ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

勝手にGong Familyと名乗っているので・・・

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10月31日に行われたGongのライブ、素晴らしかったです。未だにその余韻から抜けきれずにいます。創始者であるDaevid Allenはいないけど、彼の意思を引き継ぎGongは現代へと蘇っています。

 

1969年結成で来年50周年を迎えるGongです。その長い歴史の中で多くのメンバーが関わってきました。一言でGongといっても色々なGongがあります。70年代中頃にDaevid AllenとGilli Smythが、音楽的にあまりにも複雑になりすぎたことを嫌って脱退します。残ったメンバー達がGongを継続して、そこからPierre Moerlen's Gongが結成されます。一方、Allenの方もPlanet GongやNew York Gongを、そしてGilli SmythはMother Gongとして活動して行きます。それぞれに音楽志向を持っていたし、様々な確執を持っていたのも確かです。


Daevid Allen は1990年にGong本体を再始動させます。90年中頃には全てのGongはみな家族であると言った発言からGong Familyなる言葉が生まれます。97年のGong2回目の来日は、何とPierre Moerlenが参加していたのです。まさにGong Family マジックであります。Steve Hillageについては、2006年のアムステルダムで行なわれたGong UnConventional GatheringでやっとAllenとHillageが同じステージに立つことになりました。2009年には Hillageが参加したGongでフジロックにも出演しています。 

 

2012年にもGongは来日しているが、その時にはSteve HillageやMike Howlettといった70年代黄金期を支えてきたメンバー達はGongを離れていた。そこに新たに参加していたのが、Fabio Golfetti、Dave Sturt、Ian Eastであった。特にGolfettiはInvisible Opera Company Of Tibetのメンバーでもあり、Daevid Allenのソロプロジェクトを支えてきた人でもあります。この時のライブにはAllen と一緒にAcid Mothers Gongを行っていたAcid Mothers Temple河端一 がゲストとして参加してライブを大いに盛り上げてくれたのです。

 

その後、2015年にDaevid Allen、2016年にGilli Smythが宇宙へと旅立っています。残されたFabio Golfetti、Dave Sturt、Ian Eastの3人は、Allenの意思を引き継ぎKaves TorabiとCheb Nettlesを加えてGongを継続します。そして、今回のライブにスペシャル・ゲストとしてSteve Hillageが参加したのであります。

                         

私のGongに対する思いは、ちょっと特別です。2005年に始めたミクシーのハンドルネームはひろし@Gong Familyです。今は閑古鳥が鳴いてブログ更新ぐらいしかやってませんが、ひろし@Gong Familyのままです。このはてなブログのidもhiroshi-gongです。本当はhiroshi-gong familyと登録したかったのですが、確か登録出来なかったかな?何で登録出来なかったか忘れたけどね。それとプロフィール写真のメッセージGet Well Soon Daevid!は、Daevid Allenに向けたものであります。

 

勝手にGong Familyと名乗っているので、Gong関連のCDはメンバーのソロ活動も含めて多数持っている。ただ新生Gongのメンバーについては殆ど持って無いので、今回のライブを切っ掛けに色々と購入してみました。本当はこれを紹介したかったのですが、前置きが長くなってしまいました。

 

Kavus Torabi / Solar Divination

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リード・ヴォーカル、ギターのKavus Torabiの今年リリースされたシングルです。新生Gongの演奏がサイケデリック色強めなのは、Kavus Torabiの影響かな。このシングルを聴いてそう思った。彼の場合、自身のバンドKnifeworldでもサイケデリックサウンドを中心とした活動しています。Knifeworldのサイトによると、12月にライブを行う予定とのことです。そちらの動向も気になります。

 

 

Dave Sturt / Dreams & Absurdities

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2015年にリリースされた本人初のソロ・アルバム。単なるベーシストで終わらない様々な要素を持っています。Daevid Allen、Steve Hillage、Kavus Torabi、Fabio Golfetti、そして、2000年代のGongを支えたサックス奏者Theo TravisらGong Familyが参加。やはりGongの次なる展開もDave Sturtが中心となるのでしょうね。


