フェス以外だと22年振りの単独来日公演を日本武道館で観てきました。私の音楽リスナー人生を変えたと言っても過言ではないThe Stone Rosesです。CDやレコードを買い漁るディスカホリックに成ったのも彼らの存在があったからなのであります。2012年のフジロックで観た感動を再び味わいたく、ワクワク、ドキドキしながらライブが始まるのを待っていた。
定刻19時を少し過ぎた辺りで、オープニングナンバーI Wanna Be Adoredでスタートした。オープニング定番中の定番で、この曲でライブの良し悪しが決まることがあるので、観客も大合唱にてIanのヴォーカルをサポート。Ianはそれに答えるべく丁寧に歌っていた。ヴォーカルと演奏のバランスもよく、ホッと一安心してしまった。続くElephant Stone、Sally Cinnamonでも完璧なライブを披露してくれた。「肩が痛い」と言っていたIanであったが、いつものようにモンキーダンス等やっていたので大丈夫なのでしょう。
それにしても、Ian、どうしたんでしょう。歌上手になったと思いませんか?これまで、ソロ・ライブも何回か見ているけど、こんなに音程がズレないのは初めてだと思う。感情移入してシャウトするヴォーカル・スタイルじゃないので、メロディーを淡々と歌うだけでも、曲の素晴らしさが充分に伝わってくるのです。
Ianのヴォーカルに心地よく酔いしていたら、後半見事にコケましたね。She Bangs the Drumsはズレまくりで、本来のIanらしさが出ていて思わす苦笑いした観客も多いはず。そんなことが話題になるヴォーカルってIan以外にお目に掛かったことはありません。それだけ、愛されているキャラクターであると言うことですね。
ヴォーカルを支えるバックの演奏も素晴らしく、特にReniのしなやかにダンシンググルーブを伝えるドラミングは圧巻。そして、唸るベースでサウンドを引き締めるManiの存在も観逃がせない。この2人のリズム隊のおかけで、自由奔放に多少暴走ぎみにJohnのギターが宙を舞う。Johnの風貌が少し変ってしまったのには驚いたけどね。まさに、この4人が居てこそのThe Stone Rosesであることを再確認してしまった。
セットリストを見て分かる様に、殆どがファーストアルバムを中心とした時代の選曲です。セカンドアルバム「Second Coming」からはBegging You、Love Spreadsのみであります。新曲は2曲公開されているが、演奏したのはAll for Oneのみと言った状況。新作がリリースされていない中でリスナーが求めているのも、この時代だと思うけど、もう少し新たなる展開があっても良かったのかな?そう思いつつもラスト曲はI Am the Resurrectionしかないと思った。やはり最高に素晴らしいライブなのであった。
セットリスト
I Wanna Be Adored
Elephant Stone
Sally Cinnamon
Mersey Paradise
(Song for My) Sugar Spun Sister
Bye Bye Badman
Shoot You Down
Begging You
Waterfall
Don't Stop
Elizabeth My Dear
Fools Gold
All for One
Love Spreads
Made of Stone
She Bangs the Drums
Breaking Into Heaven
This Is the One
I Am the Resurrection