕があるので、天気が良ければドラゴンドラに乗ってDAY DREAMING and SILENT BREEZEエリアに行きたいとも思う。ここでは“ギターパンダこと山川のりを”や“怪しい3人組”などが、タイムスケジュールに載らないゲリラ・ライブを行っている。これがメチャ楽しいのですよ! 今年もあるのか分らないけどね。

 

 

7月31日(日)

Japanese Breakfast  GREEN STAGE 13:00-14:00

アメリカのMichelle Zaunerのソロ・プロジェクト

 

Altın Gün  FIELD OF HEAVEN 15:00-16:00

トルコ、オランダの混成バンド。ハライチの澤部さんが大プッシュして話題となっています。

 

Black Country, New Road  WHITE STAGE 16:00-17:00

ロンドンを拠点に活動するBlack Country, New Road。今年2ndアルバムがリリースされましたが、リリースと同時にメイン・ヴォーカルIsaac Woodが脱退しました。それでもバンドは継続とのことで、どんなライブを行うのか非常に楽しみです。Altın Günと少し被りますが、FIELD OF HEAVENからダッシュしてWHITE STAGEに行くしか無いです!

 

Superorganism  WHITE STAGE 17:50-18:50

2018年のフジロックで観ることが出来なかったので、今回は観るしかないです。日本人も含む多国籍のミュージシャンが集まってロンドンを拠点に活動しているバンドです。

 

Mogwai  RED MARQUEE  20:10-21:10

初来日からもう何回も観ているMogwaiです。フジロック2022の最後は彼らで決定です。

 

31日が一番忙しい感じです。予定を組んでもその通りにならないのがフジロックですから、今年も無理せずに行動したいと思う。3年振り19回目のフジロックをしっかりと楽しみますよ!

 

 

スウェーデンのGooseが奏でる様々な音源がコラージュされた作品!

スウェーデンを拠点に活動しているミュージシャンが集まったGooseジャズピアニストとして今後の活動が期待されているJohan Gradenとギタリストでありプロデュースも行うスタジオの魔術師Daniel Ögren2人を中心に、バンドネオンMikael Augustsson、フルートのNils Berg、ドラムのChristopher Castillo、ボーカルのAnna Ahnlundらが、Gooseに参加しています。奇妙な名盤の復刻や発掘を行っているイタリアのレーベルBlack Sweat Recordsとユニークな音楽を発信するスウェーデンのレーベルSing A Song Fighterより2020年に共同リリースされた1stアルバム “Som Folk Är Mest” を紹介します。

 

Goose / Som Folk Är Mest

本作は12インチレコード45回転仕様で、A面 “Som Folk Är Mest” のタイトルナンバー、B面 “Clara will be biting people at the corner of 9th st and avenue C at 7 pm” の2曲を収録。ジャズ、ラウンジ、室内楽、ドリームポップ、そしてアイ・ラブ・ユーとコミカルに語り合う会話録音まで、カット・アップされた様々な音源がコラージュされた作品です。万華鏡のように次から次へと繰り出される音像に白昼夢を見せられている感覚に陥ります。ほんの数秒のラジオチューニングを行ったようなSE音に始まって、最後は高揚感を高めて突如カッコウの鳴き声で終ってしまう。2曲併せて25分の不思議な世界ですが、最高に面白いです。

 

アルバムジャケットを担当しているのは、イタリア・ミラノを拠点に活動を行っているグラフィックデザイナーVito Manolo Romaです。2008年頃より様々な活動を行っています。Gooseのユニークなジャケットが気になって、このアルバムを購入しました。


今回、Gooseとしての写真が無かったため、いつもの様にアップすることは出来ませんでした。各メンバー個々に活動を行っているので、プロジェクト的に結成されたGooseとしては、この “Som Folk Är Mest” で終了でしょうか?また、何か違うアプローチで作品を発表してくれることに期待しますね。

 

 

2022年6月のディスカホリック(はてなブログを書き始めて今年6月で10年が経ちました)

はてなブログを書き始めて今年6月で10年が経ちました。細々でありますが、どうにかこうにか継続することが出来ました。元々は2005年よりMixi日記にCDの購入履歴を書いていました。2000年代後半頃からMixiが色々なことをやり始めていて、その事でFacebookTwitterに移行する友人も多くなっていました。友人からMixiはもう終ったからFacebookTwitterに切り替えた方が良いと言われて色々と始めた。しかし、SNSの交流サイトで音楽を取り上げることに限界を感じていた。それで、自分のペースで自由に書きっぱなしが出来るということでブログを始めたのが切っ掛けでした。