 

Ian East / Inner Paths

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Gongサウンドに多彩な雰囲気を醸し出しているサックス奏者Ian Eastの2016年リリースのファースト・ソロアルバム。そのままGongに使えそうなものから、民族音楽的なものまで、色々とあるけど、そのどれもがポップで聴きやすい。

 

 

Gong Expresso / Decadence

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新生Gongじゃないけど、彼らもGong Familyの一員です。Daevid Allenが脱退した後のGong、そして、その後Pierre Moerlen's GongのメンバーであったHansford Rowe、Benoit Moerlen、François Causseに新たなるギタリストJulien Sandifordが参加して結成されたGong Expressoの2018年リリースのファースト・アルバム。バンド名からしてもPierre Moerlen's Gongの流れを継ぐジャズテイスト満載の内容です。Pierre Moerlenも天国から喜んでいるにちがいない。

 

 

 

2018.10.31 Gong special guest Steve Hillage@Billboard Live TOKYO

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亡きDaevid Allenの意思を継いでバンドを存続させたGongのライブを観に行って来ました。スペシャルゲストとして70年代のGongを支えたギタリストSteve Hillageが参加しています。会場であるBillboard Live TOKYOは食事を楽しみながらライブ観戦出来る場所であり、ライブは17時30分開場の第1部と20時45分開場の第2部の2ステージになっています。友人か取ってくれた第1部のチケット整理番号が1番でしたので、ステージかぶりつきの最高シチュエーションで、このライブを観ることが出来ます。

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ライブは19時にオープニングナンバーとしての定番中の定番You Can't Kill Meでスタート。この時点でSteve Hillageはステージに居ないものの、新生GongのFabio Golfetti(ギター)、Kavus Torabi(ヴォーカル、ギター)、Dave Sturt(ベース)、Ian East(サックス)、Cheb Nettles(ドラムス)の5人が一体となって攻め込んで来ます。シンプルながらもタイトでパワフルに鳴り響くサウンドに会場全体もヒート・アップです。1曲目からノック・アウトさせられてしまった私です。続く曲は新生Gongのアルバム Rejoice! I'm Dead!からのKapitalです。You Can't Kill Meの流れをそのままに、違和感なく引き込まれて行きます。リズム隊のDave SturtとCheb Nettlesがサウンドの屋台骨をしっかりと支えているのが感じられました。

 

3曲目のI Never Glid BeforeでやっとSteve Hillageが登場です。Gongの曲ですが、本人が書いていますので、遅れて出てきた分、気合い充分に演奏していたのが伝わってきました。次の曲もHillageの曲でSteve Hillage Bandライブ定番曲のThe Dervish Riffです。ライブ告知のフライヤー映像で自らの曲もやるよ!って公言してましたしね。彼が一番イキイキとしていた瞬間です。また、それをしっかりとサポートしていたGongの面々も素晴らしいです。元々、Hillageは個性を全面に打ち出すギタリストではなく、曲のアンサンブルに合せて自分の役回りをしっかりと熟していくタイプなので、新生Gongと相性もよく馴染んでいるのが感じられます。

 

新作Rejoice! I'm Dead!からはRejoice!も演奏されました。アルバムでは唯一Steve Hillageがゲスト参加している曲でもあります。Hillageのギターワークが冴える中、Fabio Golfettiのグリッサンド奏法による応酬も格好いいです。リート・ヴォーカルのKavus Torabiを中心にメンバー全員で歌い上げる所もあって、まさに今のGongを象徴している曲だと思う。

 

そして、後半の4曲、Om Riff (Master Builde)、You Never Blow Yr Trip Forever、Tropical Fish、Seleneは、これこそGongというべき名曲はかりの選曲です。3人のギターでアンサンブルを築き、そこにパワフルなリズム隊が絡み、最後はIan EastのサックスがGongらしさを見事に演習してました。Daevid AllenやGilli Smythのカリスマ的な存在はもう居ないけど、Allenの意思を継いだメンバー達が単なるトリビュート・バンドでなくオリジナリティーを兼ね備えて、現代に蘇ってきたと思わせる素晴らしいライブでした。きっと、Allenも天国から喜んでいるに違いない。まさにRejoice! I'm Dead!ですね。

