ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

サイケなドローン・サウンドで桃源郷へ導いてくれるVibracathedral Orchestraの世界に嵌まっています!

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90年代後半から活動しているイギリスのリーズで結成されたエクスペリメンタル・ドローン・アンサンブルバンドVibracathedral Orchestra。Adam Davenport、Bridget Hayden、John Godbert、Julian Bradley、Michael Flower、Neil Campbellの6人が中心となって即興ベースのジャムセッションから生み出されるサイケなドローン・サウンドが魅力です。そこにノイズやミニマルが絡んで私達を桃源郷の世界へと導いてくれます。初期の頃より彼らをフォローしていたが、最近はちょっとご無沙汰していた。今年になって5タイトルも購入しているので改めてしっかりと紹介しないとね。

 

Vibracathedral Orchestraのサウンドが他と一味違うのは、メンバー個々の様々な活動から培ってきた要素を結集させたことにあると思う。Neil Campbellはソロとしてよりエクスペリメンタルなサウンドを追求しているし、エレクトロサウンドをメインにしたユニットAstral Social Clubとしても活動している。Michael Flowerはアシッドフォーク・デュオThe MV/EE(Matt Valentine&Erika Elder)のコラボレーターとしてThe MV/EEの多くのアルバムに参加しています。そして、Bridget HaydenはStephen LawrieのソロユニットとなってしまったThe Telescopesのメンバーでもあり、プロデュースやアルバムデザインなども手掛けていた人でもあります。最近やっとソロ活動も行っています。そんな多才なメンバー達が奏でるVibracathedral Orchestraの世界は嵌まると抜け出すことが出来ずに厄介なのです。

 

多忙なメンバーが多いだけに、6人全員集まらないこともあります。一時期リーダー格のNeil Campbellが脱退していたこともあった。その時はMichael Flowerを中心として最強のサポートメンバーChris Corsano、Matthew Bower(Skullflower)、John Moloney (Sunburned Hand Of The Man)、Pete Nolan(Magik Markers)らを擁してライブ活動やアルバム制作を行っていたことも有るようです。私にとってはもの凄く馴染み深い面々です。ゲストが参加することでVibracathedral Orchestraのサウンドにプラスアルファーの変化をもたらしているのですが、その辺りの情報をあまり公表してないのも彼らの戦略なのかな?

 

Vibracathedral Orchestraは今年5月26日のスペインでの音楽フェスKaiola festibalaに出演しています。Volcano the BearやOtomo Yoshihideも出演している興味深いフェスです。このライブ音源をアルバムとしてリリースして欲しいと思っているのですが・・

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今年になって購入したVibracathedral Orchestraのアルバムを纏めてアップしました。「Live At Total Inertia」については、この記事を書こうとして、色々と調べている時に見つけました。先ほどイギリスのNorman Recordsに注文しましたよ。届くのが楽しみです。

 

2010年VHF Recordsからリリース Vibracathedral Orchestra / The Secret Base(Vinyl)

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2010年VHF Recordsからリリース Vibracathedral Orchestra / Smoke Song (Vinyl)

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2015年Krayon Recordingsからリリース Vibracathedral Orchestra / Unnatural With Pain(Vinyl)

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2017年セルフリリース Vibracathedral Orchestra / So-called Texture(CDR)

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2017年Vanity Case Recordsからリリース Vibracathedral Orchestra / Live At Total Inertia(10inch Vinyl)

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2018年5月のディスカホリック

5月のディスカホリックは10タイトルの実績でした。サービスでもらったのもありますけどね。

さて、4月のディスカホリックでWOW HDとトラブル中ですと書いた。Paypalにクレーム申請して返金と言うことで解決しました。WOW HDの対応に問題あるかと思うけど、今月もWOW HDでレコードを買っています(笑)

 

The Ex / 27 Passports 購入先Amazon.co.jp(importcds_com) 購入価格1,748円

 

オランダのパンクバンドThe Exの新作。Getachew MekuriaやBrass Unboundとのコラボレーション・アルバムがあったので、The Exとしては8年振りです。シンプルでソリッドな感じが最高!

