アルバムジャケットに魅了されて購入してしまったFaye Webster の5作目となる新作 “Underdressed at the Symphony” 。モデルやフォトグラファーとしても活動しており、フォークやカントリーをルーツにしたシンガーソングライターです。今年3月のリリースで最初に聴いたときに、音楽に対しての思いはあまりなかった。ただ、頻繁に聴くことはないけど、忘れない程度に定期でリピートしていた。これはもう取り上げるしかないです。
Faye Webster / Underdressed at the Symphony
本作は、日常生活の中で自分のネガティブで嫌なところを恋愛に置き換えて描いています。1曲目で “Thinking About You” と歌っていながら、2曲目で “But Not Kiss” といった感じです。自分自身と葛藤する孤独な瞬間を捉えています。男性からすると厄介だと思いつつ、引きずり込まれる部分もあります。そこからの新たなる再構築というメッセージも込められている。私にとってセラピーのようなものだったと語っています。
音の方はR&B、オルタナティヴ・カントリー、ベッドルームポップ、ラップなど様々な要素を取り入れた展開。すべての曲に参加しているギタリストMatthew Stoesselが、ペダル・スチールを巧く駆使してWebster流のR&Bの素晴らしさを伝えている。一方で、同級生でもあるラッパーLil Yachtyとのコラボレーション "Lego Ring" やWilcoのギタリストNels Clineが参加した ”He Loves Me Yeah!“ は、バラエティでエモーショナルに鳴り響く。そこに彼女のせつなくキュートなヴォーカルが絡む世界。
繊細でやさしい自然体なサウンドは、すうっと心に沁み込んでくる。今回、ブログ記事にするために、じっくりと聴いてしまったが、忘れない程度に定期でリピートすることは確かですね。