ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

2016年5月のディスカホリック

5月の購入実績は15タイトルでした。いつのも事ながらポスト・パンクから現代音楽までジャンルを越えての選択です。

 

David Rosenboom、J.B. Floyd with Trichy Sankaran / Suitable For Framing 購入先Amazon.co.jp 購入価格1,578円

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David Rosenboom / Invisible Gold 購入先Amazon.co.jp(哲文社) 購入価格1,650円

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バイオ・フィードバック・ミュージックの第一人者であるアメリカ実験音楽の巨匠David Rosenboomの2作品。

 

 

Lee Ranaldo / Ambient Loop for Vancouver 購入先WOW HD 購入価格1,475円

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Sonic YouthのLee Ranaldoによるアンビエント作品。2004年に発刊された彼の著書Road Moviesの付則品であった音源を単独CDとしてリリース。

 

 

Loren Connors / Live in New York 購入先WOW HD 購入価格1,412円

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Loren Connors / Red Painting(7Viniy)購入先WOW HD 購入価格934円

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Suzanne Langille & Neel Murgai / Wild & Foolish Heart(Viniy) 購入先WOW HD 購入価格1,764円

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Loren Connors & Suzanne Langille / Strong & Foolish Heart、Blue Ghost Blues(7Vinly)購入先Tanuki Records Bandcamp 購入価格 €14.50(1,873円)

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孤高ギタリストLoren Connorsとその奥方でヴォーカリストであるSuzanne Langilleの4作品。

 

 

Luc Ferrari、Brunhild Ferrari、Vincent Royer / Ephemere…. 購入先WOW HD 購入価格1,644円

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ヴィオラ奏者Vincent Royerによるフランスの現代音楽作曲家Luc Ferrari、Brunhild Ferrariの作品集。

 

 

DDAA(Déficit Des Années Antérieures)/ Action And Japanese Demonstration 購入先Discogs Marketplace 購入価格 €21.95(2,865円)

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DDAA(Déficit Des Années Antérieures)/ Les Ambulants 購入先Art Into Life 購入価格2,326円

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DDAA(Déficit Des Années Antérieures)/ Hazy World 購入先Art Into Life 購入価格2,326円

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初めて購入してみたフランスのアヴァンギャルド・バンドDDAA(Déficit Des Années Antérieures)の3作品。

 

 

Wire / Nocturnal Koreans / 購入先Amazon.co.jp 購入価格1,720円

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Wire、2016年の新作。前作2015年のアルバム「Wire」録音時のセッションがベースとないっているとのこと。

 

 

Telescopes / Splashdown: The Complete Creation Recordings 1990-1992(2CD) 購入先Amazon.co.jp(importcds_com) 購入価格1,575円

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Telescopes、Creation時代の未発表音源やセッション音源をも収録したコンピレーション盤。

 

 

Jad Fair / His Name Itself Is Music 購入先Amazon.co.jp(ZOverstocksJPN) 購入価格351円

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Half Japanese / Perfect 購入先Amazon.co.jp(ZOverstocksJPN) 購入価格1,123円

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Jad Fairの2011年のソロ・アルバムとHalf Japaneseとして再始動後の2作目になる2016年の新作。

 

 

Catherine Christer Hennix 新旧2作品がリリース!

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先月のブログ記事「2016年4月のディスカホリック」でも購入履歴として書いた。でも、Catherine Christer Hennixについては、しっかりと書かないとね。70年代初めにLa Monte YoungやPandit Pran Nathと出会いミニマルミュージックに魅せられてしまったCatherine Christer Hennix。その後、Henry Flyntのコラボレーターとして活躍していた。80年代後半からは数学や物理学の研究に没頭していた彼女が、2010年代以降音楽シーンに復帰してきたのです。2010年に70年代の重要作品「The Electric Harpsichord」がCDになったのが切っ掛けであります。その辺は以前、このブログでも取り上げています。参照してくださいませ。

hiroshi-gong.hatenablog.com

 

