Neil Campbellは1966年生まれのイギリス人で、80年代から一貫してアンダーグランド中心にエクスペリメンタル、ノイズ、エレクトロ、ドローンといった音楽を実践してきたミュージシャンです。コラボレーションも含めて、多くの作品をCDRやカセットなどでセルフ・リリースやインディーズ・レーベルを使って送り出してきました。その全てをフォローするのは不可能なぐらいアルバムをリリースしています。加えて、90年代後半からはVibracathedral Orchestraのメンバーとして、2000年代中頃には自身のプロジェクトAstral Social Clubとしても活動しています。尚、Astral Social Clubは日本のインディーズ・レーベルからもアルバムがリリースされています。
最近になって、ツイッターからNeil CampbellのBandcampを見つける。そこで、昨年リリースされていた「Cloud Drag 1979」に嵌まってしまったのです。これが切っ掛けで、検索していくと、この一年位で様々なアルバムがリリースされていた。リリース量が多いことは知っていたが、細かくはフォローしきれていなかったです。フィジカル物は数量限定ですぐに完売するので、取り敢えず5タイトルも購入してしまった。そのほか、コラボレーションなどもありますが、そこまで手が回らなかったです。まずは今回購入した5タイトルを紹介したいと思います。どのアルバムを良いですよ!
Neil Campbell / Cloud Drag 1979
Neil Campbell Bandcampで購入した2019年9月リリースのCDR。2019年夏の終わりに録音されたシンセサイザー、パーカッション、おもちゃのギター、ラジオ音源を使って作られたアルバムです。出口の見えない瞑想の世界をただグルグルと引きずり回される感覚で、まさにドラックミュージックです。思わず嵌まってしまった。
Neil Campbell / Mirror Mania Ersatz Chamber
Neil Campbell Bandcampで購入した2019年5月リリースのCDR。2018年から2019年に家で録音されストリングス、エレクトロニックス、パーカッション、ピアノ、ヴォイスを使って作られたアルバムです。本作も「Cloud Drag 1979」と同様に出口の見えない瞑想の世界を垂れ流しています。こんなのばかり聞かされると脱力感に悩まされます(笑)
Neil Campbell / Displacement Activity Terminal 2019
2020年1月にChocolate Monkよりリリースされた限定60枚の新作CDR。タイミング良く購入出来ました。上記2枚と比べるとCDRとしてのスリーブはしっかりと作られています。コンピューター、ギター、パーカッションを使って浮遊感たっぷりのミニマル・ミュージックを展開しています。
Astral Social Club / Abstract Double Concrete
Astral Social Clubは、Neil Campbellのプロジェクトでエレクトロニクスを中心にダンス・ミュージックやインダストリアル的な要素も取り入れたサウンドを展開しています。本作はThe Mighty Concrète Tapesより2020年2月にリリースされた新作カセット。Astral Social Clubのこれまでの路線を維持しつつ、より官能的に高揚感溢れるサイケデリック・ミュージックを醸し出しています。素晴らしいです。
Vibracathedral Orchestra / Squeeze The Lids Through Coming Window
Vibracathedral Orchestraは、John Godbert、Michael Flower、Adam Davenport、Bridget Hayden、そしてNeil Campbellの5人の強者が参加したエクスペリメンタル・ドローン・アンサンブルバンド。即興ベースのジャムセッションから生まれるサイケなドローン・サウンドに、ノイズやミニマルが絡んで私達を桃源郷の世界へと導いてくれます。2019年9月にVinylでリリースされた本作は、よりソリッドでラディカルに鳴り響いています。素晴らしいです。
Vibracathedral Orchestraについては、過去にこんな記事も書いています。