 

以前に書いた日記より

  

 

Kemialliset Ystävät / Siipi Empii(Vinyl) 購入先Ikuisuus Bandcamp 購入価格€30.40(4,180円)

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フィンランドのエクスペリメンタルバンドKemialliset Ystävätの新作。より一層アヴァンでカオスしまくっています。

 

以前に書いた日記より

  

 

Vibracathedral Orchestra / Unnatural With Pain(Vinyl) 購入先Amazon.co.jp 購入価格3,055円

 

 2015年にKrayon Recordingsからリリース。

  

Vibracathedral Orchestra / The Secret Base(Vinyl) 購入先WOW HD 購入価格1,759円

 

2010年にVHF Recordsからリリース。 

 

Vibracathedral Orchestra / So-called Texture(CDR) 購入先Vibracathedral Orchestra Bandcamp 購入価格£9.50(1,511円) 

2017年にセルフリリース。 

 

90年代後半から活動しているイギリスのエクスペリメンタル・ドローン・アンサンブルバンドVibracathedral Orchestra。初期の頃よりフォローしていたが、最近はちょっとご無沙汰していた。3月にも1タイトル購入しているので、今年になってから4タイトルも購入している。どのアルバムも攻撃的なドローン・サウンドで攻めて来ます。嵌まるとヤバい!

 

 

Big Blood & Thunder Crutch / Big Blood & Thunder Crutch(CDR) 購入先Etsy dontrustheruin 購入価格$12.00(2,271円)

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Big Bloodの新作はThunder Crutchとのコラボレーションです。Thunder Crutchはエレクトロサウンドを奏でるChuck Bettisと日本人イラストレーターでありオピニオンパフォーマーとしても活動してるYuko Tonohiraとのユニットで、このアルバムが初仕事のようです。Chuck BettisのエレクトロニックスとYuko Tonohiraのヴォイスが、Big Bloodのサウンドに絡んでいます。

 

以前に書いた日記より 

 

Chuck Bettis & Friends / Community Of Commotion 購入先Etsy dontrustheruin 購入価格0円

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Big Blood & Thunder CrutchのCDを注文したら、このCDも一緒に届きました。調べてみるとThunder CrutchのChuck Bettisでした。2005年にNorth East Indieからリリースされていますが、Big Bloodの前身バンドCerberus Shoalもこのレーベルからリリースされています。Big Bloodの2人をはじめとして、Ikue Mori、 Toshio Bing Kajiwaraといった興味深い面々も参加しています。エレクトロニクスを中心にしてフリーク・アウトな展開が面白い!Big BloodのレーベルDontrustheruinに感謝ですね。 

 

 

The Dwarfs of East Agouza / Rats Don't Eat Synthesizers(Vinyl) 購入先Meditations 購入価格3,556円

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Sun City GirlsのAlan Bishop率いるエスノ・サイケデリック・ロック・グループThe Dwarfs of East Agouzaの新作。毎度のことながら、胡散臭さ満載で格好いいです。

 

 

Mayo Thompson & Sven-Åke Johanssons Quintett / Shotgun Wedding 購入先Amazon.co.jp(marvelio-japan) 購入価格1,992円

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あのMayo Thompsonが2009年にジャズ・アルバムをリリースしていたことを今頃になって知りました。Mayoのよれよれなヴォーカルとフリージャズドラマー Sven-Åke JohanssonのQuintett が良い感じでマッチングしています。


 

 

Theoretical Girls / Theoretical Girls 購入先Amazon.co.jp(ジャニス2) 購入価格1,950円

故Glenn Branca が1977年から1981年まで参加していたバンドTheoretical Girls。2002年にTheoretical Girls名義の未発表音源を集めたコンピレーション盤がリリースされていたのでした。ポストパンクの原点とも言うべきサウンドが満載です。


