ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

Adam Franklin(Swervedriver)の2013年ダウンロード・オンリーのカラオケ・アルバム?がヴァイナル・リイシュー!

イギリスのシューゲイザーバンドSwervedriverのヴォーカルでギタリストでもあるAdam Franklin。彼の2013年ダウンロード・オンリーでリリースされたソロ・アルバム「Drones & Clones」がヴァイナル・リイシューされました。

 

Adam Franklin / Drones & Clones

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このアルバムは2007年から2010年に制作されたAdam Franklinの3枚のソロ・アルバムの中から9曲を選曲し、追加でインストによる新曲を収録した全10曲入り。それなら単なるベスト盤?いや違いますよ。元々Adam Franklinのヴォーカルの入った曲から、そのヴォーカルを取り除いた演奏だけを収録。簡単に言うとカラオケですね。カラオケとなってもその完成度がもの凄く高いアルバムになっています。メローに響き渡るギターを中心にアンビエントエレクトロニカの要素を散りばめたサウンド。そこにシューゲイザーブレンドしたドリーミーなインスト集です。アルバム裏ジャケットには、10 Songs、No Wordsとサブ・タイトルが大きく書かれています。インスト曲に後からヴォーカルを入れるのは有るかと思うけど、その逆というのはあまりきいたことが有りません。まさに前代未聞のカラオケ・アルバムです。ポストロックファンにもお勧めの1枚!

 

ヴォーカル入りのオリジナル音源もアップしておきます。是非聴き比べてくさい。

1曲目「Two Dollar Dress」は、2009年リリースの「Spent Bullets」より

2曲目「Lord Help Me Jesus, I've Wasted A Soul」は、2010年リリースの「I Could Sleep For A Thousand Years」より

4曲目「Walking In Heaven's Foothills」は、2007年リリースの「Bolts Of Melody」より

ヴォーカルの有る無しで雰囲気が違って聞えますが、演奏自体は一緒です。オリジナル曲がしっかりと制作されているので、ヴォーカルなしのカラオケ・ヴァージョンでもアルバムに出来ると思ったかもしれませんね。Adam Franklinの飄々としたヴォーカルも魅力的であるが、個人的には「Drones & Clones」の方に無限の可能性を感じてしまった。

 

Swervedriverについては、90年代初期のCreation Recordsデビュー時よりフォローしていた。99年に活動休止になって2008年に再結成してライブ活動再開するも、2015年に新作リリースされるまで時間が掛かっていた。この間、新作に対する期待は高まっていたものの、メンバーのソロ活動までフォローしきれていなかったのです。今回、Adam Franklinの素晴らしさを確認させてくれたリリース元Glass Modern Recordsに感謝です。昨年のSwervedriverの来日公演には行くことが出来なかったが、2015年の来日は行っている。その時にAdam Franklinとホンの一言二言、話をしたことを思い出してしまった。