ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

Elephant Micahの新作「Genericana」、白昼夢、浜辺で微睡んでいたらいつの間にか海に流されてしまった?!!

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アメリカ・インディアナ出身のミュージシャン Joe O’Connellのソロ・プロジェクトElephant Micahの新作「Genericana」。フォークをベースにしながらも、アンビエント、ミニマル、エレクトロといったエクスペリメンタルな要素を取り込んだ不思議な世界。ギター、シンセザイザー、パーカッションなどで織りなすアンサンブルは、風景や物語を感じさせてくれます。そこにJoe O’Connellのストイックなヴォーカルが絶妙なバランスで絡んで行きます。個人的な感想として、白昼夢、浜辺で微睡んでいたらいつの間にか海に流されてしまったといった幻想的な想起をもさせる傑作です。

Elephant Micah / Genericana

このアルバムには全6曲が収録されています。オープニングナンバーSurf A(6:23)に始まって、Fire A(5:24)、Life A(1:27)、Life B(7:28)、Fire B(6:35)、ラストはSurf B(4:52)の構成で、30分ちょっとの少し短いアルバムです。波の音で始まって、波の音で終わっており、ひとつひとつの音が空間を意識させるように鳴り響いています。独自の世界観をもって、物語を築き上げようとしている素晴らしいアルバムです。

 

Joe O’Connellは民俗学者の肩書きも持っています。このことは彼の作り出す音楽に影響を与えているのは確かのようです。音楽活動については2000年代初め頃から自主制作やインディー・レーベルからアルバムをリリースしながらライブも行っています。私はこのアルバムでElephant Micahの存在を知ったのですが、もっと知名度が上がってもいいかなと思っています。今後の活動にも注目して行きたいです。