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セットリストについては、ステージかぶりつきの中央テーブル席をキープした為、私の目の前にはエフェクターが有って、そこにセットリストが置いてありました。椅子に座ったままでも手を伸ばせは簡単に届く距離です。ライブが始まる前に思わず写真を撮ってしまいました。次はこの曲だとワクワク、ドキドキしながらライブを見ることが出来ました。

 

来年はGong結成50周年とのことで、これから新作に取り組む様です。Steve Hillageが絡むなら、フジロック2019への出演もあり得ますね。

 

 

 


 

2018年10月のディスカホリック

10月のディスカホリックは11タイトルの購入実績でした。 新たにカセットテープ音源も購入して、兎に角フィジカルメディアに拘って行こうと思っています。と言いつつも、CD、レコードの置くスペースが限界に来ているのも確かです。

 

以前にも書いたと思うけど、10年以上、段ボール箱に詰めたCDが物置に放置されているのですよ。これを何とかしなければなりません。何十箱もあるのですが、まずは、1箱分を買い取り処分に出しました。まだ、送ったばかりなので、これから1枚1枚の審査が始まります。1箱といってもCDで200枚以上有ります。10年以上、聴いてないなら、纏めて全部処分すればいいかと思うけど、いざ、封印を解くと過去の様々な思いが蘇ってくるのですよ。中には、これって何なの?何でこんな物を買ったかな?と言ったものもありますけどね。今回封印を解いたのは1箱分で、必要なCDは部屋に戻して、部屋にある聴かないCDを詰めて、何とか1箱にしました。高く売れると良いのですが。

 

 

Sandro Perri / In Another Life 購入先WOW HD 購入価格1,528円

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カナダ、トロントシンガー・ソングライターSandro Perriの7年振りの新作。In Another Lifeと Everybody’s Parisの長めの2曲によるミニマル・ポップソングは、ほのぼのと心が癒やされます。追加収録でゲスト・ヴォーカルとして参加したDestroyerのDan BejarとThe Deadly SnakesのAndré EthierがそれぞれにEverybody’s Parisを歌っています。こちらの方は時間を短くしてアレンジも変更しています。

 

 

Richard Youngsについては、前々回の記事にて書いています。

Richard Youngs / Arrow 購入先Linus Records 購入価格1,630円

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Richard Youngs / Red Alphabet In The Snow(CDr) 購入先Linus Records 購入価格1,265円

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Richard Youngs / This Is Not A Lament(2CD) 購入先Amazon.co.uk 購入価格£15.49(2,383円)

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Richard Youngs / Belief(Vinyl) 購入先Amazon.co.jp(ZOverstocksJPN) 購入価格2,981円

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Neil Campbell&Richard Youngs / Six Scores(Vinyl) 購入先No Fans Records 購入価格£20.90(3,188円)

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Visionary Hours / Beyond the White 購入先Preserved Sound Bandcamp 購入価格£8.74(1,360円)

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Preserved Soundのレーベル・オーナーHayden Berryのソロ・ユニットVisionary Hoursの2017年リリースの4枚目のアルバム。Richard YoungsのArrow、Red Alphabet In The Snowをリリースしていたことで知りました。フォーキーでアンビエントな世界は、まさにPreserved Soundの方向性を示しています。Richard YoungsやRichard Formbyも参加しています。レーベルの動向も含めて、今後注目していきたアーティストですね。

 

 

Richard Formby / Sine(CDr) 購入先Preserved Sound Bandcamp 購入価格£7.74(1,204円)

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Spacemen 3、Spectrum、Jazz Butcher、Dakota Suiteなどのバンド・メンバーとして活動し、プロデューサーやエンジニアとして様々な作品に参加してきたRichard Formby。2013年にPreserved Soundからソロ・アルバムをリリースしていたのでした。サイケでコズミックなアンビエント・ドローンの世界。彼のこれまで培ってきた要素を、全1曲30分に纏めています。

 

 

DDAA / GNz-11 購入先Art Into Life 購入価格2,642円

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フランスのアヴァンギャルド集団DDAA(Déficit Des Années Antérieures)の79年から84年までの初期7インチ・シングル5枚を纏めたコンピレーション盤。初期の変態サウンドが満載!


