USホートランドのDanielle DavisとSteven WhitelyによるデュオLiilaは、禅宗寺院での共同生活で出会い結成されます。Liilaとは、サンスクリット語で「創造的な遊び」といった意味だそうです。2人はインドや東南アジアの文化や宗教に興味があったことで禅宗に繫がったのでしょうね。その寺院の片隅にあったシンセサイザー、サンプラー、ラップトップで音楽を作り始め、彼らの自宅スタジオで様々なアコースティック楽器を駆使して作り上げたデビュー作 “Soundness Of Mind” が、Not Not Fun Recordsよりカセットでリリースされました。コロナの影響もあって制作には3年近く掛かっています。Liilaのデジタルとフィジカルを融合させたニューエイジミュージックを堪能してみてくだい。
Liila / Soundness Of Mind
本作はアンビエントでミニマルに鳴り響く全7曲を収録しています。シンセを中心としたエレクトロニックなサウンドですが、トランペット、ピアノ、ハーモニウム、マリンバなどのアコースティック楽器をモザイクのように散りばめ、温もりのある瞑想の世界を築いています。オープニングナンバー “Appa Wú Wéi” では、トライバルなパーカッションがガムラン音楽をイメージさせ、3曲目“Not One Not Two” では鳥の鳴き声を背景にピアノとシンセが絡んできます。その場面での風景をサウンドにて再現しながら、ラスト曲 “silent illuminating” でスペーシーなミニマル・ミュージックへと発展し、安らぎへと導いてくれます。
Liilaの音楽は全体的にオリエンタルな雰囲気が漂っています。彼らの原点となっている禅宗の影響が大きいのでしょうね。そしてカセットケースの中に押し花を封入するという「創造的な遊び」にもホッとしました。このことはアルバムタイトルSoundness Of Mindにも繫がっています。まさに心が洗われる素晴らしいアルバムです。
Liilaのインスタグラムです。アルバムデビュー前の2019年にはライブ活動も行っていますね。今後も注目です!
https://www.instagram.com/liila_sounds/?hl=en