そして、今回Important RecordsよりCatherine Christer Hennixの新旧2作品がリリースされたのであります。

 

Catherine Christer Hennix / Chora(s)san Time-Court Mirage、Live at Issue Project Room

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Catherine Christer HennixのプロジェクトChora(s)san Time-Court Miragが、2012年にリリースした「Live At The Grimm Museum Volume One」に続くセカンドアルバムです。2014年4月23日のIssue Project Roomでのライブ音源。ファースト・アルバムが5人編成によるものであったが、今回はメンバーを一新して10人ものミュージシャンをフィーチャーして1曲80分の大作になっています。冒頭からの男性ヴォーカルによるインド・ラーガ・ミュージックは、師匠でもあるPandit Pran Nathを現代に蘇らせたと言っても過言ではない展開です。中盤からはブラス隊を綺麗に重ね合わせてのドローン・アンビエントの世界。そこにさり気なくCatherine Christer Hennixのヴォイスが絡む。そして後半は再びインド・ラーガ・ミュージックを意識した内容で終わるのであります。80分という時間を掛けて桃源郷まで導いてくれる素晴らしい作品です。

soundcloud.com

 

 

Catherine Christer Hennix / Central Palace Music From 100 Model Subjects For Hegikan Roku

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こちらの方は、1976年3月にストックホルムのミュージアムで8日間行われたフェスティバルでのライブ音源です。2010年にリリースされた「The Electric Harpsichord」も同じくこのフェスでの録音です。「The Electric Harpsichord」がキーボード、エレクトロニクスをCatherine Christer Hennix一人で演奏したのに対して、「Central Palace Music・・・」は、オーボエ、シェン(Shengという中国の管楽器)の奏者が参加しての3人によるアンサンブルです。東洋的な響きを醸し出すミニマルドローンの世界。この作品も素晴らしいとしか言いようがない。

soundcloud.com

 

尚、Important Recordsは今後もCatherine Christer Hennixのアーカイブ音源をシリーズとしてリリースするとのことです。Catherine Christer Hennixの今の動向も含めて、非常に楽しみであります。

 

 

2016.5.10 Deep Purple@函館市民会館

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Deep Purpleについては、それほど熱心なファンではないが、一応、2005年のサマーソニックでも観ました。Ritchie BlackmoreやJon Lordは居ないけど、第2期黄金時代のメンバー3人がまだ頑張っています。それと、今回は函館で開催するので行くしかない。こんな機会は滅多に無いし、これで盛り上がらなかったら、洋楽系のロックはもう来ないですからね。

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19時、定刻にHighway Starで始まった。Ian Gillanのヴォーカルが予想以上にシャウト出来ていたことに感激してしまい、やっぱハードロックはこれじゃなきゃと実感してしまった。他のメンバーのソロ演奏も取り入れ、それぞれ個々の実力を思う存分に発揮していたと思う。サウンドの要であるギターのSteve MorseとキーボードのDon Aireyがしっかりと機能しており、バンドとしも凄く纏まっていた。

 

皆、活き活きと楽しんで演奏しているのが伝わって来ます。攻撃的ですべてぶち壊してしまえと言ったことは感じられず、アットホームな雰囲気でした。Ritchie Blackmoreがいたなら、こうはならなかったのでは?と思った。Deep Purpleの長い歴史の中で、10年以上もメンバーが変わっていないのは、今このステージで演奏している面々なのであります。

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選曲の方は、第2期黄金時代の曲が中心でした。大方の曲を知っていたことに自分自身でも驚いています。誰もが知っている名曲があるというのは、改めて凄い。2013年リリースの新作「 Now What?! 」からも3曲演奏しました。オルタネイティブな感じでIan Gillanが気持ちよさそうに歌っていたのが印象的だった。アットホームな雰囲気と書いたが、個人的にはこれでいいのだと思う。70歳前後の爺どもが、音楽を続けるには、楽しいのが一番!ギスギスした人間関係の中では長くは続かない。その意味では、今が一番のベストメンバーだと断言する。

