ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

ライブ・バンドとしての実力を見せつけたHorse Lordsの新作 “As It Happened:Horse Lords Live”

USボルチモアで結成されたアヴァンギャルドでエクスペリメンタルなバンドHorse Lords。Andrew Bernstein(サックス、パーカッション)、Max Eilbacher(ベース、エレクトロニクス)、Owen Gardner(ギター)、Sam Haberman(ドラムス)の4人が繰り出すミニマルとポリリズムを駆使したサウンドが魅力です。ライブ盤が、Rvng Intl. よりレコード・オンリーでリリースされたので取り上げます。

 

Horse Lords / As It Happened:Horse Lords Live

本作は過去6年間に行われた様々なライブ・パフォーマンスの中から、2018年のフリージャズやワールドミュージックを中心としたドイツのMoers Festival、2020年の地元ボルチモアでのライブ、2022年ロンドン、2023年パリでの厳選されたライブ音源を集めての構成となっている。選曲も2022年 “Comradely Objects” よりZero-Degree Machine、Law Of Movement、May Brigadeの3曲、2016年 ”Interventions“ よりIntervention II、Truthers、Bending To The Lashの3曲、2014年 ”Hidden Cities“ よりMacawの1曲といったHorse Lordsを知る上でのベストな曲を収録しています。

彼らがスタジオアルバムで作り上げたクールで複雑な曲をライブでは、熱狂と激しさを備えたジャムセッションへと導いている。よりグルーヴ重視の方向へとカオスティックに鳴り響く。寄せ集めのライブ音源でありながら、統一感を持って一気に聴かせてしまう。すぐ目の前で演奏しているような躍動感も感じ取れる。 ライブバンドとしての実力を見せつけた素晴らしい1枚。Horse Lordsの入門編としてお勧めしたいライブ・アルバムです。

 

現在はサマー・ライブ・ツアー2024を終えて、のんびりとバカンスを楽しまれているようです。2022年 “Comradely Objects” 以来のスタジオ盤による新作準備に取り掛かっているかも知れませんね。気になるのは、6月にArnold Dreyblattとコラボレーション・ライブを行ったことです。これは是非ともリリースして欲しい!

 

 

2022年リリースの “Comradely Objects” について書いています。