 

カセットテープ・プレーヤーを購入しました。それでカセットテープ音源2作も購入しました。前回の記事で書いています。

Tony Conrad & Tobias Kirstein / Live from Mayhem March 1st 2012(Cassette) 購入先 Art Into Life 購入価格1,778円

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Ulaan Markhor / Helm(Cassette) 購入先Discogs Marketplace(Redscroll) 購入価格$21.39(2,490円)

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カセットテープ音源!

この前、Yo La Tengoのライブを観に東京へ行った時に、タワーレコード渋谷店でカセットテープ・プレーヤーを買ってしまった。昨今、レコードと同様にカセットも見直しされている状況ですが、カセットまでは要らないと思っていた。ただ、ノスタルジーと関係のない若い世代に売れていることや、私の好きなノイズやアヴァンギャルド系はカセット・オンリーのリリースが多いのも見逃せない。そんな事をぼんやりと考えて、商品を手に取ったら思わずレジへと進んでしまった。

                                       ION:ポータブルUSBカセットテープ・プレーヤーTape Express    

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実際に購入してみたものの、聴く音源が無い。何か早々に買わなくてはと思っていた所に、この2作品に出会いました。いずれもフィジカルメディアについては、カセット・オンリーでのリリースです。

 

Tony Conrad & Tobias Kirstein / Live from Mayhem March 1st 2012

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アメリカの作曲家でヴァイオリニストである故Tony Conrad(1940-2016)と、デンマークで2000年代中頃よりフリーインプロヴィゼーション系のドラマーとして活動しているTobias Kirsteinとのコラボレーション・ライブ。2012年3月1日にデンマークコペンハーゲンのライブハウスMayhemにて録音されています。Tony Conradの70歳を越えても現役バリバリのサウンドに驚かされます。このアルバムは2017年にリリースしています。この年に1972年の幻の未発表音源Ten Years Alive On The Infinite Plainもリリースしているが、個人的には今回のLive from Mayhem March 1st 2012の方に、よりリアリティーを感じる。


Tony Conradについては、過去にこんな記事を書いています。

 

 

Ulaan Markhor / Helm

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カルフォルニアを拠点にするギタリストSteven R. Smithの別プロジェクトUlaan Markhorの3枚目となる新作。本人名義の他、Ulaan Khol、Ulaan Passerineとしても活動しています。このUlaan Markhorが一番サイケデリックロック色を打ち出しているかな。今回も自宅のスタジオで録音して、すべての楽器を自分で演奏しています。私は彼のことを孤高のギタリストと呼んでいますが、より一層、孤高振りがにじみ出た素晴らしいアルバムです。 バンド編成にしてライブ活動を行って欲しいのですが、毎度の事ながらアルバム制作中心で、それは無さそうですね。

 

Ulaan Markhor、Steven R. Smithについては、過去にこんな記事を書いています。


 

 

Richard Youngsあれこれ

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80年代末からスコットランドグラスゴーを拠点に活動をし、エクスペリメンタルでアヴァンギャルドサウンドからヴォーカルものまでも熟す鬼才Richard Youngs。デビュー時から精力的にアルバムをリリースしており、ディスコグラフィも膨大な数となっている。加えて、コラボレーション・アルバムやプロジェクトなども多いので全てを把握することは困難であるが、私がフォローし始めた90年代中頃に比べる情報が入手し易く、ネットなどで様々な作品が聴くことが出来るようになっている。今現在もアルバム制作意欲は旺盛で、今年になってフィジカルメディアだけで3作品もリリースされている。最新作を購入したら、勢いで買いそびれていた最近のアルバムを5タイトルも購入してしまった。