 前回の日記より

 

 

 

R.I.P. Glenn Branca

Glenn Branca(1948年10月6日~2018年5月13日)

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アヴァンギャルドなギタリストで作曲家でもあるGlenn Brancaが69歳で亡くなりました。No Waveの重鎮で、Thurston Moore、Lee Ranaldoが彼の下で働いていて、Sonic Youth結成の切っ掛けになったことは有名な話です。Sonic Youthのサウンドや2人がソロ活動で行っているアヴァンギャルドの原点は、まさにこのGlenn Brancaにあったのであります。尚、Sonic Youthのファースト・アルバムはGlenn BrancaのレーベルNeutral Recordsからリリースされており、ライナーノーツも彼が書いています。

 

Thurston Mooreは、Glenn Brancaの訃報を受けてツイッターに彼の代表アルバム「The Ascension」のタイトルのみを投稿しています。Thurston Mooreの様々な思いが深く伝わってきます。

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Glenn Branca の功績は現代音楽やオーケストラの世界にエレキギターを導入したパイオニアの1人でもあります。90年代のオルタネイティブやミクスチャー、あるいはポストロックの到来を70年代後半に彼の頭の中に構想としてあったのでしょう。彼をリスペクトするミュージシャンは、ベテランや新人に関係無く多い。今後、ロックが更に変化した時には、彼の再評価が再び行われることは確かですね。

 

今回、色々と検索していった中で、彼が1977年から1981年まで参加していたバンドTheoretical Girlsのコンピレーション盤が、2002年にリリースされていたのを知りました。当時は7インチシングルしかリリースされていなかったかな? 1995年リリースのアルバム「BrancaーSongs '77-'79」で、やっとTheoretical Girlsの一部の音源を聴くことは出来ましたが、まだ未発表音源があったとはね。遅れましたけど、先ほど注文しました。届くのが楽しみです。


 

 

Yo La Tengo「今そこで暴動が起こっている」

Yo La Tengo / There's A Riot Going On

USインディーの大御所、Yo La Tengoの新作「There's A Riot Going On」がリリースされました。Sly & The Family Stoneの1971年リリースの名盤「暴動」の原題と同じであります。「今そこで暴動が起こっている」をテーマに全15曲が収録されています。きな臭い世界に向けた彼らのメッセージが込められたアルバムです。

 

アルバムタイトルからは過激で刺激的な動をイメージしたサウンドを思い浮かべるけど、Yo La Tengoはいつもと変らないヨラ節を折りませながら、静のイメージを意識したドリーミーでポップなアルバムに仕上げています。しかし、ただ単にポップじゃないところが、80年代後半からインディー音楽シーンの第一線で活躍してきた彼らの魅力でもあります。アンビエントやミニマル、そしてジャズの要素をも採り入れてエクスペリメンタルなエッセンスを随所に醸し出してくるあたりは流石です。

 

このアルバムが伝えようとしているのは怒りとか絶望ではない。CDの盤面とアルバムジャケットの中にはJames McNewが書いたカメのイラストが載っています。穏やかにゆっくりとカメのように歩んでいくしかないと言っているように思える。暴動が起こっていて混乱と不安の世の中だけど、ほのぼのと優しく生きていくことを高らかに宣言したアルバムなのです。

 

 

 

2018年10月10日、久しぶりにYo La Tengoのライブを観に行きます。どんなライブになるのか楽しみです。

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2018年4月のディスカホリック(WOW HDとトラブル中です~)

今月のディスカホリックは7タイトルの購入実績でした。BOXがあるので実際の枚数はもっとあるけどね。いつもの様にしっかりと聴けてないのも何枚かありますが・・・

 

話は変るけど、私がよくCDを購入しているサイトのWOW HD JPと商品が届かないことでトラブっています。2月20日に在庫のあるCDを注文したけど、未だ届いていません。WOW HDはイギリスの会社で日本語サイトがあって日本円で価格表示されている。ただ、それだけでクレームも日本語でOKだけど、回答が英文でくるのですよ。なので日本語で書くよりも「CD届いていないから、再度送って」と簡単な英文で3月24日にクレームメールを送った。2日後に次のような回答が来た。

Please make sure to check with your customs/Post Office first, as there may be delays with delivery.  Please provide the shipping address and reply to this email if you don't receive your package within 45 days of shipment, and then we can either process a reship or refund your order. 

