Slowdiveの単独公演に行って来ました。昨年フジロックに参加したあと、リリースされた7年振りの新作 “Everything Is Alive” を提げてのライブです。これまでにフジロックで2014年、2017年、2023年、そして2017年単独公演を含めて、すべての来日公演を観ています。これはもう、観に行くしかないでしょうね。会場となる豊洲PITは2014年に開設され、現在は ぴあ が運営しています。初めて行くライブ会場なだけに、興味津々です。
開演が19:30と少し遅めのスタートで、19:40頃からライブが始まった。注目のオープニングナンバーは、新作 “Everything Is Alive” からのShantyです。この新作に対する彼らの思いが伝わってくる曲で、会場はすくに歓喜の渦に包まれました。3曲目に早くもCatch The Breezeが演奏された。この曲は彼らの1991年のデビュー・アルバム ”Just For A Day“ に収録されている曲で、シューゲイザー・バンドとしての名を知らしめた曲でもあります。ライブの定番曲で何度も観ているが、より美しくエグさを強調した感じで、映像と共に桃源郷へと導かれてしまった。
リリースされた5枚のアルバムすべてから、1曲以上は演奏していた。90年代の曲が半分あって、特にセカンド・アルバム ”Souvlaki” からSouvlaki Space Station、Alison、When the Sun Hits、40 Days、Daggeの5曲が演奏された。Rachel Goswellがギターを弾くことも、これまで以上に多かった。これは彼らの原点であるシューゲイザーをもう一度検証したかったのだと思う。そして、再結成後のドリーム・ポップ的な展開とのバランスを巧く融合させながらのライブとなった。聞きなれないSleepという曲は、Christian SavillがSlowdive加入前に参加してたバンドEternalの曲とのことです。SpotifyにはSlowdiveとしてアップされています。違和感なく聴けてしまうことが凄いです。
Neil Halstead(ヴォーカル、ギター)、Nick Chaplin(ベース)、Rachel Goswell(ヴォーカル、キーボード)、Christian Savill(ギター)、Simon Scott(ドラムス)の5人が、ライブで醸し出すサウンドは、今も昔も基本的に何も変わっていない。それならば、毎回観る必要がないと思われるが、そうではない。ライブごとに進化しているのである。先に書いたが、Catch The Breezeのように、より美しくエグさを強調して攻め込んできたのに驚いてしまった。各メンバーの一音、一音に対する執念をも感じてしまった。
アンコールのラスト曲はいつも通りSyd Barrettのカヴァー曲Golden Hairでした。やはり、これを聴かずにSlowdiveのライブは終わりませんね。映像にはSyd Barrettの顔画像も映し出され思わずウルっとしてしまった。美しく掻き鳴らされる轟音サウンドと光のシャワーを浴びた映像との組み合わせも巧く纏まっていたと思う。アンコール含めての1時間35分、心地よく至福の時間を過ごすことが出来た素晴らしいライブであった。
<セットリスト>
Shanty
Star Roving
Catch The Breeze
Skin in the game
Crazy for You
Souvlaki Space Station
Sleep(Eternal)
Chained
Slomo
Kisses
When the Sun Hits
40 Days
<アンコール>
Sugar for the Pill
Dagger
Golden Hair(Syd Barrett)