 

このディスカホリックによる音楽夜話は、Sonic YouthThurston Moore、ポストロックで音響派の元祖でありSonic YouthのメンバーでもあったJim O'Rourke、スウェーデンのマルチ・リード奏者Mats Gustafssonの3人によるユニットDiskaholics Anonymous Trio(ディスカホリック・アノマニス・トリオ)から来ています。「レコード盤中毒者の匿名トリオ」ということでレコードマニアの3人が、貴重盤や掘り出し物を探すために世界をライブツアーする目的で結成。 そのライブツアーを最初に行なったのが東京でした。2002年3月青山CAYでの即興ノイズは未だ鮮烈に思い出します。Mixiの日記を始めた2005年よりCDの購入履歴を書く時にディスカホリックを使っていました。そして、ディスカホリックの後に付けた音楽夜話については、渋谷陽一が70年代後半のHNK FMラジオ「ヤングジョッキー」でロック夜話という言葉を使っていました。ブログを始めた時に使おうと思っていたが、今更ロックじゃないよね?と言うことで音楽夜話にしたのでした。

 

誤字、脱字の多い駄文ではありますが、これからも好きな音楽について無理せずに自分のペースであれこれ書いて行こうと思う。更新毎に拝見して頂いている読者の皆さんに感謝です。今後も色々とよろしくお願いします。因みに最初の投稿は、2012年6月19日にMy Bloody Valentineのリマスター盤について書いています。当初はYouTubeの音源をアップしていましたが、無くなっていたので急遽Spotifyの音源に変える修正をしました。その頃、Spotifyはまだ日本でのサービスは行ってなかったですね。


 

6月のディかホリックは、レコード10作、カセット3作、CD1作の14作品の購入実績でした。少し買いすぎで、いつ聴くんだよ!と思うこともあります。ただ、コアでマニアックな音楽が多いので、これだと思った時に買わないとすぐに売り切れてしまう。昔はこれさえ聴いていればOKだったが、情報の溢れる今は自分に合う音楽を見つけることも難しくなっている気がする。

 

The Parels / Soul Moth(Vinyl) 購入先Tobira Records 購入価格3,155円

Eddie Ruscha、 Jim GoodallによるユニットThe Parelsの5年振りとなる新作。


 

Green-House / Solar Editions(Cassette) 購入先Tobira Records 購入価格1,955

Olive ArdizoniのソロユニットGreen-Houseの新作。


 

Heratius / Gwendolyne、Les Boniments(2Vinyl) 購入先Store15Nov 購入価格4,350円

Nurse With WoundのSteven StapletonによるNWWリストにも載っているHeratiusの1978年 “Gwendolyne” が昨年末にリイシュー。未発表音源の1979年 “Les Boniments” とのカップリングです。

 

 

Sana Shenai / Warm Former(2Vinyl) 購入先Store15Nov 購入価格3,750円

ロサンゼルスを拠点とする Jimmy TamborelloとMitchell Brown によるプロジェクトの デビュー・アルバム。

 

 

Alexandre Bazin / Four Steps(Vinyl) 購入先Store15Nov 購入価格2,850円

フランスを拠点に活動している電子音楽家Alexandre Bazinのミニ・アルバム。


 

Bardo Pond / Volume 1(Vinyl) 購入先Juno Records 購入価格£18.33GBP(3,076円)

Bardo Pondの2000年にセルフリリースされていたCDRのリイシュー。2021年のRSD商品です。


 

The Plastik Beatniks / All Those Streets I Must Find Cities For 購入先Juno Records 購入価格£25.83GBP(4,336円) 

The NotwistのMarkus AcherとMicha Acherの2人とAndreas Ammer、Leo HopfingerによるプロジェクトThe Plastik Beatniksのビートニク詩人Bob Kaufmanへのオマージュ作品。Patti Smithの朗読も収録されています。

 

 

Ghedalia Tazartes & Rhys Chatham / Two Men In A Boat(Vinyl) 購入先Reconquista 購入価格3,086円

