ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

アメリカ、コネチカット州のノイジーでサイケデリックなサウンドを奏でるHeadroom、その周辺も含めてユニークな活動を行っています!

David Shapiro(ギター、キーボード)、Rick Omonte(ベース)、Kryssi Battalene(ギター、ヴォーカル)、Stefan Christensen(ギター)、Ross Menze(ドラム)によるアメリカ、コネチカット州を拠点にノイジーサイケデリックサウンドを奏でるHeadroom。このバンドはThe Mountain Moversの女性ギタリストKryssi Battaleneのソロ活動のために集まったメンバーで、2016年にHeadroomとしてスタートします。これまでに、シングル3枚、アルバム1枚、スプリット・アルバム2枚、Various盤をリリースしてきました。かなりスローなペースで活動しています。スプリット・アルバムの相手がLanding、Dire Wolvesという私にとっては、お馴染みのバンドだけにHeadroomの名前ぐらいは知っていた。偶々、私が今注目している音楽サイト「Raven Sings The Blues」で彼らの最新7インチ・シングル “Equinox 20” を紹介していました。これが切っ掛けで、各メンバーのソロ活動も含めて色々と掻き集めてしまったのです。

 

Raven Sings The Bluesの記事です。

http://www.ravensingstheblues.com/headroom-equinox-20/

 

 

Headroom / Equinox 20(7inch Vinyl)

今年の初めにリリースされた7インチ・シングル。12分を越える曲をAB両面に分けて収録しています。インスト曲でKryssi Battaleneのギターがサイケデリックに宙を舞う世界。バックのキーボード、リズム隊もそれを支えるがごとくシンプルでミニマルに鳴り響いています。気持ちいいです~

 

 

Headroom / Head In The Clouds(Vinyl)

2017年リリースのファースト・アルバム。同じ時期にThe Mountain Moversもアルバムをリリースしており、Kryssi Battaleneはその両方に参加しています。 主導権を握っているHeadroomの方が、より実験的にギターの様々なテイストを取り込んでいると思う。全5曲収録で自身のヴォーカルも2曲披露しています。無理に纏めようとせずに、彼女の可能性を追求したアルバムです。

 

 

Landing、Headroom(Split Vinyl)

2020年にリリースされた同じくコネチカット州で2000年代初期から活動しているサイケデリック・ドローン・バンドLandingとのスプリット・アルバム。HeadroomはB面で3曲収録しています。Kryssi Battaleneを中心にバンドとしての方向性や纏りも見えてきた感じです。 

 

 

Various / Nobody Knows This Is Somewhere(Vinyl)

2020年にリリースされたVarious盤。Headroomの他に、メンバーでもあるStefan Christensen、David Shapiroのソロ名義であるAlexander、Kryssi Battaleneが参加しているバンドThe Mountain Moversの全4曲が収録。しかも、Rick Omonte、Ross MenzeってThe Mountain Moversのメンバーでもあることをこのアルバムで知った。Stefan Christensenがオーナーを務めるC/Site Recordingsからのリリースです。HeadroomファミリーでVarious盤をリリースするのも興味深い。

 

特にHeadroomの1曲目「Over Easy」は9分を越える曲ですが、Kryssi Battalene、Stefan Christensen、David Shapiroの3人によるギターワークが最高に格好いいです!

 

 

Various / Nobody Knows This Is Somewhereの影響もあって、Stefan ChristensenやDavid Shapiroの活動にも興味を持ってしまった。その辺りも少し取り上げておきます。

 

Stefan Christensen / Loimaa(Cassette)

2000年代中頃よりパンクからフォークまで様々な音楽を奏でているStefan Christensen。ジョージア州のフォークレーベルGarden Portalより今年3月末にリリースした新作。アコースティック・ギターだけで製作した牧歌アンビエントフォークといった世界。

 

 

Center / Contour Process(Cassette)

2013年より活動しているDavid ShapiroとIan McColmによる実験デュオNagual。そこにStefan Christensenが参加して新たなユニットCenterとして活動。ロンドンのコラージュ・ノイズレーベルRegional Bearsより今年3月にリリースした新作。ギターを中心とした不穏なダーク・アンビエントな世界。

 

 

このようにHeadroomのメンバーは、この他にもアメーバーのように様々な活動を行っている。その時々の状況に合わせて変化しているのです。もしかするとHeadroomとしては、これで終わりといったこともあるかもしれません。 定期でアルバムをリリースするよりも、この1曲で最高のパフォーマンスを披露する意識が強いように思う。今後も彼らのユニークな動向をしっかりとフォローしていく必要が有りそうですね。