 

 

Richard Youngs / Arrow(CD)

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イギリスのアンビエント・レーベルPreserved Soundからリリースされた2018年の最新作。ピアノの即興演奏にオルガン、パーカッション、電子音などを組み合わせたポスト・クラシカルなミニマルミュージックの世界。すんなりと聴き入ってしまう傑作です。

 

 

Richard Youngs / Red Alphabet In The Snow(CDr)

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ArrowがPreserved Soundからの2作目となれば、1作目も聴きたくなりますよね。それで購入したのが、2014年にリリースされたPreserved Soundからの1作目 Red Alphabet In The Snowです。アコースティック・ギターバンジョーウクレレに絡むヴァイオンリのドローンやヴォイス・コーラスなどで幻想的なサウンドを聴かせます。こちらも傑作です。

 

 

Richard Youngs / This Is Not A Lament(2CD)

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2017年にリリースされたスコットランドの民族楽器バグパイプをモチーフに各コラボレーターとの曲を纏めたアルバム。ソロ曲も含めて、Neil Campbell(Vibracathedral Orchestra、 Astral Social Club)、Oren Ambarchi、Simon Wickham-Smith、Sybren Renema(Death Shanties)、Donald WG Lindsayなどとのコラボ曲が収録されています。バグパイプの伝統的な音の出し方を逸脱した不思議な世界が醸し出されています。最高に面白いです。


 

Richard Youngs / Belief(Vinyl)

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CharlatansのTim Burgessも運営に関わっているレーベルO Genesisからの初アルバムで2018年にVinylオンリーでリリース。Richard Youngsのヴォーカルもので、アヴァン・フォークを中心に異形な雰囲気満載ですが、しっかりと心に染みいって来ます。近年のヴォーカルものの中では一番好きです。


 

Neil Campbell&Richard Youngs / Six Scores(Vinyl)

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2017年にリリースされたNeil Campbell&Richard Youngsのコラボレーション・アルバムです。90年代初期から親交が深く、お互いのアルバムやバンド、プロジェクトなど様々なことで交流してきた2人であります。ただ、Neil Campbell&Richard Youngs名義のアルバムとなると、何と17年振りのリリースとなります。今回のSix Scoresは予め6曲の楽譜が有って、Neil Campbellがエレクトロニックスとヴォーカル、Richard Youngsがヴァイオリンとヴォーカルに担当を決めて、相談無しでそれぞれ録音した物をミックスさせるというルールで制作されました。相手を知り尽くした間柄ですから、制約を設けないと新たなるものは生まれないと思ったのかな。仕上がったサウンドは、毎度のエクスペリメンタルでアヴァンギャルドの世界ですが、新鮮に聴くことが出来たので効果は出ていますね。

 

様々な音楽に果敢にチャレンジしているRichard Youngs。やはり鬼才というべきなのでしょう。マイナーなインディペンデントの一角に埋もらせておくには勿体ない存在です。彼の一筋縄でいかない音楽の世界を知る切っ掛けとなれば幸いです。

 

 

2018.10.10 Yo La Tengo@TSUTAYA O-EAST

80年代中頃より活動しているアメリカのインディーズ・ロックバンドYo La Tengoを観てきました。今回のライブは2部構成で休憩やアンコールを入れて、トータル2時間50分となる長丁場の展開です。その中で、新作を始めとして、これまで彼らが築き上げてきた様々な要素を巧く纏め、飽きること無く観客を魅了し続けた素晴らしいライブであった。

