ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

Blodの新作 “Där Ska Barnet Vara” は、悟りの境地へと導いてくれる1枚!

スウェーデンアンダーグラウンド シーンで活躍しているGustaf Dickssonのソロ・プロジェクトBlod。昨年の年間アルバム・ベストNo.2に選出した “Pilgrimss​å​nger” に続く新作がDiscreet Musicよりレコード・オンリーでリリースされました。

 

Blod / Där Ska Barnet Vara

このアルバム・ジャケットは、古いレコードのジャケットを分解して裏返しに貼り合わせたものにシルクスクリーン印刷を行っています。角のすり減りや繋ぎ目などいい感じでチープでやつれた雰囲気を醸し出した作りとなっています。前作 “Pilgrimss​å​nger” で宗教的要素を落とし込んだ続編として、様々な形の信仰を表現した全9曲を収録。宗教や信仰といっても小難しいことはなく、曲のタイトルDär Ska Barnet Vara(そこが子供のいるべき場所)やJesus Vår Son, Uppstånden Är(私たちの息子、よみがえられたイエス)からは、Gustaf Dickssonの子供達に対する思いも伺える。

 

Gustaf Dicksson以外のメンバーは、Astrid Øster Mortensen(ヴォーカル、フルート、サックス、ピアノ)、Anna Johannesson(ヴォーカル)、Magnus Jäverling(オルガン、フルート)で、この3人はこれまでもBlodのアルバムに参加している。マスタリングはレーベル・メイトでもあるTreasury of PuppiesのJoakim Karlssonが、前作 “Pilgrimss​å​nger” に引き続いて担当してる。フォーキーなサウンドを中心にローファイでルーズながらもポップで小気味よく聴かせてくれます。AstridとAnnaの2人の女性ヴォーカルが心に染み込んで、悟りの境地へと導いてくれる1枚です。

 

 

Gustaf Dickssonは、スウェーデンのアンダーグランド・シーンを牽引しているDan Johansson率いる即興アウトサイダー・アシッドフォーク・バンドEnhet För Fri Musikとしても活動しています。今回、Dan JohanssonとのコラボレーションOroskällanの新作 “Inspirationsfestivalen” もDiscreet Music傘下のレーベルFörlag För Fri Musikよりリリースしている。限定295枚のレコードで、すでに完売となっているが、リリース元の最後の1枚を購入することが出来た。2000年代中頃のフリークド・フォーク・ムーブメントを思い出させる内容で、こちらも素晴らしいです。

昨年ぐらいからスウェーデンのアンダーグランド・シーンにどっぷりと嵌まっています。今後も注目していくしかないですね。