ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

ノイズ、ポスト・パンク、フォークまで多彩な音楽性を披露しているギタリストStefan Christensenに魅了されています

Stefan Christensen's Favorite Albums of 2018 – Your Favorites' Favorites

アメリカ・コネチカット州ニューヘイブンを拠点に活動しているギタリストStefan Christensen。2000年代初期より音楽活動を行っており、様々なバンドやユニットを経て2015年よりソロ名義でも活動をスタートします。今はHeadroom、Centerのメンバーでもあり、C/Site Recordingsのレーベル・オーナーとしても活躍しています。彼の多彩な音楽性に魅了されて、5作品も購入したので紹介します。

  

Stefan Christensen / Shake Off The Village(2017年Vinylリリース)

f:id:hiroshi-gong:20210525185920p:plain

冒頭の1曲目「Cat's Song」の不穏で不気味な曲に続く、2曲目「Over Scrawl」のラジカルに鳴り響くギター・サウンドにノック・アウトされました。ギターにエフェクターを散りばめながら、物憂げなStefan Christensenのヴォーカルが絡む。ドラムにはHeadroomのDavid Shapiroが参加しています。9曲目のラスト曲はライブ録音で同じくHeadroomのKryssi Battalene、Rick Omonte らも参加しており、アルバムを盛り上げています。ノイジーでチープな演奏から醸し出されるStefan Christensenの世界にハマッてしまう切っ掛けとなった1枚でもあります。 

 

 

Stefan Christensen & Friends / Unknown Fortune(2019年Vinylリリース)

f:id:hiroshi-gong:20210525190112p:plain

Headroom、Mountain Moversのメンバー全員が参加し、レコーディングやマスタリングがJohn Millerとなれば、これはもうHeadroomのセカンド・アルバムと言ってもいいでしょうね。Stefan ChristensenとKryssi Battaleneのギター2本によるアンサンブルを軸にしっかりと纏まっています。少し前にHeadroomをブログで取り上げた。その時に、その周辺も含めてユニークな活動を行っていると書いた。改めてコネチカット州ニューヘイブンのインディーズ・シーンはStefan Christensenの存在無くしては語れないことを、このアルバムを聴いて再確認した。

 

 

Stefan Christensen / The Upcoming Flame(2019年Vinylリリース)

f:id:hiroshi-gong:20210525190022p:plain

Stefan Christensenの持っている様々な要素をすべて取り込んだ力作。彼のヴォーカルを前面に打ち出した曲からポスト・パンク、オルタネイティブな曲、アコースティック・ギター1本でメロディーを奏でる曲まで、彼の魅力を満載したアルバムです。8曲目「Unkempt Power (This City's Hold)」では、Dinosaur Jrを彷彿させるギター・ワークーを披露し、ラスト9曲目「G Roberts」はLoren Connorsの別名Guitar Robertsのことで、彼に対するオマージュを表した曲で締めています。もの凄く興味深いです。動と静を駆使しながら不思議な世界を構築しています。

 

 

Stefan Christensen / Passage Thruways Bent(2020年Cassetteリリース) 

f:id:hiroshi-gong:20210525185831p:plain

Non-Event主催による2020年8月18日Stefan Christensenの自宅でのライブ音源。ヘビィーでノイジーなギター・ワークを中心に4曲収録。インプロビゼーションを軸にミニマルやドローンなども駆使して刺激的な演奏です。このアルバムにもドラムとしてHeadroomのDavid Shapiroが参加しています。Stefan Christensenの轟音ギタリストとしての力量に脱帽させられる1枚。素晴らしいアルバムです。

 

 

Stefan Christensen / Loimaa(2021年Cassetteリリース)

f:id:hiroshi-gong:20210422181550p:plain

最新作はフォ-キーなサウンドを中心にカセット・リリースしているレーベルGarden Portalからのアルバムです。アコースティック・ギターだけで製作され、電子音が効果的にコラージュされています。Stefan Christensenのヴォーカルも3曲目「Loimaa VIII」とラスト8曲目「Loimaa III」で聴くことが出来ます。しっとりと歌いあげていてシンガーソングライターとしての力量も再確認出来ます。レーベルの意向を加味して、シンプルでアンビエント、ドローン、フォークの雰囲気を醸し出している。心に染みいってくる傑作です。

 

Stefan Christensenを知る切っ掛けとなったバンドHeadroomについて、少し前に書いています。