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ライブは定刻19時にYou Are Hereでスタート。この曲は新作There's A Riot Going Onの冒頭の1曲目であり、インスト曲でありますが、まさに、このアルバムを象徴する曲であります。ミニマルでアンビエントの雰囲気を持っていて、実際のライブではキーボードで音を鳴らしていたJames McNewが、途中からドラムを叩いてGeorgia Hubleyとのツインドラムでの演奏。そこに絡むIra Kaplanのギターが美しく華麗に鳴り響く。そして、残響音が残る中、シュワ、シュワと歌い始めるForeverに入っていきます。Ira KaplanのギターとJames McNewのベースにGeorgia Hubleyがドラムを離れてキーボードで描く優しくメローな世界。この新作からの2曲で完璧にノック・アウトされてしまった私です。

 

前半戦は新作からの曲を中心に行われた。ギター、ベース、ドラムに拘らずに、楽器を持ち替えて3人それぞれの個性が活かされる展開であった。個人的にはこれで終わったとしても充分に納得出来る内容でしたが、まだ後半戦があったのでした。

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 15分の休憩を入れて後半戦に入る。後半の1曲目も新作からのアコースティックギターを駆使したアンビエントな曲Dream Dream Awayで始まる。夢見心地のちょっと不思議な世界。その後も新作の中で最もキャッチーな曲For You Tooなども絡めながらラウドな曲を中心としたインディーズ・ギターロックバンドとしての実力を遺憾なく発揮していきます。特に最後の2曲OhmとThe Story of Yo La Tangoは、彼らの持っているエネルギッシュな部分を全面に押し出していた。会場全体も一体となって盛り上がり後半戦を終える。思わず、Yo La Tengo最高!と大声を出してしまった。

 

興奮さめやらぬ中、アンコールで登場してきたYo La Tangoの3人は、リラックスした感じで観客のリクエストを聞いていた。それで演奏したのが、The Dream Syndicateのカヴァー曲Halloweenです。コアなところをついてくるね。私がその場に居たなら、YesのRoundaboutかな。次に演奏したのがTodd Rundgrenの I Saw The Lightで、これはシングルとしてもリリースされていたので定番中の定番です。この曲でやっと平常心に戻れた感じがした。最後はアルバムFakebookからのカントリーカヴァー曲Griseldaでした。

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2部構成のライブ、前半が静の世界で、後半が動の世界をイメージして行われました。新作「There's A Riot Going On」が、内面に訴えかける静のアルバムだけに、ライブでどのように展開されるか興味津々でした。映像やライティングといった仕掛けは、殆ど無くシンプルにサウンドそのものでの勝負です。演奏自体に様々な工夫を凝らして、何度も見せ場を作っていく彼らです。長丁場のライブにも関わらす、メリハリが小気味よく感じられ、最後までしっかりと楽しめたことは言うまでもありません。改めてYo La Tangoの凄さを感じ取ることの出来たライブでもありました。

 


 

2018年9月のディスカホリック

2018年9月のディスカホリックは10タイトルの購入実績でした。その内の5タイトルはL.A.F.M.S.(Los Angeles Free Music Society)関連であります。いつでもどこでも買えるものじゃないので見つけた時は即買いですね。L.A.F.M.S.は再び日本で盛り上がっています。9月11日に行われた、このトーク・イベントは行きたかったです。

今月はL.A.F.M.S.関連以外にも素晴らしいアルバムが有りました。 もっとゆっくりと音楽を楽しむ時間が欲しいです。

 

 

Airway / Live At Moca 購入先Art Into Life 購入価格2,020円

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Joe Potts率いる総勢16名のL.A.F.M.S.オールスターズ・ノイズ・オーケストラAirwayの2014年1月30日のライブ音源による新作。通常のライブ演奏に加えて、事前に提供された日本人アーティストJojo広重、冷泉淳、美川俊治ら9名の音源もTeam Airway Japanとして、その現場でミックスして流してしまったカオスしまくりのライブです。


 

Joseph Hammer / Dynasty Suites 購入先Art Into Life 購入価格2,236円

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L.A.F.M.S.のテープマニュピレーターとしてAirwayにも参加しているJoseph Hammerの入手困難となっていた2003年のソロ・アルバム。

http://a-i-l.ciao.jp/MELONEXPANDER002.mp3 


 

