ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

スウェーデン地下音楽シーンの重鎮Dan Johansson率いるDrifting、ノイズとロリータ・ヴォイスのコラージュ作品!

スウェーデン地下音楽シーンの重鎮でEnhet För Fri Musik、Amateur Hourなど様々なプロジェクトに関っているDan Johanssonと、同じくAmateur HourのヴォーカルJulia Bjernelind、そしてアメリカのハーシュ・ノイズForm HunterのメンバーであるWeston Czerkiesによって結成されたDrifting。彼らのデビュー作 “Dream Autopsy” が、スウェーデンヨーテボリのレーベルDiscreet Music傘下のFörlag För Fri Musikより昨年末にヴァイナル・オンリーでリリースされました。私にとって要注目のレーベルで、本作も素晴らしい作品となっている。

 

Drifting / Dream Autopsy 

スウェーデン国内の様々なミュージシャンとコラボレーションを行っているDan Johanssonが、大西洋を越えたアメリカのノイズ・アーティストWeston Czerkiesと組むのは初めてです。自身のソロユニットSewer ElectionやOrdealでもインダストリアル・ノイズやドローンを実践しているが、これまでとはまた違ったノイズ音響的な雰囲気を醸し出している。一方でヴォーカルのJulia Bjernelindは、Amateur Hourで披露していたアシッドフォークやドリームポップの歌い方よりも、ウィスパー的なロリータ・ヴォイスで攻め込んでくる。ノイズとロリータ・ヴォイスのコラージュによって生み出された艶やかサウンドに魅了されています。

改めて、Dan Johanssonの凄さを感じてしまった。コラボする相手の魅力を引き出すのは勿論のこと、それをさらにプラスアルファに引き上げる彼の力量に完敗です。自身のソロユニット作品よりも、プロデューサー的な役割でプロジェクトやコラボレーションを行った方が、よりユニークで素晴らしい作品を作り上げているように思う。今後もDan Johanssonの動向をしっかりとフォローしていくしかない!

 

Dan - guitar, electronics, synth, reel-to-reel loops, bass, mixing
Julia - voice and guitar
Weston - electronics, found cassettes, reel-to-reel loops

 

 

 

Dan Johansson、Julia Bjernelind、そしてHugo RandulvによるAmateur Hourの2022年リリース作品。ヴァイナルは既に完売となっているが、今月やっと中古で購入することが出来た。

 

Weston CzerkiesとStefan Auneによるハーシュ・ノイズForm Hunterの今年1月にリリースした新作。