配送の遅れがあることは理解出来るので、4月初めまで待つことにした。それでも届かないので、「支払い終わっているので、早く送れ!」とメールした。しかし、今回は何の回答もない。最後は支払い代行を行っているPaypalに異議クレーム申請ですね。過去に2回ほど、Paypalに助けて貰っている。解決しないとなると即返金になりますからね。はたしてどうなるかな?

人によってはWOW HDを嫌っている方も多いけど、やはり、価格が安いのは魅力です。4月もWOW HDから4タイトルも購入していますからね~

https://www.wowhd.jp/

 

Füxa & Neil Mackay / Apollo Soyuz(Vinyl) 購入先Juno Records 購入価格£14.40(2,229円)

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2015年にリリースされていたRandall Niemanのソロ・ユニット化してしまったFüxaとHair & Skin Trading CompanyやLoopのメンバーだったNeil Mackayとのコラボレーション・アルバム。エレクトロニカアンビエントクラウトロックといった要素を採り入れた90年代のSiーFiブームを思い出させるスペース・ロックです。

 

 

Joan La Barbara / Early Immersive Music of Joan la Barbara 購入先WOW HD 購入価格1,713円

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女流ヴォイス・パフォーマーJoan La Barbaraの2017年にリリースされた70年代、80年代初期の曲を新たにミックスし直したコンピレーション盤。声を多重録音、コラージュしてアヴァンギャルドな世界を築き上げています。

 

 

Yo La Tengo / There's A Riot Going On 購入先WOW HD 購入価格1,450円

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Yo La Tengoの新作。よりメローでドリーミーなった雰囲気満載!

 

 

Angele David-Guillou / Mouvements Organiques 購入先WOW HD 購入価格1,266円

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ポストクラシカルな世界へ転身したAngele David-Guillouのサード・アルバム。オルガンを中心とした楽曲で纏められています。昨年、このブログでセカンド・アルバムを取り上げました。

 

 

Cavern Of Anti-Matter / Hormone Lemonade 購入先WOW HD 購入価格1,347円

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StereolabのTim Gane率いるCavern Of Anti-Matterのサード・アルバムとなる新作。

 

 

Holger Czukay / Cinema(5CD Box) 購入先Amazon.co.jp 購入価格3,255円

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クラウトロックのCanの創設メンバーの1人であるHolger Czukayのキャリアを総括する5枚組ボックスセット。ソロ作品のほか、Brian EnoKarlheinz StockhausenJah Wobble、Jaki Liebezeitのコラボレーション・トラックも収録されています。

 

 

Pere Ubu / Les Haricots Sont Pas Salés 1987-1991(4Vinyl Box) 購入先Amazon.co.jp(英国の販売代理店) 購入価格8,334円

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Pere UbuのVinyl Boxシリーズの第4弾。今回はFontana時代のアルバム3枚とシングルB面、デモ音源のコンピレーション盤の4枚セット。Pere Ubuの歴史の中でFontana時代が一番ポップに特化していたかな?