2021年2月に他界したフランスのアヴァンギャルド楽家Ghedalia Tazartesとアメリカのミニマル音楽家Rhys Chathamの2018年9月のセッション音源。

 

 

Garbage & The Flowers / Blessed Are Thee Who Sail With Shnoolee(Cassette) 購入先Reconquista 購入価格1,444円

Garbage And The Flowers - Blessed Are Thee Who Sail With Shnoolee Cassette

2016年にリリースされていたThe Garbage & The Flowersの91年から97年までのライブ・カセット音源。音源は何処にも公開されていませんでした。


 

Goose / Som Folk Är Mest(Vinyl) 購入先HHV 購入価格€24.27 EUR(3,456円)

7から8名のミュジシャン、エンジニアで構成される正体不明の集団Gooseの2020年リリースのファースト・アルバム。カット・アップされた様々な音源がコラージュされた不思議な世界。

 

 

Pauline Oliveros & Reynols - Half a Dove in New York, Half a Dove in Buenos Aires(Vinyl) 購入先HHV 購入価格€32.67 EUR(4,776円)

アメリカの実験音楽家Pauline Oliverosとアルゼンチンの実験的カルトバンドReynolsとの1999年のコラボレーション音源。

 

 

Spiritualized / Everything Was Beautiful(CD) 購入先Amazon.co.jp 購入価格1,797円

Spiritualizedの4年振りとなる新作。

 

 

Steven R. Smith / Spring(Vinyl) 購入先購入先Amazon.co.jp(Rarewaves-USA) 購入価格3,803円

Steven R. Smithの新作。


 

Neil Campbell / Sun Damaged Crown(Cassette) 購入先Ikuisuus Bandcamp 購入価格€10.90 EUR(1,637円)

フィンランドのレーベルIkuisuusよりリリースされたNeil Campbellの新作カセット音源。


 

 

 

スウェーデンの男女デュオTreasury of PuppiesのLo-Fiベッドルーム・ミュージックからアンビエントまで網羅した不思議な世界!

Primary

スウェーデン、ヨーテポリを拠点とする男女デュオTreasury Of Puppies。ジャケット・アートワークも行っているCharlott Malmenholtとソロユニットでも活動しているJoakim Karlssonの2人によって結成。2020年にアルバム・デビューして、今年2ndアルバム “Mitt stora nu” をリリースしました。Lo-Fiベッドルーム・ミュージックからアンビエントまで網羅した不思議な世界。

 

Treasury Of Puppies / Mitt stora nu

本作は地元のレーベルDiscreet Musicよりレコード・オンリーでリリース。Charlott Malmenholtのダウナーなヴォーカルやリーディング・ヴォイスに絡むサウンドアートなアンビエント、スロウ・コア的なギター、フィールドレコーディングされた音が走馬灯のように鳴り響いています。マスタリングはデビュー・アルバム同様にイタリアの実験音楽Giuseppe Ielasiが担当。レコーディングには敢えて古い録音機材を用いています。Lo-Fiな雰囲気を醸し出したいTreasury Of Puppiesの拘りなのでしょう。

 

"Rotten Apples Of Love"、“Dödens Soffa” そして “Mitt Stora Nu” の3曲は、Treasury Of Puppies流のロックを試みた、まさにLo-Fiベッドルーム・ミュージックといった趣です。一方で、 “Skriv När Du Är Hemma” や “En Blick I Blicken” の2曲は、Charlott MalmenholtとJoakim Karlssonのリーディング・ヴォイスに絡むアンビエントな世界。このように多彩で様々なアプローチを仕掛けていますが、心地よく独自の不思議なテクスチャーを築き上げています。マスタリングを担当したGiuseppe Ielasiの技が生きていると思う素晴らしい1枚です。

 

Treasury Of Puppiesの歌詞は、彼らが影響を受けたMare Kandre、Edith Södergran、Edgar Allan Poe、Britney Spearsについての叙事詩的な内容が盛り込まれているとのことです。Mare Kandre(1962-2005)は、エストニア系のスウェーデン人作家で、80年代にポスト・パンクバンドGlobal Infantilistsのヴォーカリストでもありました。Edith Södergran(1892-1923)はスウェーデン語を話すフィンランドの詩人で、スウェーデン語の詩と音楽の歌詞に影響を与え続けています。Mare Kandreも影響を受けた1人とのことです。Edgar Allan Poe(1809-1849)は日本でも知名度の高いアメリカの小説家。Britney Spearsは誰もが知っているアメリカの歌手で女優ですね。

 

これらの偉人達が歌詞にどのように反映されているか? 歌詞カードもなくスウェーデン語も分らないですが、勝手にイメージして聴くだけも面白いです。

 

 

カルト的な人気を誇るニュージーランド発のThe Garbage & The Flowersが満を持してリリースしたインディーズ・ギターバンドとしての新作!

