ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

The Album Leafの10月に行われるライブに向けて、新作 “Future Falling” を聴きまくっています!

前回の記事で、朝霧Jamに出演が決まっているThe Album Leafの10月20日渋谷WWW Xでの公演に行くことを書いた。ポストロックバンドTristezaのメンバーでもあったJimmy LaValleのソロ・プロジェクトとして90年代後半に活動し始めたThe Album Leaf。これまでフジロックを含めて3回観ていますが、Jimmy LaValleの奏でるエレクトロニックスを中心にライブによってソロやバンド編成だったりする。2016年のフジロックで観たときは、バンド編成でチルアウトな世界を堪能させてくれたと書いていました。今回もハンド編成で、ドラマーとして参加しているマルチ奏者Raaysがゲストアクトとしても出演します。もの凄く楽しみなライブです。

 

そんなことで、本日はThe Album Leafの新作 “Future Falling” を取り上げます。オリジナル・アルバムとしては、Relapseからのリリースだった2016年作の “Between Waves” 以来7年振りとなります。今作は自身のレーベルEastern Glow Recordingsからリリースです。少し期間が空いていますが、その間に映画のサウンド・トラック盤のリリースが数作ありました。コロナ・パンデミックの時は音楽作りに没頭しており、200以上のデモとアイデアを蓄積したとのことです。それらをアルバムとして表したのが “Future Falling” であります。

 

The Album Leaf / Future Falling

45回転LPレコード2枚組オンリーでリリースされた本作は、多彩なゲスト・ミュージシャンを迎えてシンセサイザー、ドラム、ホーン、ギターを中心に、曲によってヴォーカル、ヴァイオリを取り入れた全10曲を収録しています。冒頭の1曲目 “Prologue” でThe Album Leafの世界へと引き込み、ラスト曲 “Epilogue” のミニマル・ループしながら終える展開は一つの物語性を感じる。音の方はアンビエントでエレクトロニックスなサウンドに絡むパーカッシヴなドラムやホーンが、オーガニックな雰囲気を醸し出したアルバムとなっています。アルバムミックスをTelefon Tel AvivのJoshua Eustisが行っていることもファンにとっては嬉しいです。

 

ヴォーカル曲については、2人の女性ヴォーカリストがそれぞれ1曲ずつ参加している。グラミー賞を2度受賞したニュージーランドのシンガーソングライターKimbraが、3曲目 “Afterglow (feat. Kimbra)” で「なぜ私たちは遠く離れてドミノのように崩壊したのですか?」と歌いあげています。もう一人のBat for Lashes名義で活動しているNatasha Khanは、9曲目 ”Near (feat. Bat for Lashes)“ で「あなたの夢のような作品の中で私の近くにいてください」と歌っている。歌詞からも物語性を感じますね。このヴォーカル曲をThe Album Leafサウンドと融合させる巧さもこのアルバムの魅力です。10月のライブに向けて、ヘビィーに聴きまくっています!

 

KEXPに2023年5月17日のライブ映像がありました。Jimmy LaValleのキーボード、Walter Trappのトランペット、Raaysのドラムによるラインナップです。Walter TrappとRaaysの2人はアルバム “Future Falling” の制作に関っていませんが、素晴らしいサポートを行っています。4曲演奏していますが、すべて “Future Falling” からの曲です。10月のライブはこのメンバーで行うのでしょうね。Raaysのライブも楽しみになってきました。