ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

人間と自然のつながりをテーマとしたGreen-Houseの生活空間のための音楽!

Green-House makes music for plants and people on Six Songs for Invisible  Gardens

ノンバイナリージェンダーであることを公言しているアーティストOlive ArdizoniのプロジェクトGreen-House。ロサンゼルスを拠点に活動を行い、2020年リリースのデビューEP作 “Six Songs for Invisible Gardens” が、ニューエイジミュージック界の新星として注目を浴びました。そして遂にフル・アルバム “Music For Living Spaces” がLeaving Recordsよりカセットでリリースされました。本日は“Music For Living Spaces”について紹介していきます。

 

Green-House / Music For Living Spaces

”生活空間のための音楽” と題された本作は、日常生活の中で起こり得るちょっとした事柄をOlive Ardizoniの審美眼を通じて再現された作品です。元々Green-Houseのプロジェクトは人間と自然のつながりをテーマとしてスタートしています。それは自宅の庭の片隅で人知れず発芽した植物だったり、ハムスターが野原で楽しそうに踊っているような、そんな身近なことをピアノとフルート、シンセサイザーを中心に構築されたサウンドスケープの世界です。オーガニックに鳴り響くアンビエントが心地よく包み込んでくれます。目新しさは無いけど、Olive Ardizoniの優しさや温もりが十二分に伝わってきます。コロナ渦の真最中に録音されており、様々な憂鬱やストレスの溜まる中、まどろみながら穏やかにコーヒーを啜る時間も必要なのです。そんな心のBGMとして最適な1枚だと思う。

 

Olive Ardizoniはあらゆるものの壁を少なくするという目的も音楽活動の根底にあると語っています。人間と自然の一体化を模索しているのです。Music For Living Spacesは、すべての垣根を乗り越えて無邪気に自分の感覚の思うまま音楽を行っているようにも感じる。このことはノンバイナリージェンダーであることに繫がっているのかな?

 

 

 

Olive Ardizoniは、Diva Dompé、Ami Dang、Nailah HunterといったミュージシャンとニューエイジアンビエントグループGaldre Visionsとしても活動しています。こちらも興味深いです。

Galdre Visions