ディスカホリックによる音楽夜話

好きな音楽について駄文ではありますが、あれこれ綴って行こうかな。

Clan Caimanの桃源郷への旅立ちにベストな音楽とは

Clan Caiman [ Asoma ] CD - emrecords

アルゼンチンのマルチ・インストゥルメンタリストEmilio Haroが「架空の部族の奏でる音楽を空想する」というコンセプトの元で結成された 5 人編成のバンドClan Caiman。彼らの注目の2作目となる新作「Asoma」がリリースされました。今回もデビュー作同様に日本のレーベル EM Recordsからです。

 

Clan Caiman / Asoma 

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Emilio Haroのカリンバを改造したカリンバフォンという名の自作楽器を軸にラップスティール、バリトン・ギター、パーカッション、エレクトリック・ギター、ベースを駆使してエキゾチックでメローかつミニマルに鳴り響く幻想的な世界。派手さを押さえてシンプルに楽器の音色を引き出しながら、オーガニックな雰囲気で独自の民族音楽的グルーヴを醸し出しています。Emilio Haro自身も「ヴォーカルもシンバルもファンファーレもありません」と説明しつつ、「旅行が制限されている中、桃源郷への旅立ちにベストな音楽です」とも語っています。時代を超越しながら穏やかに心地よく桃源郷へと導いてくれる傑作です。より深化したサウンド・ワールドへ架空の部族は向っています。制作スタッフ、アートワークも含めてデビュー作と同じメンバーで作り上げたチームClan Caiman部族としての結束力も感じられる素晴らしい1枚です。

 

EM Recordsの皆さん、コロナが終息した時には早く日本でClan Caimanのライブを行って欲しいです。彼らのデビュー・アルバムも以前、このブログで書いています。