Joseph Hammer And Jason Crumer / Show Em The Door 購入先Art Into Life 購入価格2,128円

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Joseph Hammerとオークランドを拠点に活動するノイズアーティストJason Crumerとの2012年リリースのコラボレーション・アルバム。 


 

Joe & Joe / Joe & Joe 購入先Art Into Life 購入価格2,020円

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Joe PottsとJoseph HammerによるLAFMS系の最高デュオJoe & Joeの新作。 

 

 

Le Forte Four / Boris the SpiderーPriceless(CD + 7")  購入先Art Into Life 購入価格2,236円

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L.A.F.M.S.の中核バンドと言えばLe Forte Fourですね。JoeとRickのPotts兄弟、ChipとSusanの Chapman夫婦による2001年リリースのアルバム。CDにはRick PottsのユニットThe Patientsが1曲収録されており、7インチは1977年リリースのJoe Pottsの貴重な音源のリイシュー盤とのカップリングです。タイトルでもあるThe Whoの曲「Boris the Spider」をモチーフにハチャメチャなことを行っています。 

http://a-i-l.ciao.jp/CORTI28.mp3

 

 

Manuel Mota & David Grubbs / Lacrau(Vinyl)  購入先Art Into Life 購入価格2,992円

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David GrubbsポルトガルのギタリストManuel Motaのコラボレーション・アルバム。シンプルに鳴り響くエクスペリメンタルなギター音の世界。

 

 

The Rileys / Way Out Yonder 購入先Amazon.co.jp(importcds_com) 購入価格1,983円

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ミニマル・ミュージックの巨匠Terry Rileyと息子Gyan Rileyによるコラボレーションが、The Rileysとしてライブ・アルバムをリリースしました。ピアノ、ヴォイス、メロディカ、エレクトロニクスを駆使して恍惚の境地を築くTerry Rileyに対し、Gyan Rileyのインプロ・ギターが縦横無尽に掻き鳴らされ、壮大な雰囲気でオーディエンスに攻め込んでくる。昔のように実験的な感じは無いけども、Terry Rileyがいい感じで年を取っていることが実感出来る素晴らしいライブ盤。昨年、日本で行われたライブ音源も収録されています。

 

 

Catherine Christer Hennix / Selected Early Keyboard Works(2Vinyl) 購入先Merchbar 購入価格$44.57(5,165円)

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スウェーデン出身の女流ミニマル・ドローン作家Catherine Christer Hennixの70年代中頃のアーカイブ作品集。ハープシコードマリンバを駆使し、曲によっては中国の民族楽器Shengやエレクトロニクス絡み、より一層、瞑想の世界へと導いてくれます。マスタリングがStephan Mathieuと言うのも興味深い。

 

 

Roy Montgomery / Suffuse 購入先WOW HD 購入価格1,010円

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ニュージーランドのエクスペリメンタル・ギタリストRoy Montgomeryの新作。全6曲、個々にゲスト・ヴォーカルを起用してのアルバムです。参加ヴォーカリストはHaley Fohr、She Keeps BeesのJessica Larrabee、Katie Von Sleicher、Purple PilgrimsのClementine とValentine Nixon、Julianna Barwick、そして最後はRoy Montgomery復活の切っ掛けとなったスプリット・アルバムをリリースしたGrouper こと Liz Harrisであります。Roy Montgomeryの耽美でクールなギターサウンドを生かし切ったヴォーカル・アルバム、素晴らしいです。

 

 

The Ivytree / Unburdened Light(Vinyl) 購入先diskunion.net 購入価格3,132円

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様々なUSインディーズ・バンドで活動しているGlenn Donaldson(Mirza、Thuja、The Skygreen Leopards)のソロ・プロジェクトThe Ivytreeの未発表音源集が、セカンド・アルバムとしてリリース。儚く美しく鳴り響くアンビエント・フォークの世界。白昼夢の中、このまま微睡んでいたいと思わせる好盤です。