ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

サンフランシスコの変態キチガイ・バンドCaroliner RainbowやSunburned Hand Of The Manのメンバーでもあった Phil Franklinのソロ・プロジェクトFranklin's Mintの13年振りとなる新作

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2001年よりSunburned Hand Of The Manのメンバーとして多くのアルバムに参加しているPhil Franklin。ドラム、パーカッションをメインに様々な楽器を弾き熟すマルチプレヤーでもあります。Sunburned Hand Of The ManのリーダーJohn MoloneyもドラマーなのでPhil Franklinが参加したアルバムはツイン・トラムなどよりリズムに重点をおいたアルバムが多いのも確かです。

 

今回、Phil Franklinのソロ・プロジェクトFranklin's Mintの13年振りとなる新作「Temporary」がSunburned Hand Of The Manの自主レーベルManhandからリリース。現在、Phil Franklinはオーストラリア・シドニーに住んでいて、同じくオーストラリアに住んでいる元Mr. BungleのメンバーであったDanny Heifetzと組んで製作されました。

 

Franklin's Mint / Temporary

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ManhandなのでCDRかと思っていましたが、ちゃんとCDでのリリースです。Phil Franklinがヴォーカル、ギター、曲作りを担当して、Danny Heifetzが録音、ミックスを行っています。 Sunburned Hand Of The Man のJohn Moloney、 Robert Thomasといった面々もゲスト参加。コロナ渦で様々な制限がある状況で制作されているようです。これまでのFranklin's Mintに比べると、よりシンプルでコンパクトにPhil Franklinのヴォーカルに焦点を当ててフォーキーなサウンドを響かせています。研ぎ澄まされたPhil Franklinの歌声が心に染みこんで来る素晴らしいアルバムです。 5曲目「hAApy birthdAAy」のハッピーバースデーソングは何人かの友人にメッセージとして送りました。

 

Bandcampのレビューでは、Phil Franklinが自身のバイオグラフィ的なことを書いています。その中で驚いたのか、90年代に彼がサンフランシスコの変態キチガイ・バンドCaroliner Rainbowのメンバーだったということです。バンドリーダーであるGruxも含めて、偽名や匿名で参加していて、ライブは顔の見えない変な扮装をして演奏していました。Gruxは精神障害者生活保護を受けていたといった噂もあって、変態キチガイ・バンドとして有名になったのです。そのCaroliner Rainbowのメンバーとして日本にも来たことがあると書かれています。これまで情報が無かっただけに衝撃的です。この記事を書く時にPhil Franklinの画像を探していたのですが、中々見つからず、結局本作CDのスリーブにあった写真を使用しています。このことからしても素顔をさらすことは嫌なんだということに納得です。

 

 6年前にCaroliner Rainbowについて書いています。

 

 1994年来日時のGruxのインタビュー記事です。

【インタビュー】キャロライナー・レインボー CAROLINER RAINBOW「花形文化通信」NO.68/1995年1月号 | 花形文化通信