ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

ニュージーランドのアンダーグランド・シーンで活躍するバンドPumiceが、スウェーデンのレーベルDiscreet Music傘下のFördämning Arkivよりリリースしたコンピレーション2枚組CD!

ニュージーランドのアンダーグランド・シーンにてエクスペリメンタルなフォーク・ロックを奏でるPumice。90年代中頃よりStefan Nevilleを中心に、現在も2010年代中頃から参加しているJade Farleyとのデュオとして精力的に活動を行っています。今回、スウェーデンのレーベルDiscreet Music傘下のアーカイブ音源やリイシュー音源を扱うFördämning Arkivよりアルバムがリリースされました。

 

Pumice - Miserable Poison(2CD)

本作は1996年から2021年までにPumiceとしてレコーディングされた膨大なコレクションを2枚組CDとして纏めたコンピレーション盤です。Stefan Nevilleが運営しているレーベルStabbies Etcを始めとして、Root Don Lonie For Cash(ニュージーランド)、Audiobot(ベルギー)、8mm(イタリア)、Soft Abuse(アメリカ)、Doubtful Sounds(フランス)、Nyali(イギリス)、Dubbed Tapes(ニュージーランド)、といった様々な国からカセット、レコード、CDRをリリースしてきた。その中から厳選された34曲を時系列にて収録している。

CD1
1. From "19.4.96" lathe 8" - Stabbies Etc 1996
2-4. From "I'll Take No Chance Near A Volcano" cassette - Stabbies Etc 1997
5. From "Platter Two" lathe 7" - Stabbies Etc 1998
6-10. From "Let's Treat The Pigshead As Dip" lathe LP - Stabbies Etc 1998
11. From "Year Of The Root" CDR comp - Root Don Lonie For Cash 1999
12. From "Sexual" cassette - Stabbies Etc 1999
13. From "A Window Into A Egg" cassette - Stabbies Etc 2001
14. (By GFrenzy) From "Worldwide Skull" CDR - Audiobot 2005
15-16. From "Providence" 7" - 8mm 2008
17. From split 7" with Grouper - Yellowelectric/Stabbies Etc 2009
18-19. (19 by Bob Cardy) From "Persevere" 7" - Soft Abuse 2009
20-21. From self titled 10" - Doubtful Sounds 2010

CD2
22-25. From "Worldwide Gullet" CDR - Nyali 2010
26-27. (6 by Clovers/Ertegun) From "Phony" flexidisc 7" - Soft Abuse 2012
28. From "Land" cassette - Soft Abuse 2014
29-30. From "Platelets" 7" - Soft Abuse 2018
31. From "Worldwide Welts" cassette - Dubbed Tapes 2019
32. (By Cyril Tawney) "Table" outtake 2020
33-34. From "Worldwide Table" cassette - Dubbed Tapes 2021

 

自身のレーベルStabbies Etcから発せられるノイジーなギター・セッションやレーベルSoft Abuseのフォーク、アンビエント、ドローンなど様々な要素を取り込んで自由奔放に掻き鳴らされるサウンドまで網羅している。Lo-Fiでシンプルな演奏が、臨場感溢れる感じで伝わってくる。ネジ1本抜けて崩壊寸前のサウンドが、帳尻だけ合わせてくる凄さも面白い。リリース量が多く、その時々の思いをストレートに音源としてリリースしてきたPumice。これまでの変遷を巧く纏め上げた作品です。何が出て来るのかワクワクしながら聴き入ってしまった。

 

マスタリングはノルウェーのエクスペリメンタル・ノイズミュージシャンLasse Marhaugが担当。近年多くのアルバムの裏方として名前がクレジットされるようになっています。ユニークなアルバムアートは、オリジナルメンバーでもあったSugar Jon Arcusが担当しています。可愛くて微笑ましいです。

 

このアルバムを3分14秒で纏めたダイジェスト版がYouTubeにアップされています。Pumiceの魅力が凝縮された内容となっています。

 

 

 

 

Discreet Music傘下のFördämning Arkivは、ニュージーランドのアンダーグランドやインディーズに興味があるらしく、これまでも幾つかリリースしています。