ニュージーランドウェリントン出身のYuri Frusin、Helen Johnstoneの2人により80年代後半に結成されたThe Garbage & the Flowers。サポート・メンバーを加えて活動を行い、1992年のデビュー・シングルから5年も経った97年に1stアルバム “Eyes Rind As If Beggars” をリリース。その後、2000年代中頃までは音沙汰がなく、2007年にThe Garbage & the Flowersの派生バンドEntlangとのスプリット・カセット音源で音楽シーンに復帰。2008年にニュージーランドでのライブ・アルバム “Stoned Rehearsal” をリリースしている。“Eyes Rind As If Beggars” がVelvet Undergroundを想起させるサイケデリックなアート感で、一部リスナーからはカルト的な存在になっていた。因みに、The Garbage & the Flowersのバンド名は、Leonard Cohenの “Suzanne”  の一節から取ったようです。

 

その後、2人は拠点をオーストラリア、シドニーに移した。2013年に “Eyes Rind As If Beggars” をイギリスのFire Recordsがリイシューしたことで、一気に知名度が上がったのです。私もこの時にThe Garbage & the Flowersの存在を知ったのでした。2016年には 97年の “Eyes Rind As If Beggars” 以前に録音した未発表音源集 “The Deep Niche” をリリース。結成から30年以上経っている中で、アルバム3枚、シングルEP盤8枚ほどリリースしているが、オーストラリアに移ってからの新録としての新作はリリースされていない。それでもメンバーを集めてライブ活動は行っていた。そんな状況の中、満を持して新作がリリースされました。

 

The Garbage & the Flowers / Cinnamon Sea

Fire Recordsよりレコードとしてリリースされた本作は、オーストラリアのビクトリア州ゴールドフィールドの小さな村の廃墟となった裁判所で2019年に録音されています。全5曲収録でミニ・アルバム的な感じです。Yuri Frusin(ギター、ヴォーカル)とHelen Johnstone(ギター、ヴォーカル)の2人に加えてBen Wright Smith(ギター)、 Dan Lewis(ギター)、Stuart Olsen(ベース)、Paul Williams(ドラムス)の6人編成となっています。

 

プロデュースはメンバーであるBen Wright Smithが担当。これまでの“The Deep Niche”のようなアシッド・フォーキーな感じでもなく、Helen Johnstoneのヴィオラを用いて多彩な雰囲気を醸し出していた “Eyes Rind As If Beggars” とも違っている。Helen JohnstoneとYuri Frusinのヴォーカルを中心に何本ものギターがシンプルで有りながらもバランスよく鳴り響いて、インディーズ・ギターバンドといった様相を示している。

 

Helen Johnstoneが歌う “Eye Know Who You Are”、“Cinnamon Sea”、“On the Radio” の3曲は、何れも彼女の飾らない歌声がノスタルジックで恍惚を感じる。心の中にすっと染みこんでエンドレスに聴き込んでしまう。ふとLeonard Cohenの “Suzanne” の影響なのかとも思ってしまった。一方でYuri Frusinが歌う “Red Star” に絡むHelen Johnstoneの歌声は、茶目っ気に溢れ30年以上に渡る2人の関係性を物語っているように思う。ラスト曲 “Jacob B” はYuri Frusinの弾き語りで締めくくっている。

 

たった5曲ですが、どの曲も素晴らしいです。他にもアウトテイクが有りそうな気がしますが、Yuri Frusin、Helen Johnstoneの2人の時間軸はゆっくりでマイペースですからね。他のメンバーも個々に様々な活動を行っているため、“Cinnamon Sea” がリリースされたことで一段落といった感じでしょうか?

 

2019年のライブ映像があります。この時点で “Eye Know Who You Are” はすでに演奏されていたようです。レコーディング時の画像と併せてアップしておきます。

 

 

The Garbage & the Flowersについて、過去にも書いています。