ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

Gong「I See You」

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Gong待望の新作「I See You」。前作「2032」の様にSteve HillageやMiquette Giraudy、そしてMike Howlettは居ないけど、これはまさしくGongそしてDaevid Allenの集大成とも言えるアルバムなのである。

 

参加メンバーはOrlando Allen(drums、Dave Sturt(bass、Fabio Golfetti(guitars)Ian East(saxa&flute)、そしてDaevid Allenという2012年の日本でのライブメンバーであります。そこにThe Monsoon Bassoon 、Cardiacs といったバンドで活動していたKavus Torabi (guitars)が新加入といった布陣である。残念なからGilli Smythは、スペシャル・ゲスト扱いになっている。81歳という高齢と体調を考慮したのかな。

 

今回の「I See You」は、各メンバー其々が曲作りに参加しています。皆、70年代Gong黄金期のファンだったのでしょうね。各メンバーのGongに対する思いが、ひしひしと伝わってきます。そして、それらを一つの作品に纏め上げたのは、このアルバムのプロデューサーでもある息子のOrlando Allenなのです。そしてDave Sturtが様々な面でアディショナル・プロデューサーとしてしっかりとサポートしています。

 

「2032」で新たなる進化を遂げたGongですが、本作ではオーソドックスに原点も戻って自分達を見つめ直した感じです。Radio Gnome Invisible 3部作の続編的な思いもします。随所にGong独特のフレーズをさり気なく、そして大胆に絡めて来ます。Radio Gnomeのトレードマーク的な「ごぉ~んぐ」も新たなるサウンドコラージュとして収録しています。今までもそのような手法は定番としてあったのですが、今回は息子のOrlando Allenが作っており、意気込みが感じられる。

 

そして、何よりもハッとさせられたのは、アルバムラスト曲のタイトルがShakti Yoni & Dingo Virginなのです。ファンの方なら、もう分っていると思いますが、Gilli SmythとDaevid Allenと言うことですね。Daevid AllenのグリッサンドギターにGilli Smythのウィスパーボイスを組み合わせた曲です。この曲のベースは、Dave SturtとTheo Travis(2000年代のGongを支えたサックス、フルート奏者)とのユニットCipherの2002年リリースでDaevid Allenもゲスト参加したアルバムOne Who Whispersのアウトテイクとのことです。そこに後からGilli Smythのウィスパーボイスを被せたのでしょうね。

 

そのほか、Ian Eastの曲にDaevid Allenのポエムリーディングを組み合わせた曲など、Daevid Allenのソロ活動までも包括した曲も収録されています。個人的には、Daevid Allenの作詞作曲した10分を越える曲Thank Youが圧巻でした。こちらもGongというりはソロに近い感じでDaevid Allenのサイケなヴォーカルが堪能出来ます。後半Thank You For The Musicと呪文のように繰り返して歌う様は、全人類に対するメッセージと今の心境を刻々と歌に込めたのでしょう。

 

今年の6月にDaevid Allenは病気で大手術を行なっている。そんな状況の中でリリースされたこのアルバムは奇跡だと思う。黄金期のメンバーは誰もいないけど、よくあれだけの素晴らしいアルバムを作った各メンバーに感謝したい!尚、Gongはアルバムリリースと共にライブを行なっている。Daevid Allenはまだリハビリ中で参加していません。でも、ロンドンでのライブにはSteve HillageとMike Howlettがゲスト参加したようです。流石はGong Family!。Daevid Allenの参加したライブを早く観たいのですが、今は無理をせず治療に専念して欲しいところですね。

 


GONG / I See You - YouTube

 


Gong - 2012 - I See You - 11 - Thank You. - YouTube