 

年齢層高めの観客も大いに盛り上がっていました。アンコール含めて2時間、楽しいライブを披露してくれた。彼らにはまだ頑張って貰い、再び日本でライブを行って欲しいです。

 

 

セットリスト 

Highway Star

Bloodsucker

Hard Lovin' Man

Strange Kind Of Woman

Woman from Tokyo

Vincent Price

Contact Lost

Uncommon Man

The Well-Dressed Guitar

The Mule

Lazy

Damon's Eye

Hell to Pay

Perfect Strangers

Space Truckin'

Smoke On The Water

アンコール

Hush

Black Night

 

 

The Stone Roses 来日公演キャンセルのお知らせ

我が人生を変えたバンドだけに、もの凄く楽しみにしていた。本当に残念です。レニには早く元気になって欲しい。そして、再び日本でライブを観られることを心から待ってます。 

6月2日(木)、3日(金)、日本武道館にて開催を予定しておりましたザ・ストーン・ローゼズ来日公演は、ドラマーのレニが肋骨を骨折し最低1ヶ月の療養が必要との医師の判断により、やむを得ず今回の来日公演をキャンセルさせて頂く事となりました。本公演を楽しみにしてくださっていたファンの皆様、関係者の皆様には多大なご迷惑をお掛け致します事を心よりお詫び申し上げます。
なお、お手持ちのチケットは5月10日(火)より6月10日(金)の期間、お買い求め頂いたプレイガイドにて払い戻しをさせて頂きます。

公演中止
2016年 6月2日(木)日本武道館
2016年 6月3日(金)日本武道館(追加公演)

 

www.creativeman.co.jp

 

 

 


 

2016年4月のディスカホリック

4月は6タイトルの購入実績でした。今月も少なめですね。ただ、海外からの出荷途中のものが6タイトルほどあります。届くのはGW明けでしょうね。

 

Tony Conrad With Faust / Outside The Dream Syndicate(Vinyl) 購入先Meditations 購入価格2,318円

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前回の投稿で取り上ました。

hiroshi-gong.hatenablog.com

 

 

Animal Collective / Painting with 購入先WOW HD 購入価格1,196円

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すべての音楽リスナーに聴いて欲しいと言った思いが込められた1枚です。インディーズとかブルックリンの枠を捨てて勝負に出ています。大いに支持しますよ。ただ意外と評価が割れているのも確かの様です。

 

 

Explosions in the Sky / Wilderness 購入先WOW HD 購入価1,489円 

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Explosions in the Skyの5年振りの新作。より一層幻想的でドラマチックな展開です。フジロック2016年に出演する彼らですが、素晴らしいライブが期待出来ますね。しっかりと聴き込みたいと思う。

 

 

Charlemagne Palestine / Cathédrale De Strasbourg(2Vinyl) 購入先Discogs Marketplace 購入価格€50.49(6,505円)

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今年になって3作品も購入しているCharlemagne Palestineであります。そのどれもが新作と言うのだから、彼の創作意欲は凄い。2012年、フランスのストラスブール大聖堂で行ったライブ音源。オルガンの音がサイケデリックに鳴り響きます。ミニマル、ドローン・ファンはもとより、シューゲイザー・ファンにも聴いて貰いたい素晴らしいアルバムです。

 

 

Catherine Christer Hennix / Chora(s)san Time-Court Mirage、Live at Issue Project Room  購入先WOW HD 購入価1,755円 

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Catherine Christer Hennix / Central Palace Music From 100 Model Subjects For Hegikan Roku 購入先WOW HD 購入価1,755円

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Catherine Christer Hennixの新旧2作品がImportant Recordsよりリリースされました。Chora(s)san Time-Court Mirage名義のLive at Issue Project Roomは2014年4月のライブ音源。La Monte YoungやPandit Pran Nathを彷彿させる感じで最高に素晴らしいです。Central Palace Music Fromは1976年の音源です。こちらも素晴らしいです。Important Recordsは今後もCatherine Christer Hennixのアーカイブ音源をシリーズとしてリリースするらしいので楽しみです。

 

Catherine Christer Hennixについては、以前にも取り上げています。

hiroshi-gong.hatenablog.com

 

 

Tony Conrad R.I.P.

