Tom Greenwood 率いるアヴァン・ロックバンドJackie-O Motherfuckerの7年振りの新作。フォーク、ロック、ジャズ、ノイズ、民族音楽など様々な要素をギター、ヴァイオリン、サックス、フィールドレコーディングスなどを交えてサイケデリックでエクスペリメンタルに鳴り響く世界です。最高に素晴らしいです。
「今そこで暴動が起っている」というタイトルからは過激で刺激的な動をイメージしたサウンドを思い浮かべるけど、Yo La Tengoはいつもと変らないドリーミーでポップなアルバムに仕上げています。しかし、ただ単にポップじゃないところが、彼らの魅力でもあります。アンビエントやミニマル、そしてジャズの要素をも採り入れてくるあたりは流石です。
No.9 Made To Break / Trebuchet
数多くのプロジェクトで活躍するサックス、リード楽器奏者Ken Vandermarkを中心としたフリージャズ・バンドMade To Break。この新作ではShellacのBob Westonが録音、ミックス、マスタリングを行っています。まさに「ハードコア・パンクに対するフリージャズからの回答」といった言葉がピッタリのサウンドになっています。
アイルランドのポスト・ロックバンドGod Is An Astronautの8枚目。メンバーであるKinsella兄弟の親戚の子供さんが亡くなったことに対するレクイエム・アルバムで、ジャケット・アートワークにも表れています。これまで以上に、よりダーク・ヘビィーでメランコリックに宙を舞うサウンドは圧巻です。彼らの思いがヒシヒシと伝わって来ます。
Rick Potts / Greatest Hits (CDR) 購入先LOS APSON? 購入価格1,380円
LAFMS(Los Angeles Free Music Society)創設者の一人で、様々なバンド、プロジェクトでも活動するRick Pottsの作品集。LAFMS文化を伝え続ける第一人者である坂口卓也氏のレーベルNEURECからのリリースです。坂口氏がライナーノーツを書いています。これを読むだけでもLAFMSの全体像が浮かび上がって来ます。もちろん、音源もアヴァンギャルドでありながら、ポップで面白いです。
King Crimsonの札幌公演に行ってきました。個人的にKing Crimsonの初ライブ体験であります。会場である札幌文化芸術劇場hitaruは今年10月に開場したばかりで、札幌発のオペラやバレエなどの舞台芸術を日本国内外に発信する「舞台芸術の創造の場」として位置づけているようです。ロックとはあまり縁が無さそうな感じですが、どこの席でもステージを見渡すことが出来て音響もいいです。King Crimsonのように年齢層の高いリスナーにとっては最高の会場です。
ライブは3人のドラマーをステージ前面に配置した8人編成で、まずはトリプル・ドラムによるバトルから始まった。このドラムのセンターを勤めているのが、Noel Gallagher's High Flying Birdsの元メンバーJeremy Staceyであることを直前になって知った。このトリプル・ドラムの迫力に圧倒され、食い入るように見入ってしまった。
予習編としてMeltdown - Live in Mexicoを聴いてライブに臨んだ。CDで聴くと完璧主義的なミスの許されない緊張感を感じていた。実際のライブでは、繊細に練られたアンサンブルだけど、各メンバーの自由奔放な演奏で解放されたエネルギーが会場内を覆っていた。Robert Frippは右後方でさり気なくそれを見守りながら淡々とギターを弾いている感じであった。Fripp同様に往年のメンバーであるMel Collinsは、ソロ・パートの時にフルートで日本国歌である君が代のフレーズを入れるなど、もの凄く楽しんでいるように見えた。King Crimsonについては、あまり詳しくない為、一音一音逃さず、しっかりと聴いてやろう、見てやろうと観戦していた。 知っている曲Moonchildを演奏した時にはちょっとホッとした。気合いを入れすぎたので、第1部が終わった時には、椅子に座ったままだったけど、疲労感一杯でした(笑)。
20分の休憩を入れて第2部のスタートです。第2部もドラム・バトルからのスタートです。第1部でテンションを上げすぎたので、ノンビリと観戦です。それでもRed、Epitaph、Starlessは、こみ上げてくるものがありますね。思わず立ち上がりそうになったけど、回りをみても皆さん冷静にライブ観戦していたのには、少し戸惑いもありました。詳しい友人が言っていたお地蔵さん状態って、このことかと納得。Starlessが終わって本編終了と分かると一斉に立ち上がって拍手喝采のアンコールです。アンコール曲は誰しもが知っている 21st Century Schizoid Manです。Mel CollinsはサックスでジャズのスタンダードナンバーであるA列車で行こうのフレーズを絡めていた。後で、Live in MexicoのCDで確認したけど、しっかりと入ってますね。やはり、この曲は最高です!
Primal Scream / Give Out But Don't Give Up: The Original Memphis Recordings (2CD) 購入先HMV Online 購入価格1,633円
今頃になってオリジナル・メンフィス録音はこれなんです!と言われてもなあ(笑)。1991年のScreamadelicaの時は「今どきロックンロール、イエイ!!! なんて・・」と言っていたのですよ。それで1994年のGive Out But Don't Give Upの時には正直瞞された思いでした。そして今回ですからね。常にファンを瞞し続けてきた彼らですが、憎めないのですよ。当時、この音源をボツにして録音し直しを命じたAlan McGeeの存在も凄い。1994年のGive Out But Don't Give Upとオリジナルを聞き比べるしかないですね!!!
The Skygreen Leopards / The Jingling World Of The Skygreen Leopards(Vinyl) 購入先Jet Set Online Shop 購入価格2,624円
初めてKing Crimsonを観に行きます。この20年近くまともに聴いたことが無かったのです。一応、スタジオ盤は1995年のThrakまでは買っていたし、Box である紅伝説1969-1984 (The Essential King Crimson)も持っている。物置のどこかに有るはずだけど。まあ、コアなファンでないのは確かです。一応、購入履歴を確認したら2004年にEarthboundの音の良いHDCDを買っているが、聴いた記憶が無い。
そんな感じですが、予習しようと思い、詳しい友人に尋ねると、「観客の9割以上が地蔵だと思うので、何となく知っていれば大丈夫かも?」と言った返答。とは言え、取り敢えず、最新ライブ盤でMeltdown - Live in Mexicoを輸入盤で購入する。3CDとBlu-rayのセットだけど、Blu-ray持って無いのですよ。ユーチューブに映像があったので観てみると、まさに友人が言っていた「観客の9割以上が地蔵」に思わず納得してしまった。