 

 

2018、4、17 The Notwist With Spirit Fest@渋谷WWW

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ジャーマン・インディーズ・バンドThe Notwistの初来日ライブを観に行って来ました。中心メンバーであるMarkus Acherは様々なプロジェクトにも参加していて、ジャーマン・インディーズ・シーンにとっても重要な人物でもあります。今回のライブは、そのMarkus Acherが日本のテニスコーツと組んだ新ユニットSpirit Festとの共演です。会場の渋谷WWWは映画館の跡地を改修してライブハウスになったとのことです。同じ建物の中には渋谷WWW Xも入っていて、こちらは以前に行ったことはあるのですが、渋谷WWWは初めてあります。客席フロアーが段差のあるオールスタンディングなので、無理に前方に行かなくても好位置で観ることが出来ました。

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Spirit Fest

19時少し過ぎた辺りでまずは、Spirit Festからのスタートです。テニスコーツのさやと植野隆司の2人にThe NotwistのMarkus Acherら3人のメンバーが参加しての演奏です。さやとMarkus Acherのヴォーカルをメインにローファイでチープに鳴り響くサウンドを特徴としています。ピアニカやサックスなども取り入れアヴァンで白昼夢的な雰囲気をも醸し出していました。

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 テニスコーツは海外のミュージシャンとのコラボレーションが多い。彼らのどこにそんな魅力があるのか考えなから聴いていた。やはり、さやのキュートで切なく歌い上げるヴォーカルなんだと思う。そこに少し屈折した要素のサウンドが海外ミュージシャン達をさらに虜にするのでしょうね。Markus Acherとの会話もほのぼのとしていて会場からの笑いを誘う。所々ですっとぼける感じも良いですね。1時間にもわたる穏やかで心温まるライブに胸が一杯になりました。


  

The Notwist

20時40分ぐらいにいよいよ本命のThe Notwistの登場です。注目の1曲目はThey Follow Meでした。2016年にリリースされたライブ盤「Superheroes, Ghostvillains + Stuff」と同じです。エレクトロニクスを駆使したサウンドが鳴り響く中、Markus Acherがしっとりと歌い上げる名曲です。この曲でノックアウトしてしまった私ですが、このあと徐々にヒートアップしていくのであります。ギターロックに絡むエレクトロニクスが絶妙のバランスで盛り上げてくるのです。生ドラムの音がいつのまにかデジタルなリズムに変っていたり、ターンテーブルでレコードを回しスクラッチノイズを再現したりと大技、小技、様々な要素を組み入れて攻撃的にたたみ掛けてくる。これまでのギターロックの概念をいとも簡単にぶち壊して掻き鳴らされるサウンドは痛快!ライブバンドとしての力量をまざまざと見せつけてられてしまった。

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 The Notwistと言えば、Markus Acherばかりに注目が集まりますが、各メンバーの存在も見逃す訳にはいきません。特にドラムスのAndi Haberlはエレクトロニクスの電子音が飛び交う中、ノイジーに鳴り響くギター音をしっかりと捉えて、その両方に絡み着くようにリズムを刻む豪腕ドラマーです。それともう1人、ヴィブラフォンからパーカッションまで様々な楽器を駆使してThe Notwistの魅力を引き立てていたKarl Ivar Refseth。Markus Acherと同じくフロントに位置していたので、そのマルチな演奏に魅せられてしまったのも確かです。このようなメンバーが居てThe Notwistサウンドが構築されているのを改めて実感しました。

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 殆どMCもなく、曲間も音で繋ぎ合わせたノンストップ展開。アンコールを含めて1時間半のライブ、最高に素晴らしかったです。先人達が築き上げてきたジャーマン・クラウト・ロックの世界を今現在に継承していくのはThe Notwistしかないと思った。今も余韻に浸りながらライブ盤「Superheroes, Ghostvillains + Stuff」再びヘビーローテーション中です。新作を作って早く日本でライブを行って欲しいですね。

 

The Notwistの2016年リリースのライブ盤「Superheroes, Ghostvillains + Stuff」


それにしてもMarkus AcherのSpirit FestとThe Notwistでの雰囲気の違い、まったく別人のように思えてしまう。このしたたかさが彼の魅力ですね。もう一度、Markus Acherの関わった様々なプロジェクトを検証してみようかと思っている。

 

 

来日が決まった時にこんな記事も書いています。

 