Tony Conradが今月9日に肺炎の為、76歳で亡くなりました。彼はミニマルミュージック、エクスペリメンタルミュージックのパイオニアとして後進たちにも多大な影響を与え続けていたアーティストであった。ご冥福をお祈りいたします。

 

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今月の初めにTony ConradとクラウトロックFaustによる1973年の伝説的コラボレーションアルバム「Outside The Dream Syndicate」がリイシューされた。それを買って聴きまくっていた時に、Conrad死去のニュースが飛び込んできた。いや~、驚きましたね。近年も積極的に音楽活動をしていたが、闘病をしながの活動だったようです。

 

Tony Conrad With Faust「Outside The Dream Syndicate」については、2002年のTable Of The Elementsからのリイシュー2枚組CDを持っている。発売30周年記念盤として7インチのみでリリースされた曲なども追加収録されていた。今回はオリジナルマスターテープからのマスタリング音源をリマスターしているとのことである。CDとVinyl両方でリリースされているが、Vinylで買った。追加音源は収録されてないけどね。改めて聴き直してみたが、このヴァイオリンとドラムのミニマルでアヴァンギャルドに鳴り響く世界は傑作としかいいようがない。40年以上経った今でも、その素晴らしさは普遍的であることを実感した。尚、Jim O’RourkeとBranden W. Josephがライナーノーツを書いています。

 

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偉大な音楽家であることは言うまでない。しかし、私がTony Conradに填まって、CDを集め始めたのは90年代中頃なのである。それまでは「Outside The Dream Syndicate」しかリリースされていなかったのです。60年代、70年代の音楽活動は本当に伝説のままだったのであります。そして、Tony Conradを現代に蘇らせたのはJim O’Rourkeだった。1995年に「Outside The Dream Syndicate」以来の新作「Slapping Pythagoras」がリリースされた。Jim O’Rourkeがプロデューサーで、David Grubbsがギターで参加。しかも、Steve AlbiniまでもがエンジニアとしてTony Conradをサポートしているのでした。

 

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このアルバム「Slapping Pythagoras」のリリースを切っ掛けに、60年代の伝説とされていた音源が次々とリリースされていくのであります。私がエクスペリメンタルミュージックに傾倒していく一つの要因でもあった。La Monte Youngの音源を初めて聴いたのもJohn Cale、Tony Conrad、Angus MacLiseらによる「Inside The Dream Syndicate Volume I: Day Of Niagara(1965)でした。 新作も都度リリースしています。Genesis Breyer P-Orridge、Charlemagne Palestineといったベテラン勢とのコラボレーションを始めとして、無名のアーティスト達とのコラボについても積極的でした。昨年はIssue Project Roomの企画によるライブも行っていたのであった。

 

Pitchforが生前のTony Conradにインタビューしたことの中で「私にはまだ陽の光を見せられていない音楽がたくさんある」と語っていたようです。早くそれらの音源が聴きたいものであります。

 

 

今年のフジロックはヤバい!

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フジロック2016の出演アーティスト第5弾が発表になりました。WilcoThe Album LeafTravisStereophonicsなど、観たいアーティストが目白押しです。日別ラインナップも発表になっていますが、色々と被りそうです。どうしましょうって感じ。まあ、これもフジの楽しみであります。

 

www.fujirockfestival.com