フジロック2023、出演者第1弾が発表になりました。Yo La Tengo、Slowdiveはもの凄く嬉しい。予想していたThe Strokesの他、Foo Fighters、Weezerなど、ギターロックの復活です。フジらしさで言うとJatayuですね。インドのジャズ、ファンク、ロックを絡めたバンドとのこと。これは観たいですね。この数年はグリーン・ステージのヘッドライナーを観たことは無かったが、今年は観ることが出来るかな?いや、ホワイト・ステージなど色々と被りそうですね。何を観るか悩みそうだな。なお、早割チケットは落選しましたが、宿の方はいつもの様に越後湯沢駅前で確保しました。
ブラジルのサイケデリックバンドOruãは2016年末にリオデジャネイロのダウンタウンで結成します。Oruãの中心メンバーであるLê AlmeidaとJoão Casaesは、Doug Martsch率いるUSインディー・ギターバンドBuilt To Spillのメンバーでもあり、昨年リリースされた名盤 “When The Wind Forgets Your Name” にも深く関わっていました。今はOruãの活動に専念していますが、Built To Spillの活動と並行しつつOruãとしてのアルバム制作も行っていました。本日はOruãの3作目で、昨年9月にドイツのカセット専門レーベルCassettendienstよりリリースされた “Íngreme” を紹介します。
Oruã / Íngreme
Lê Almeida(ギター、ヴォーカル)、João Casaes(キーボード)、Bigú Medine(ベース)、Karin Santa Rosa(ドラム)のラインナップで、初期のメンバーであったDaniel Duarteがマスタリングとドラムで参加しています。音源の方はフィジカルより先にデジタル配信を2021年10月より行っており、当初はツインドラム編成で活動を行っていた。ただ、昨年後半のライブツアーからは4人編成となっている。Lê AlmeidaとJoão Casaes以外は、これまでも流動的でしたからね。
クラウトロック、アシッドジャズ、インディーズ・ギターロックなど様々な要素を醸し出しながらOruãとしてのサイケデリック感を構築。ローファイでぐぐもった雰囲気のサウンドに、Lê Almeidaのどことなく中性的なヴォーカルが、アルバム全体を巧く纏め上げています。歌詞の方は、過去の人種差別的なブラジルにおける奴隷制に対するメッセージなどもさり気なく取り込んでいるようです。面白いのは4曲目 “Eucalypsus” や8曲目 ”Cavalo Branco“ が、もろにBuilt To Spillの影響を受けた感じで思わず苦笑いしてしまった。レコードやCDよりもカセットでのフォーマットが、このアルバムに似合っている気がする。
その後、音楽に興味を持つことなく過ごしていました。自分にとって80年代は暗黒の時代でもあった。そんな私を再びディスカホリックにさせてしまったのが、1989年にデビューしたThe Stone Rosesであります。何の気なしに手にしたロッキングオンで増井修編集長が一押ししていた。試しに聴いて嵌まってしまった。彼らの曲で好きなのは、アルバムには収録されなかったシングル曲「What the World is Waiting For」です。世界が待ち望んでいるもの、それに早く気付けよ!と歌っています。これからは俺達の時代であることを高々と宣戦布告しています。カッコイイ! これ以降、再び音楽に眼覚め、CDを買い漁ることとなる。
1990年から仕事の関係で新潟に住んでいた。そこで出会ったレコード店ディスクガレージが、自分にとって大きな影響を与えてくれました。名盤 “Loveless” がリリースされる前にMy Bloody Valentineの存在を知ることが出来たり、デビューしたばかりのStereolabを教えて貰ったりした。ノイズ・インダストリアルバンドNurse With Woundの存在を知ったのものStereolabとのコラボレーションが切っ掛けで、ここで知ることが出来た。オーナーの丸山さんからは創刊したばかりの音楽雑誌 “REMIX” も紹介してくれた。“REMIX” の記事でSteve HillageのテクノユニットSystem 7の特集があって、そこからGongへと繫がっていったのでした。GongおよびDaevid Allenは、このブログで多く取り上げているけど、嵌まる切っ掛けを作ったのはSteve HillageのSystem 7だったのですよ。Gongのアルバムを最初に買ったのは “Live On TV 1990” のライブ盤でした。
Steven R. Smithの変名プロジェクトUlaan Passerine。90年代から彼をフォローしてきた私にとっては、2022年はこのアルバムしかないです。Mirza、Thujaというバンドを経てソロ活動を始めてた時から、1人で様々な楽器を熟すマルチプレイヤーだった。故に他者を受け入れられなかった。そんなSteven R. Smithに手を差し伸べたのが、元のバンドメンバーGlenn DonaldsonやBrian Lucasであった。もはや、孤高のギタリストじゃないですね。
No.2 Blod / Pilgrimssånger
2020年はスウェーデンのアンダーグラウンド シーンにどっぷりと嵌まった。このブログでもAlex Zethson、Treasury Of Puppie、Goose、Blodなど様々なバンドやミュージシャンを取り上げてきた。その中でもアルバム5枚も購入してしまったGustaf Dickssonのソロ・プロジェクトBlodです。本作はスウェーデンのキリスト教文化から影響を受けた賛美歌的な雰囲気が、心に染みいります。
名盤 “Ladies And Gentlemen We Are Floating In Space” との類似点を含ませながらも、それとの比較対象ではなく、何か別な次元でのベクトル勝負に臨んでいる気がする。新たなる展開はありません。これまで築き上げてきたことを一度解体しながら、一つ一つの音を積み重ね再構築することで、これこそSpiritualizedというべきサウンドを作り上げています。集大成を表した傑作アルバムだと思う!
No.4 Built To Spill / When The Wind Forgets Your Name
Doug Martschのギターワーク炸裂や哀愁を帯びたヴォーカルもしっかりと堪能出来る内容で、自分達が影響を受けたバンドへのオマージュを寄せた曲なども収録。全方向からBuilt To Spillを見直してみた1枚。アルバム制作に関わったブラジルのサイケバンドOruãのLê AlmeidaとJoão Casaesが良い仕事をしてくれたと思う。
Doug Martschと一緒にBuilt To Spillの新作 “When The Wind Forgets Your Name” を作り上げたLê Almeida、João Casaesの2人が在籍するブラジルのサイケバンドOruã の新作カセット。Doug Martschが声をかけたのも納得できる内容です。
Sunwatchers and Eugene Chadbourne / 3 Characters(Vinyl) 購入先Amish Records Bandcamp 購入価格$43.00 USD(6,691円)