ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

2018.10.10 Yo La Tengo@TSUTAYA O-EAST

80年代中頃より活動しているアメリカのインディーズ・ロックバンドYo La Tengoを観てきました。今回のライブは2部構成で休憩やアンコールを入れて、トータル2時間50分となる長丁場の展開です。その中で、新作を始めとして、これまで彼らが築き上げてきた様々な要素を巧く纏め、飽きること無く観客を魅了し続けた素晴らしいライブであった。

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ライブは定刻19時にYou Are Hereでスタート。この曲は新作There's A Riot Going Onの冒頭の1曲目であり、インスト曲でありますが、まさに、このアルバムを象徴する曲であります。ミニマルでアンビエントの雰囲気を持っていて、実際のライブではキーボードで音を鳴らしていたJames McNewが、途中からドラムを叩いてGeorgia Hubleyとのツインドラムでの演奏。そこに絡むIra Kaplanのギターが美しく華麗に鳴り響く。そして、残響音が残る中、シュワ、シュワと歌い始めるForeverに入っていきます。Ira KaplanのギターとJames McNewのベースにGeorgia Hubleyがドラムを離れてキーボードで描く優しくメローな世界。この新作からの2曲で完璧にノック・アウトされてしまった私です。

 

前半戦は新作からの曲を中心に行われた。ギター、ベース、ドラムに拘らずに、楽器を持ち替えて3人それぞれの個性が活かされる展開であった。個人的にはこれで終わったとしても充分に納得出来る内容でしたが、まだ後半戦があったのでした。

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 15分の休憩を入れて後半戦に入る。後半の1曲目も新作からのアコースティックギターを駆使したアンビエントな曲Dream Dream Awayで始まる。夢見心地のちょっと不思議な世界。その後も新作の中で最もキャッチーな曲For You Tooなども絡めながらラウドな曲を中心としたインディーズ・ギターロックバンドとしての実力を遺憾なく発揮していきます。特に最後の2曲OhmとThe Story of Yo La Tangoは、彼らの持っているエネルギッシュな部分を全面に押し出していた。会場全体も一体となって盛り上がり後半戦を終える。思わず、Yo La Tengo最高!と大声を出してしまった。

 

興奮さめやらぬ中、アンコールで登場してきたYo La Tangoの3人は、リラックスした感じで観客のリクエストを聞いていた。それで演奏したのが、The Dream Syndicateのカヴァー曲Halloweenです。コアなところをついてくるね。私がその場に居たなら、YesのRoundaboutかな。次に演奏したのがTodd Rundgrenの I Saw The Lightで、これはシングルとしてもリリースされていたので定番中の定番です。この曲でやっと平常心に戻れた感じがした。最後はアルバムFakebookからのカントリーカヴァー曲Griseldaでした。

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2部構成のライブ、前半が静の世界で、後半が動の世界をイメージして行われました。新作「There's A Riot Going On」が、内面に訴えかける静のアルバムだけに、ライブでどのように展開されるか興味津々でした。映像やライティングといった仕掛けは、殆ど無くシンプルにサウンドそのものでの勝負です。演奏自体に様々な工夫を凝らして、何度も見せ場を作っていく彼らです。長丁場のライブにも関わらす、メリハリが小気味よく感じられ、最後までしっかりと楽しめたことは言うまでもありません。改めてYo La Tangoの凄さを感じ取ることの出来たライブでもありました。