 

The Notwist セットリスト

They Follow Me

Come In

Kong

Boneless

Into Another Tune

Pick Up the Phone

One With the Freaks

This Room

One Dark Love Poem

The Devil, You + Me

Run Run Run

Pilot

Gravity

アンコール

Consequence

Gone Gone Gone

 

 

Los Angeles Free Music Societyの重要人物Joe PottsのプロジェクトAirway

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Los Angeles Free Music Societyを語るうえで外せない重要人物Joe PottsのプロジェクトAirwayの紹介です。Le Forte FourのメンバーでもあるJoe Pottsは音によるサブリミナル効果や幻覚症状が如何に引き起こされるかを考えていたらしい。それを具現化したのか1977年にリリースした7インチシングル「Airway」であります。Le Forte Fourの音源テープにVetzaのアヴァンなヴォーカルとヴォイスを組み合わせたフリークアウトな世界です。

Joe Potts / Airway(7inch)

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Joe Pottsの試みをより深く実践しようとすると、観客を前にして音を出すしかなかったのでしょう。Le Forte Four のメンバーであるRick Potts、Chip Chapman、そしてVetza、Juan Gomez、さらにはTom Recchion、Dennis DuckといったのちにSmegmaに参加するメンバー達が集まって、1978年にAirwayとして最初にリリースされたのがライブ盤「Live At LACE」でした。マンドリンシンセサイザー、ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムス、サックスから掻き鳴らされる音を集約してフェクター処理を行い、より凶暴にスピーカーから音を出させていたのがJoe Pottsなのであります。フリージャズ、ガレージパンク、ノイズ、サイケをごちゃ混ぜに組み合わせたアヴァンギャルド・ミュージックの名盤です。

Airway / Live At LACE(CD)

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Airwayのセカンド・アルバムは2001年にリリースされた1998年のライブ音源「Beyond The Pink Live」です。「Live At LACE」よりも多くのLos Angeles Free Music Societyのオールースターメンバーが集まっており、加えてDestroy All MonstersのMike Kelleyやノイズ・パフォーマンス作家John Duncanなども引き連れて総勢18名の大所帯による演奏。大まかな方向性を決めて、後は自由にジャムってくれといった感じです。このアルバム、「Beyond The Pink Live」のCDの他、Joe Pottsの7インチシングル「Airway」の復刻盤がセットになっています。さらにCD-ROMも付属していてPDF画像や映像までもがセットになっている豪華盤。ファンとしては嬉しいアルバムです。

Airway / Beyond The Pink Live(CD+7inch+CDR)

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Airwayのサード・アルバムは2015年にリリースされたこちらも2014年のライブ音源「Live At Mark Moore Gallery」です。基本的にはこれまでの路線を踏襲しているが、録音技術が進化したおかげなのか、クリアーで臨場感溢れる音になっています。総勢15名によるノイズ・パノラマの絵図を想起させる感覚は圧巻です。今回のライブに参加しているJohn Wieseがミックスを行っていて、彼のレーベルHelicopterからリリースされています。ハーシュノイズだけど、清々しく聞えるのはこの人のおかげなのかな?

Airway / Live At Mark Moore Gallery(CD)

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40年近い活動歴のあるAirwayのオリジナルアルバムとしては、この3枚のライブ盤のみです。リリース量として少ないのであります。これ以外となると2010年に日本の非常階段とのスプリット・アルバムをリリース。この音源も2009年ニューヨークでのライブ音源です。コンピレーション盤などにも幾つかライブ音源は収録されています。その都度、メンバーは流動的ながらも不定期にライブ活動は行っていました。それなら、もっとAirwayのアルバムとして残して欲しいですね。Joe Pottsのサブリミナル効果や幻覚症状をリスナーに喚起させるには、CDやレコードといった録音物ではなく、一発勝負のライブ現場しかあり得ないということなのでしょうか?機会あれば、是非とも彼らのライブを体験したいですね。